【2026年最新版】補助金不正受給事例 年表からみる~どのような補助金コンサル・経営コンサルに依頼すべきか

Contents
  1. なぜ今、補助金コンサルの「選び方」が経営リスクになるのか
  2. 補助金不正に関するQ&A
  3. 補助金不正を防ぐためのチェックリスト
  4. 実名公表された補助金不正受給事例 年表
  5. 年表から見える「不正コンサル」の共通点
  6. では、どのような補助金コンサル・経営コンサルに依頼すべきか?
  7. 各種補助金・融資など資金調達のサポート|壱市コンサルティング

なぜ今、補助金コンサルの「選び方」が経営リスクになるのか

ここ数年、補助金制度は急速に大型化・高度化してきました。
IT導入補助金、ものづくり補助金、事業再構築補助金、そして成長加速化補助金や大規模投資補助金へと、支援規模は数千万円から数十億円へと拡大しています。

それに比例するように増えているのが、補助金の不正受給と実名公表事例です。

特徴的なのは、ほとんどの事例で、

  • 補助金コンサルタント
  • 経営コンサルタント
  • ITベンダーや設備業者

が関与していたという点です。

しかし、処分を受け、公表され、返還命令を受けるのは、最終的に事業者自身です。

本稿では、

  1. 実名公表された補助金不正受給事例を年表形式で整理し
  2. そこから見える「不正コンサルの共通点」を抽出し
  3. では、どのような補助金コンサル・経営コンサルに依頼すべきなのか

を、法律・制度・実務の観点から整理します。


補助金不正に関するQ&A

Q1.補助金の「不正受給」とは、法律上どのように定義されますか?

補助金の不正受給とは、補助金の交付要件を満たしていないにもかかわらず、虚偽その他不正の手段によって補助金を受給する行為を指します。

これは単に「最初から騙すつもりで行った行為」だけを意味するものではありません。
実務および法令上、次のような行為も不正受給に該当します。

  • 実際には行っていない事業を実施したと申請・報告する
  • 架空の設備・外注費・広告費を計上する
  • 実態よりも経費を水増しして申請する
  • 補助金の目的とは異なる用途に使用する
  • 補助金交付後に、業者等から金銭や物品の還流を受ける

重要なのは、「結果として不正な補助金を受け取ったかどうか」が判断基準であるという点です。
事業者の主観的な善意や理解不足は、原則として考慮されません。


Q2.「知らなかった」「専門家に任せていた」場合でも不正になりますか?

原則として、不正になります。

補助金制度において、申請者・受給者・実績報告者は、すべて事業者本人です。
申請書や誓約書に署名・押印している以上、

  • 内容を細かく理解していなかった
  • コンサルタントに丸投げしていた
  • 業者が勝手にやった

といった事情は、免責理由にはなりません。

実際の不正事例でも、
「コンサルが主導した」「自分は詳しく知らなかった」という主張が認められたケースは、ほぼ存在していません。


Q3.補助金不正は行政処分だけで済みますか?刑事責任もありますか?

補助金不正は、行政処分と刑事責任の両方が問われる可能性があります。

行政処分としては、

  • 補助金の交付決定取消
  • 受給額の全額返還
  • 加算金(年10%超)の支払い
  • 事業者名・代表者名・不正内容の公表
  • 一定期間の補助金申請資格停止

が科されます。

刑事責任としては、

  • 刑法246条(詐欺罪)
  • 補助金適正化法違反

が適用される可能性があり、懲役刑を含む刑事罰が実際に言い渡された事例も存在します。


Q4.「実質自己負担ゼロ」と言われましたが、これは違法ですか?

極めて高い確率で、不正受給につながる危険な提案です。

補助金は制度上、

  1. 事業者が一度全額支払う
  2. その後、補助対象分のみが補填される

という構造になっています。

したがって、

  • 後から返金される
  • 値引きやキャッシュバックがある
  • 別名目でお金が戻ってくる

という仕組みがある場合、
見積水増し・還流・架空経費などの不正構造が疑われます。


Q5.成功報酬型の補助金コンサルは違法ですか?

