【2026年最新版】補助金不正受給事例 年表からみる~どのような補助金コンサル・経営コンサルに依頼すべきか
なぜ今、補助金コンサルの「選び方」が経営リスクになるのか
ここ数年、補助金制度は急速に大型化・高度化してきました。
IT導入補助金、ものづくり補助金、事業再構築補助金、そして成長加速化補助金や大規模投資補助金へと、支援規模は数千万円から数十億円へと拡大しています。
それに比例するように増えているのが、補助金の不正受給と実名公表事例です。
特徴的なのは、ほとんどの事例で、
- 補助金コンサルタント
- 経営コンサルタント
- ITベンダーや設備業者
が関与していたという点です。
しかし、処分を受け、公表され、返還命令を受けるのは、最終的に事業者自身です。
本稿では、
- 実名公表された補助金不正受給事例を年表形式で整理し
- そこから見える「不正コンサルの共通点」を抽出し
- では、どのような補助金コンサル・経営コンサルに依頼すべきなのか
を、法律・制度・実務の観点から整理します。
補助金不正に関するQ&A
Q1.補助金の「不正受給」とは、法律上どのように定義されますか?
補助金の不正受給とは、補助金の交付要件を満たしていないにもかかわらず、虚偽その他不正の手段によって補助金を受給する行為を指します。
これは単に「最初から騙すつもりで行った行為」だけを意味するものではありません。
実務および法令上、次のような行為も不正受給に該当します。
- 実際には行っていない事業を実施したと申請・報告する
- 架空の設備・外注費・広告費を計上する
- 実態よりも経費を水増しして申請する
- 補助金の目的とは異なる用途に使用する
- 補助金交付後に、業者等から金銭や物品の還流を受ける
重要なのは、「結果として不正な補助金を受け取ったかどうか」が判断基準であるという点です。
事業者の主観的な善意や理解不足は、原則として考慮されません。
Q2.「知らなかった」「専門家に任せていた」場合でも不正になりますか?
原則として、不正になります。
補助金制度において、申請者・受給者・実績報告者は、すべて事業者本人です。
申請書や誓約書に署名・押印している以上、
- 内容を細かく理解していなかった
- コンサルタントに丸投げしていた
- 業者が勝手にやった
といった事情は、免責理由にはなりません。
実際の不正事例でも、
「コンサルが主導した」「自分は詳しく知らなかった」という主張が認められたケースは、ほぼ存在していません。
Q3.補助金不正は行政処分だけで済みますか?刑事責任もありますか?
補助金不正は、行政処分と刑事責任の両方が問われる可能性があります。
行政処分としては、
- 補助金の交付決定取消
- 受給額の全額返還
- 加算金(年10%超)の支払い
- 事業者名・代表者名・不正内容の公表
- 一定期間の補助金申請資格停止
が科されます。
刑事責任としては、
- 刑法246条(詐欺罪)
- 補助金適正化法違反
が適用される可能性があり、懲役刑を含む刑事罰が実際に言い渡された事例も存在します。
Q4.「実質自己負担ゼロ」と言われましたが、これは違法ですか?
極めて高い確率で、不正受給につながる危険な提案です。
補助金は制度上、
- 事業者が一度全額支払う
- その後、補助対象分のみが補填される
という構造になっています。
したがって、
- 後から返金される
- 値引きやキャッシュバックがある
- 別名目でお金が戻ってくる
という仕組みがある場合、
見積水増し・還流・架空経費などの不正構造が疑われます。
Q5.成功報酬型の補助金コンサルは違法ですか?
成功報酬型そのものが直ちに違法というわけではありません。
しかし、次のような場合は極めて危険です。
- 補助金額に比例する高額成功報酬
- 採択されなければ報酬ゼロ
- サービス内容と報酬が釣り合っていない
- 不正リスクの説明がない
このような契約形態は、「多少の虚偽でも通せば儲かる」という不健全なインセンティブを生みやすく、不正の温床になり得ます。
Q6.見積や仕様を少し調整する程度なら問題ありませんか?
問題になります。
補助金の世界では、
- 「少し」
- 「実質同じ」
- 「業界では普通」
といった感覚は通用しません。
申請内容と実態が一致しているかどうかが唯一の基準です。
数量・仕様・金額のいずれであっても、実態と異なれば不正と判断される可能性があります。
Q7.補助金で取得した設備は自由に処分できますか?
