【公募開始】第5次 大規模成長投資補助金スタート!最大50億円、締切は3月27日
2026年2月27日より、第5次 大規模成長投資補助金の公募が開始されました。最大50億円の支援を受けられる本制度は、大規模な設備投資や拠点新設を通じて、持続的な賃上げと生産性向上を目指す企業にとって大きなチャンスです。本記事では、制度の概要や要件、スケジュールのポイントをわかりやすく解説します。
第5次 大規模成長投資補助金とは
第5次 大規模成長投資補助金は、中堅・中小・スタートアップ企業が「持続的な賃上げ」を実現するために、人手不足に対応した省力化等を通じて労働生産性を抜本的に高め、事業規模の拡大につながる拠点新設や大規模な設備投資を支援する制度です。
予算規模・補助上限・補助率・事業期間
まずは制度の骨格となる数字を押さえましょう。
- 予算額:総額2,000億円
- 補助上限額:最大50億円
- 補助率:1/3以下
- 補助事業期間:原則、交付決定日から最長で令和10年12月末まで
特に重要なのは、賃上げ目標を達成できなかった場合に未達成率に応じて補助金返還が求められ得る点です(例外あり)。
補助対象者(申請できる企業)
対象となるのは、中堅・中小・スタートアップ企業で、原則として常時使用する従業員数が2,000人以下の会社等(単体ベース)です。
また、一定要件を満たす場合は共同申請(コンソーシアム形式:最大10社)も対象となります。
一方で、みなし大企業や、補助事業の内容が農作物の生産自体に関するものなど1次産業を主たる事業としている場合は対象外です。
必須要件(投資額要件と賃上げ要件)
この制度の必須要件は大きく2つです。
- 投資額要件:投資額20億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費分)
- 例外:100億宣言企業は15億円以上
- 賃上げ要件:補助事業終了後3年間の「対象事業に関わる従業員等の1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率5.0%以上(100億宣言企業は4.5%以上)
特に重要なのが、賃上げ目標を達成できなかった場合は「未達成率に応じて補助金の返還」を求められる点です(天災等の例外を除く)。
賃上げ要件の仕組み(基準年度・最終年度・計算)
賃上げの判定は、補助事業が完了した日を含む事業年度を「基準年度」、その3事業年度後を「最終年度」として行います。
年平均上昇率は原則5.0%(100億宣言企業は4.5%)です。
年平均上昇率目標の計算式は以下です。
- A:最終年度の1人当たり給与支給総額
- B:基準年度の1人当たり給与支給総額
- C:1/3
- 年平均上昇率目標 = { (A / B) ^ C } − 1
例として、500万円→596万円(3年間)で年平均上昇率約6.0%という計算例が示されています。
返還となり得るケース(見落としやすい注意点)
返還リスクは「目標未達」だけではありません。代表的には次のようなケースがあります。
- 交付決定までに目標を従業員等へ表明しなかった場合
- 基準年度の1人当たり給与支給総額が、申請時の直近事業年度を下回った場合
- 申請時に掲げた目標を達成できなかった場合(未達成率に応じて返還)
共同申請の場合は、幹事企業だけでなく参画者もそれぞれ目標水準を公表する必要があります。
補助対象経費(使える経費の範囲)
補助対象経費は次の5つです(本社機能の一部移転・新設を含む)。
- 建物費
- 機械装置費(器具・備品費含む)
- ソフトウェア費
- 外注費
- 専門家経費
建物費のポイント(対象・対象外)
対象:補助事業に不可欠な建物の建設・増築・改修・中古建物の取得(単価100万円(税抜)以上)。
対象例:建物、建物附属設備、付帯工事(土地造成含む)。
対象外(原則):土地代、構築物(門・塀・フェンス等)、撤去・解体費用など。
機械装置費のポイント(対象・対象外・リース)
対象:補助事業専用の機械装置・工具・器具の購入・製作・借用(単価100万円(税抜)以上)。改良・修繕・据付・運搬も対象になり得ます。
対象外(原則):車両及び運搬具、船舶・航空機等、既に取得している設備に関する費用。
リース:事業者とリース会社の共同申請の場合、購入費用についてリース会社を対象に補助金交付が可能です。
ソフトウェア費のポイント(クラウド利用・対象外)
対象:補助事業専用のソフトウェア・情報システムの購入・構築・借用・クラウド利用(単価100万円(税抜)以上)。
対象外:PC・タブレット・スマホ等の本体費用。
外注費・専門家経費のポイント(上限関係と対象外)
外注費は加工・設計・検査等の外注(請負・委託)が対象です。
ただし、外注費+専門家経費の合計は、建物費・機械装置費・ソフトウェア費(1~3)の合計経費未満である必要があります。
また、成長投資計画の作成に要する経費は対象外です(外注費・専門家経費とも)。
土壌汚染対策は外注費として計上可能です。
他制度との併用(注意)
建物・機械装置・ソフトウェア等について、他の国の補助金や各種税制(地域未来投資促進税制、中小企業経営強化税制等)との併用不可が明記されています。
審査の流れ(書面→プレゼン)
申請から採択・交付に至るまでの流れは次のように整理できます。
- 電子申請で提出(申請にはGビズIDプライムが必要)
- 1次審査:書面審査
- 2次審査:外部有識者へのプレゼン審査(対話形式、地域ブロック別)
- 採択発表→交付決定→補助事業実施→確定検査→事業実施状況・賃上げフォローアップ
