【2026年版】事業承継・M&A補助金の採択率は約6割。第11・12・13回公募データから見る「通る申請」の作り方
事業承継やM&Aは、社長個人の問題ではなく、会社の未来そのものです。一方で、仲介・FA費用、デューデリジェンス、PMI(統合プロセス)など、実務にはまとまったコストがかかります。
そこで活用したいのが、事業承継・M&A補助金。
2025年に実施された第11〜13回公募の採択状況を見ると、全体の採択率はおおむね**約61%(≒6割)**で推移しており、ポイントを押さえた申請なら十分に現実的な制度です。
この記事では、まず制度の全体像を整理し、次に採択データ(第11・12・13回)から読み取れる傾向と、最後に採択に近づく申請の作り方を具体化します。
事業承継・M&A補助金とは
事業承継・M&A補助金は、中小企業・小規模事業者等が行う事業承継やM&Aに伴う取組(設備投資、専門家活用、PMI等)の経費を補助する制度です。目的は、経営資源の引継ぎや統合を促し、日本経済の活性化につなげること。
重要:申請は原則として電子申請(Jグランツ)で進みます(公募ごとに要領を必ず確認)。
2025年「第11・12・13回公募」の採択状況まとめ
まず、公式に公表された申請件数・採択件数を、公募回ごとに整理します。
第11回公募(締切:2025/6/6)— 採択率 約60.85%
- 申請件数:590件
- 採択件数:359件
- 採択結果公表:2025/7/11
※第11回は「専門家活用枠」の採択結果として整理されています。
第12回公募(締切:2025/9/19)— 採択率 約61.05%
- 申請件数:742件
- 事業承継促進枠 250件/専門家活用枠 436件/PMI推進枠 55件/廃業・再チャレンジ枠 1件
- 採択件数:453件
- 事業承継促進枠 152件/専門家活用枠 266件/PMI推進枠 34件/廃業・再チャレンジ枠 1件
- 採択結果公表:2025/10/27
枠別の採択率(参考)
- 事業承継促進枠:152/250=60.8%
- 専門家活用枠:266/436=約61.0%
- PMI推進枠:34/55=約61.8%
第13回公募(締切:2025/11/28)— 採択率 約60.91%
- 申請件数:481件
- 事業承継促進枠 182件/専門家活用枠 267件/PMI推進枠 32件
- 採択件数:293件
- 事業承継促進枠 111件/専門家活用枠 163件/PMI推進枠 19件
- 採択結果公表:2026/1/15
※公募自体は2025年に実施(締切が2025/11/28)
枠別の採択率(参考)
- 事業承継促進枠:111/182=約61.0%
- 専門家活用枠:163/267=約61.0%
- PMI推進枠:19/32=約59.4%
採択データから読み取れる「2025年の傾向」3つ
1) 採択率は3回連続で“約6割”=落ちる人は落ちる
第11〜13回は、全体の採択率が
- 第11回:約60.85%
- 第12回:約61.05%
- 第13回:約60.91%
と非常に近い水準です。
つまり「通りやすい年/通りにくい年」というより、申請の完成度の差が採択結果に出ている可能性が高いと考えられます。
2) 枠が違っても採択率は近い=“審査の見られ方”が共通している
第12回・第13回の枠別採択率は概ね60%前後で揃っています(PMI推進枠だけ少し上下)。
これは、枠固有のルールはあっても、審査で問われる骨格が共通している(後述の「通る申請の型」)ことを示唆します。
3) 第13回は件数が減っても採択率は維持=“雑に出しても通らない”は変わらない
第12回:申請742件 → 第13回:申請481件と、申請件数は減っています。
それでも採択率はほぼ同じ。つまり、母数が減っても「自動的に通りやすくなる」とは言えません。
採択に近づく「申請書の型」:審査で見られる4点
ここからが本題です。採択率が約6割なら、逆に言えば4割は不採択。差がつきやすいポイントは、ざっくり次の4つです。
① 目的と手段が一致しているか(M&Aしたい理由→何に使うか)
- 「なぜ承継/M&Aが必要か」(後継者不在、成長戦略、地域需要、競争環境など)
- 「補助対象経費が、その課題解決に直結しているか」
ここが弱いと、単なる費用補填に見えてしまいます。
② 数字のストーリーがあるか(売上・粗利・固定費・回収の整合)
“将来の見込み”は夢でもいいのですが、計算は現実的である必要があります。
例:PMIや設備投資をするなら、何が改善して、どのKPIがどれくらい伸びるのか。
③ 実行体制が書けているか(誰が、いつ、何をする)
- 社内の担当者(役員・責任者)
- 外部専門家(FA、仲介、士業、コンサル等)
- スケジュール(DD→契約→統合→運用定着)
“いいこと”ではなく、“できること”を示すのがコツです。
④ リスクと打ち手が書けているか(DDで出た課題、統合摩擦、人材流出など)
M&Aはリスクがゼロではありません。むしろ、リスクを先に書ける申請は強いです。
「そのリスクを補助事業でどう潰すか」が書けると、計画の信頼度が上がります。【2025年版】事業承継・M&A補助金(13次公募)事業承継促進枠
によって、申請できるかどうかが変わりました。
自社の状況に合わせて適切な制度を選択し、計画的な承継と投資を進めましょう。
事業承継・M&A補助金の申請サポート
壱市コンサルティングでは、当社に所属する中小企業診断士が中心となり、
事業承継・M&A補助金をはじめとした各種補助金の申請サポートを行っています。
補助金申請は、単に書類を作成すればよいものではありません。
「補助金の趣旨に合った事業内容か」「どの申請枠を選ぶべきか」「審査でどこを見られるか」といった点を踏まえた事業設計そのものが、採択結果を大きく左右します。
専門分野を持つ中小企業診断士が責任をもって対応
壱市コンサルティングには、業界別・テーマ別に専門分野を持つ中小企業診断士が在籍しています。
製造業、建設業、IT・サービス業など、事業内容やM&Aの形態に応じて最適な担当者が責任をもってサポートします。
- 事業内容を正確に理解したうえでの申請書作成
- 数字や事業計画の整合性チェック
- 審査視点を踏まえた表現・構成のアドバイス
といった点を重視し、「通る可能性を高める申請」を一緒に作り上げます。
第13次 事業承継・M&A補助金の申請サポート受付中
現在、第13次 事業承継・M&A補助金の申請サポートについてもご相談を受け付けています。
ご相談時には、次のような点を中心にアドバイスを行います。
- そもそも補助金の対象となる事業内容か
- どの申請枠(事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠等)が有利か
- 採択されやすい事業ストーリー・数値計画の考え方
- 不採択リスクになりやすいポイントとその回避策
「申請すべきかどうか迷っている段階」からのご相談も可能です。
事業承継・M&A補助金の申請をご検討中の方へ
今後、事業承継やM&Aを予定しており、補助金の活用を検討している方は、
ぜひ一度、壱市コンサルティングまでお問い合わせください。
補助金ありきではなく、
事業として本当に意味のある取り組みかどうかという視点も含めて、
中小企業診断士が客観的にアドバイスいたします。