成功報酬型そのものが直ちに違法というわけではありません。
しかし、次のような場合は極めて危険です。

  • 補助金額に比例する高額成功報酬
  • 採択されなければ報酬ゼロ
  • サービス内容と報酬が釣り合っていない
  • 不正リスクの説明がない

このような契約形態は、「多少の虚偽でも通せば儲かる」という不健全なインセンティブを生みやすく、不正の温床になり得ます。


Q6.見積や仕様を少し調整する程度なら問題ありませんか?

問題になります。

補助金の世界では、

  • 「少し」
  • 「実質同じ」
  • 「業界では普通」

といった感覚は通用しません。

申請内容と実態が一致しているかどうかが唯一の基準です。
数量・仕様・金額のいずれであっても、実態と異なれば不正と判断される可能性があります。


Q7.補助金で取得した設備は自由に処分できますか?

原則として、自由には処分できません。

多くの補助金では、

  • 50万円以上の設備等について
  • 一定期間の処分制限

が設けられています。

事前承認なく売却・譲渡・廃棄・担保設定を行えば、不正または不適正使用として処分対象になります。


Q8.他の補助金と併用すると不正になりますか?

同一経費の重複受給は不正になります。

補助金制度が異なっても、

  • 同じ設備
  • 同じ工事
  • 同じ外注費

を複数の補助金で精算することは認められていません。


Q9.不正はどのように発覚しますか?

主な発覚経路は次のとおりです。

  • 実績報告時の書類チェック
  • 抜き打ちの実地検査
  • 会計検査院の調査
  • 元従業員・元業者・元コンサルからの内部通報

特に近年は、数年後に遡って発覚するケースが増えています。


Q10.不正を避けるために事業者が最低限やるべきことは何ですか?

最低限、次のことが不可欠です。

  • 申請書・実績報告書を自分で読む
  • 見積・支払・補助金額の関係を理解する
  • 「後から戻るお金」がないか確認する
  • 不自然な説明をそのまま信じない

補助金不正を防ぐためのチェックリスト

事業者向けチェックリスト

以下に一つでも「いいえ」があれば、注意が必要です。

  • 申請内容を自分で読んで理解している
  • 見積金額の根拠を説明できる
  • 実際に支払った金額を把握している
  • 補助金額がどの経費に対応しているか理解している
  • 後日返金・値引き・還流は一切ない
  • 補助目的と実際の使途が一致している
  • 設備の処分制限を理解している
  • 不正時の責任が自社にあると理解している

補助金コンサル・支援者向けセルフチェック

  • 採択至上主義になっていないか
  • グレーな解釈を当然のように勧めていないか
  • 報酬体系が制度趣旨と乖離していないか
  • 不正リスクを事業者に説明しているか
  • 「やめた方がいい」と言える立場を保っているか

実名公表された補助金不正受給事例 年表

※ここでの「コンサルタント」は

  • 補助金申請支援を業として行っていた者
  • 実態として補助金スキーム設計・業者選定に関与していた者
    を含みます。

2019年〜2020年|IT導入補助金で不正が顕在化

背景
IT導入補助金は「IT導入支援事業者制度」により、
ベンダー自身が申請支援を行える構造でした。

主な公表事例

  • 株式会社◯◯ソリューション(複数社)
    • IT導入補助金において
      • 見積水増し
      • 実質自己負担ゼロ(キックバック)
    • IT導入支援事業者登録取消
    • 事業者名・法人名の公式公表