原則として、自由には処分できません。
多くの補助金では、
- 50万円以上の設備等について
- 一定期間の処分制限
が設けられています。
事前承認なく売却・譲渡・廃棄・担保設定を行えば、不正または不適正使用として処分対象になります。
Q8.他の補助金と併用すると不正になりますか?
同一経費の重複受給は不正になります。
補助金制度が異なっても、
- 同じ設備
- 同じ工事
- 同じ外注費
を複数の補助金で精算することは認められていません。
Q9.不正はどのように発覚しますか?
主な発覚経路は次のとおりです。
- 実績報告時の書類チェック
- 抜き打ちの実地検査
- 会計検査院の調査
- 元従業員・元業者・元コンサルからの内部通報
特に近年は、数年後に遡って発覚するケースが増えています。
Q10.不正を避けるために事業者が最低限やるべきことは何ですか?
最低限、次のことが不可欠です。
- 申請書・実績報告書を自分で読む
- 見積・支払・補助金額の関係を理解する
- 「後から戻るお金」がないか確認する
- 不自然な説明をそのまま信じない
補助金不正を防ぐためのチェックリスト
事業者向けチェックリスト
以下に一つでも「いいえ」があれば、注意が必要です。
- 申請内容を自分で読んで理解している
- 見積金額の根拠を説明できる
- 実際に支払った金額を把握している
- 補助金額がどの経費に対応しているか理解している
- 後日返金・値引き・還流は一切ない
- 補助目的と実際の使途が一致している
- 設備の処分制限を理解している
- 不正時の責任が自社にあると理解している
補助金コンサル・支援者向けセルフチェック
- 採択至上主義になっていないか
- グレーな解釈を当然のように勧めていないか
- 報酬体系が制度趣旨と乖離していないか
- 不正リスクを事業者に説明しているか
- 「やめた方がいい」と言える立場を保っているか
実名公表された補助金不正受給事例 年表
※ここでの「コンサルタント」は
- 補助金申請支援を業として行っていた者
- 実態として補助金スキーム設計・業者選定に関与していた者
を含みます。
2019年〜2020年|IT導入補助金で不正が顕在化
背景
IT導入補助金は「IT導入支援事業者制度」により、
ベンダー自身が申請支援を行える構造でした。
主な公表事例
- 株式会社◯◯ソリューション(複数社)
- IT導入補助金において
- 見積水増し
- 実質自己負担ゼロ(キックバック)
- IT導入支援事業者登録取消
- 事業者名・法人名の公式公表
- IT導入補助金において
特徴
- ベンダー主導
- 「実質無料」「補助金で儲かる」が営業トーク
- コンサル契約より「販売契約」に見せかけていた
2021年|持続化補助金・ものづくり補助金の実名公表
事例:小規模事業者持続化補助金
- △△商店(個人事業含む)
- 架空広告費
- 実施していない販促活動
- 交付決定取消+全額返還
- 事業者名公表
特徴
- コンサルは「テンプレ申請」を量産
- 実施確認を一切していなかった
- コンサル側は処分なし、事業者のみ公表
2022年|事業再構築補助金で刑事事件化
事例:架空外注・キックバック
- □□工業株式会社
- 事業再構築補助金
- 架空の外注工事
- 補助金受給後に資金還流
- 補助金適正化法違反
- 事業者名公表+刑事告発
特徴
- 背後に経営コンサルが存在
- 外注先をコンサルが指定
- 契約書・請求書は「整っていた」
2023年|会計検査院がものづくり補助金を名指し指摘
事例:過大外注費・設備未導入
- 株式会社××
- ものづくり補助金
- 実際には製作していない設備を計上
- 外注費の過大計上
- 会計検査院が実名指摘
- 数千万円規模の返還
特徴
- 成長企業・表彰歴あり
- 不正は「経理処理・外注管理」で発生
- コンサル関与はあったが、責任主体は事業者
2024年|事業再構築補助金・省力化投資補助金で監査強化
- 複数事業者が
- 目的外使用
- 設備無断処分
により交付決定取消・返還
※この段階で
「コンサル主導型スキーム」への強い警戒が制度文書に明記されるようになります。
2025年〜|成長加速化補助金・大規模投資補助金を見据えた牽制
- 経産省・事務局資料において
- 「高額成功報酬業者への注意」
- 「虚偽・不正があれば公表」
が明文化
👉 これは、過去の実名公表事例を前提にした制度設計です。
年表から見える「不正コンサル」の共通点
実名公表事例を横断すると、
関与していた(または背景にいた)コンサル・支援者には明確な共通項があります。
1. 採択至上主義
- 「通すこと」がゴール
- 事業の中身・実行性に関心がない
- 採択後は関与しない
2. 報酬が補助金額連動・成功報酬100%
- 金額が大きいほど儲かる
- 不正リスクを説明しない
- グレーを「業界慣行」と言う
3. 業者・ベンダーを指定する
- 特定のIT会社・設備会社を紹介
- 見積の自由度がない
- 背後でマージン構造がある
4. 書類を見せない・説明しない
- 「専門的だから分からなくていい」
- 実績報告はコンサル任せ
- 経営者が内容を把握していない
では、どのような補助金コンサル・経営コンサルに依頼すべきか?
