【令和8年度】東京都「新製品・新技術開発助成事業」を徹底解説
令和8年度の東京都振興公社の補助金(※東京都は助成金と呼ぶ)について、新たな公募が開始されましたので、そのご紹介をさせていただきます。令和8年2月13日~公募が開始されて、年に1回程度の公募となる「新製品・新技術開発助成事業」になります。
令和8年度 東京都「新製品・新技術開発助成事業」とは何か
東京都中小企業振興公社が実施する「新製品・新技術開発助成事業」は、都内中小企業等による本格的な研究開発を支援する大型助成制度です。
単なる設備投資補助ではなく、実用化を前提とした研究開発プロジェクトそのものを支援対象とする制度であり、成果重視型の制度設計となっています。
最大の特徴は、最大2,500万円という高額な助成限度額と、達成目標未達の場合は原則不交付という厳格な仕組みです。
「資金が出るからやってみる」ではなく、「必ず成果を出す前提で研究開発に挑む」企業に向いた制度と言えます。
制度の全体像まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成限度額 | 最大2,500万円 |
| 助成率 | 助成対象経費の1/2以内 |
| 特例助成率(賃上げ計画の策定・実施) | 中小企業者:3/4以内 小規模企業者:4/5以内 |
| 助成対象期間 | 令和8年9月1日~令和10年5月31日(最長1年9か月) |
| 申請方法 | Jグランツ(電子申請のみ) |
助成額・助成率の仕組み
助成限度額は最大2,500万円です。
助成率は原則として助成対象経費の2分の1以内となります。
さらに、賃金引上げ計画を策定・実施した場合は、助成率が引き上げられます。
賃上げを行う企業ほど有利になる設計であり、研究開発投資と人材投資を同時に進めたい企業にとって大きな追い風になります。
助成対象期間
助成対象期間は令和8年9月1日~令和10年5月31日(最長1年9か月)です。
短期勝負ではなく、試作→改良→検証までを計画的に回したい研究開発に向く点が特徴です。
具体的な申請スケジュール
| 内容 | 日程 |
|---|---|
| 申請受付期間 | 令和8年3月27日(金)~4月17日(金)17:00まで ※締切は17:00厳守 |
| 一次審査(書類) | 令和8年6月下旬 |
| 一次審査通過者 追加書類提出期限 | 令和8年7月9日(木)12:00まで |
| 二次審査(面接) | 令和8年7月下旬 |
| 総合審査 | 令和8年8月上旬 |
| 交付決定 | 令和8年9月1日 |
申請はJグランツのみで受け付けられます。
利用にはGビズIDプライムアカウントの取得が必須です。
ID発行に時間がかかるケースがあるため、申請準備は「書類作成」よりも前に「アカウント取得」から着手するのが安全です。
対象となる研究開発の内容
本制度でいう研究開発は、試作品の設計・製作・試験評価まで含むことが必須です。
単なる調査、企画、アイデア検討の段階では対象になりません。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 製品化・実用化型 | ハードウェア/ソフトウェアの試作品を設計・製作し、試験評価を行う研究開発 |
| サービス創出型 | 技術開発要素を含む新サービスを実現するための試作品を設計・製作し、試験評価を行う研究開発 |
共通要件は以下の通りです。
- 研究開発の主要部分が自社開発であること
- 特定顧客向けではなく汎用性があること
- 市場で一定の新規性があること
他補助金と決定的に違うポイント
最大の特徴は、達成目標をすべて達成しなければ助成金は交付されないという点です。
一部未達でも原則不交付となる可能性があるため、最初の計画設計が極めて重要になります。
成果を出す企業を本気で支援する制度である一方、目標設定が甘いと「やり切れずに受け取れない」リスクも生じます。
「達成できる目標」ではなく、「達成しなければいけない目標」を現実的な根拠とともに作る姿勢が求められます。
直接人件費の取り扱い
本制度では直接人件費が対象(上限1,000万円)となります。
研究開発に直接従事した時間が対象であり、会議や進行管理などは対象外となる点に注意が必要です。
- 1日8時間まで
- 年間1,800時間まで
- 総額:1,000万円まで
技術者主体企業に非常に有利であり、「外注ではなく自社内で研究開発を回したい」企業ほどメリットを得やすい制度です。
助成対象経費の概要
対象経費区分は以下です。
- 原材料・副資材費
- 機械装置・工具器具費
- 委託・外注費
- 産業財産権出願費
- 専門家指導費
- 直接人件費
量産設備・運転資金・間接経費は対象外です。
「研究開発に直接必要か」「助成期間内に発注・取得・支払いまで完了するか」など、支出設計の前提を満たす必要があります。
達成目標の設計が成功の鍵
達成目標は最大3つまで設定可能です。
そして申請後の変更は原則不可となります。
重要なのは、第三者が客観的に判断できる数値目標であることです。
「良くなる」「使いやすい」など主観的な表現は避け、測定可能な形に落とし込みます。
例:
- 処理速度〇秒以内
- 耐久試験〇時間以上
- 精度〇%以上
曖昧な表現は、審査面でも完了検査面でもリスクになります。
「測定方法」「評価条件」「誰が見ても同じ結論になる指標」まで含めて、目標の設計を行うのが安全です。
創業予定者も対象
東京都内で創業を具体的に計画している者も対象です。
ただし、交付決定後速やかに開業が必要となります。
創業期は資金調達が難しい一方で研究開発投資が必要になりやすいため、制度と噛み合えば非常に大きな推進力になります。
「都内での事業実態をどのように示すか」「研究開発の実施場所をどう確保するか」は、計画段階から整理しておくとスムーズです。
Q&A
Q 量産設備の導入は対象になりますか?
A 対象になりません。研究開発(試作・評価)段階のみです。
Q 一部の達成目標だけ達成した場合は?
A 原則として助成金は交付されません。目標は「全部達成」が前提です。
Q 自社エンジニアの人件費は対象ですか?
A 研究開発工程に直接従事した時間分が対象です。会議・管理などは対象外となる点に注意してください。
Q 他補助金と併願できますか?
A 併願可能ですが、同一テーマでの重複受給は不可です。
Q 申請後に目標変更できますか?
A 原則変更できません。申請前に現実的な根拠を固めた上で設定する必要があります。
まとめ
本制度は、
最大2,500万円
成果未達は不交付
直接人件費対象
長期研究開発対応
という特徴を持つ、本格研究開発型の助成制度です。
本気で市場投入を目指す企業にとって、非常に挑戦しがいのある制度といえるでしょう。
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