特徴

  • ベンダー主導
  • 「実質無料」「補助金で儲かる」が営業トーク
  • コンサル契約より「販売契約」に見せかけていた

2021年|持続化補助金・ものづくり補助金の実名公表

事例:小規模事業者持続化補助金

  • △△商店(個人事業含む)
    • 架空広告費
    • 実施していない販促活動
    • 交付決定取消+全額返還
    • 事業者名公表

特徴

  • コンサルは「テンプレ申請」を量産
  • 実施確認を一切していなかった
  • コンサル側は処分なし、事業者のみ公表

2022年|事業再構築補助金で刑事事件化

事例:架空外注・キックバック

  • □□工業株式会社
    • 事業再構築補助金
    • 架空の外注工事
    • 補助金受給後に資金還流
    • 補助金適正化法違反
    • 事業者名公表+刑事告発

特徴

  • 背後に経営コンサルが存在
  • 外注先をコンサルが指定
  • 契約書・請求書は「整っていた」

2023年|会計検査院がものづくり補助金を名指し指摘

事例:過大外注費・設備未導入

  • 株式会社××
    • ものづくり補助金
    • 実際には製作していない設備を計上
    • 外注費の過大計上
    • 会計検査院が実名指摘
    • 数千万円規模の返還

特徴

  • 成長企業・表彰歴あり
  • 不正は「経理処理・外注管理」で発生
  • コンサル関与はあったが、責任主体は事業者

2024年|事業再構築補助金・省力化投資補助金で監査強化

  • 複数事業者が
    • 目的外使用
    • 設備無断処分
      により交付決定取消・返還

※この段階で
「コンサル主導型スキーム」への強い警戒が制度文書に明記されるようになります。


2025年〜|成長加速化補助金・大規模投資補助金を見据えた牽制

  • 経産省・事務局資料において
    • 「高額成功報酬業者への注意」
    • 「虚偽・不正があれば公表」
      明文化

👉 これは、過去の実名公表事例を前提にした制度設計です。


年表から見える「不正コンサル」の共通点

実名公表事例を横断すると、
関与していた(または背景にいた)コンサル・支援者には明確な共通項があります。

1. 採択至上主義

  • 「通すこと」がゴール
  • 事業の中身・実行性に関心がない
  • 採択後は関与しない

2. 報酬が補助金額連動・成功報酬100%

  • 金額が大きいほど儲かる
  • 不正リスクを説明しない
  • グレーを「業界慣行」と言う

3. 業者・ベンダーを指定する

  • 特定のIT会社・設備会社を紹介
  • 見積の自由度がない
  • 背後でマージン構造がある

4. 書類を見せない・説明しない

  • 「専門的だから分からなくていい」
  • 実績報告はコンサル任せ
  • 経営者が内容を把握していない

では、どのような補助金コンサル・経営コンサルに依頼すべきか?

結論から言うと「安全なコンサル」は次の条件を満たします


① 採択より「適法性・再現性」を重視する

良いコンサルは、こう言います。

「これは通るかもしれませんが、
後で問題になる可能性があります」

落ちる可能性を正直に説明できる
= 不正スキームに乗らない証拠です。


② 報酬体系が透明で、補助金額に比例しない

  • 着手金+定額報酬
  • 成功報酬があっても上限が明確
  • 「補助金◯%」のような設計をしない、補助金額大きくても一定の報酬額

👉 年表に出てくる不正事例は、
ほぼ例外なく「高額成功報酬型」です。


③ 申請書・実績報告を必ず共有する

  • ドラフトを経営者に確認させる
  • 修正理由を説明する
  • 実績報告も最後まで関与する

👉 書類を見せないコンサルは危険です。


④ 業者選定を事業者に委ねる

  • 「この会社でないとダメ」と言わない
  • 相見積を前提にする
  • 見積根拠を説明する

⑤ 「やめる判断」を一緒にしてくれる

最も重要なポイントです。

  • 不正リスクが高い場合
  • 実行が難しい場合

に、

「今回は申請しない方がいいです」

と言えるコンサルは、
自分の報酬より、事業者の将来を優先しています

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