結論から言うと「安全なコンサル」は次の条件を満たします
① 採択より「適法性・再現性」を重視する
良いコンサルは、こう言います。
「これは通るかもしれませんが、
後で問題になる可能性があります」
落ちる可能性を正直に説明できる
= 不正スキームに乗らない証拠です。
② 報酬体系が透明で、補助金額に比例しない
- 着手金+定額報酬
- 成功報酬があっても上限が明確
- 「補助金◯%」のような設計をしない、補助金額大きくても一定の報酬額
👉 年表に出てくる不正事例は、
ほぼ例外なく「高額成功報酬型」です。
③ 申請書・実績報告を必ず共有する
- ドラフトを経営者に確認させる
- 修正理由を説明する
- 実績報告も最後まで関与する
👉 書類を見せないコンサルは危険です。
④ 業者選定を事業者に委ねる
- 「この会社でないとダメ」と言わない
- 相見積を前提にする
- 見積根拠を説明する
⑤ 「やめる判断」を一緒にしてくれる
最も重要なポイントです。
- 不正リスクが高い場合
- 実行が難しい場合
に、
「今回は申請しない方がいいです」
と言えるコンサルは、
自分の報酬より、事業者の将来を優先しています。
各種補助金・融資など資金調達のサポート|壱市コンサルティング
中小企業庁管轄の補助金・公的融資を専門家が一貫支援
壱市コンサルティングでは、
中小企業庁管轄の各種補助金の申請サポートをはじめ、
融資・助成金を含む資金調達全般の支援を行っております。
事業計画策定から申請書類作成、金融機関・行政対応まで、
補助金と融資を組み合わせた最適な資金調達戦略をご提案します。
専門家チームによる資金調達サポート体制
当社には、各業界に精通した専門分野をもつ
中小企業診断士・行政書士が在籍しており、
2〜3名体制で責任をもって担当いたします。
- 補助金・融資制度の制度理解と最新動向の把握
- 採択・融資審査を見据えた事業計画・資金計画の設計
- 書類品質と整合性を高める多面的チェック体制
単なる書類作成にとどまらず、
「通る計画」「実行できる計画」を重視しています。
2026年公募予定の補助金・資金調達にも対応
2026年に公募が見込まれる補助金についても、
各補助金ごとに先着5社様限定で申請サポートを承っております。
補助金・融資による資金調達は、
早期準備が採択・実行の成否を左右する重要な要素です。
一方で、
公募・申請の1か月前からのご相談についても、
これまで多数の支援実績があり、
事前面談のうえで対応可否を判断しております。
補助金・融資に関する事前相談を実施しています
資金調達をご検討中の企業様に向けて、
以下のような観点から事前相談を実施しています。
- 補助金・融資が活用可能な事業内容かどうか
- 補助金と融資のどちら、または併用が適切か
- どの申請枠・制度を選ぶと有利か
- 採択・融資審査における評価ポイント・注意点
- 事業計画・資金計画で重視すべき要素
「情報収集段階」「検討中」の方でも問題ありません。
このような方におすすめです
- 中小企業庁管轄の補助金を活用したい中小企業・小規模事業者
- 補助金だけでなく融資を含めた資金調達を検討している方
- 採択率・融資実行率を高めるため専門家の支援を受けたい方
- 2026年以降の補助金・資金調達を見据えて準備したい方
お問い合わせ
中小企業庁管轄の補助金申請、
および 融資を含む資金調達をご検討中の方は、
壱市コンサルティングまでお気軽にお問い合わせください。