金融機関による確認書の提出や、金融機関担当者がプレゼン審査に同席した場合に加点がある旨も示されています。
審査で重視される5つの観点
審査は主に次の5つの観点から行われます。
- 先進性・成長性:市場・ユーザ・規模が明確でニーズ検証ができているか、市場伸びを上回る成長が見込めるか、優位性があるか、省力化等で人手不足の改善につながるか
- 地域への波及効果:賃上げや雇用増、地域の取引先・パートナーへの波及が見込めるか(共同申請は連携意義・相乗効果)
- 大規模投資・費用対効果:投資規模の妥当性、補助金に対する付加価値の大きさ、成長・賃上げに向けた行動変容が示されているか
- 実現可能性:体制・財務状況、課題設定と解決方法・スケジュール、金融機関・ファンド等のコミットメント
- 経営力:経営戦略上の位置づけ、長期ビジョン(5~10年後の姿・賃上げ予定等)、事業戦略、成果目標と管理体制、資金計画
ここでのポイントは、「設備を入れたい」という話だけでなく、市場・成長・生産性・賃上げを一気通貫で説明できるか、そして実行できる体制と資金計画があるかです。
加点措置(該当すると有利になり得る要素)
加点の対象として、次のような取り組みが挙げられています。
「危機管理投資」「成長投資」の戦略分野(AI・半導体、量子、GX、防災、創薬など17分野)
令和9年12月末までに中小企業者定義を超える従業員数・資本金を達成する旨の宣言(中小→中堅への移行)
J-Startup/J-Startup地域版の選定
本社機能の地方移転を伴う大規模投資
既存工場跡地の活用(必要に応じ土壌汚染対策を行いながら活用)
えるぼし/くるみん、健康経営優良法人
地域未来牽引企業、パートナーシップ構築宣言登録企業、地域経済牽引事業計画
金融機関・ファンド等による確認書
地域企業経営人材マッチング促進事業活用企業(採用人材を実施体制に含める)
申請準備で押さえる実務ポイント(GビズID・不備チェック・金融機関)
- 申請は電子申請で、GビズIDプライムが必須です。取得に時間がかかる場合があるため、早めの準備が推奨されています。
- 締切5営業日前までに提出したものは不備チェックが行われ、再提出の機会が得られるとされています。
- 金融機関による確認書提出、金融機関担当者の審査同席が加点になり得ます。資金計画や投資回収の合理性を第三者の視点で補強できるため、早期の相談が有効です。
参考:過去公募のデータから見る目安(倍率・中央値)
過去公募の参考値として、倍率の目安が約2.1倍とされ、採択者・申請者の指標中央値も示されています。
採択者の中央値(抜粋)は以下の通りです。
- 全社 年平均売上高成長率:17%/年(申請者全体:14%/年)
- 補助事業 年平均売上高成長率:26%/年(申請者全体:22%/年)
- 補助事業 年平均労働生産性の伸び:30%/年(申請者全体:25%/年)
- 補助金額に対する付加価値増加額割合:209%(申請者全体:169%)
もちろんこれらは絶対条件ではありませんが、計画内で「成長率」「生産性」「付加価値」「投資規模」をどれだけ定量で語るべきかを考える上で、目線合わせに役立ちます。
第5次公募のスケジュール
現時点の目安は次の通りです(変更の可能性あり)。
- 2月27日(金):公募開始
- 3月27日(金):締切予定
- 4月20日(月)~4月24日(金):プレゼン審査
- 5月中下旬頃:採択発表(以降順次、交付決定)
締切前の再提出には事前に事務局へ問い合わせが必要で、締切5営業日前までの提出分は不備チェックが行われ再提出の機会が得られる点も示されています。
よくある質問(10個)
Q1. どんな企業が申請できますか?
A. 原則として常時使用する従業員数が2,000人以下の中堅・中小・スタートアップ企業が対象です。共同申請(最大10社)も一定要件のもとで可能です。
Q2. 補助上限と補助率はどれくらいですか?
A. 補助上限は50億円、補助率は1/3以下です。
Q3. 投資額20億円以上は、どの費用の合計ですか?
A. 専門家経費・外注費を除く補助対象経費分で20億円以上が必要です(100億宣言企業は15億円以上)。
Q4. 賃上げ要件は何%ですか?
A. 補助事業終了後3年間で、対象事業に関わる従業員等の1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が5.0%以上(100億宣言企業は4.5%以上)です。
Q5. 賃上げの判定期間はいつからいつまでですか?
A. 補助事業完了を含む事業年度が「基準年度」、その3事業年度後が「最終年度」とされ、この間の伸びを年平均上昇率で評価します。
Q6. 賃上げ目標を達成できないとどうなりますか?
A. 原則として、申請時に掲げた目標を達成できない場合は未達成率に応じて補助金返還となり得ます(例外あり)。
Q7. 返還リスクがある“目標未達以外”のケースは?
A. 交付決定までに目標を従業員等へ表明しない場合や、基準年度の給与水準が申請時の直近事業年度を下回る場合などが挙げられています。
Q8. どんな経費が補助対象になりますか?
A. 建物費、機械装置費、ソフトウェア費、外注費、専門家経費が補助対象です。
Q9. 申請は紙でも可能ですか?事前に必要なものは?
A. 電子申請で行い、GビズIDプライムが必要です。取得に時間がかかる場合があるため、早めの準備が推奨されています。
Q10. 審査は書類だけですか?
A. 書面審査を通過した場合、外部有識者へのプレゼン審査(対話形式)があります。
まとめ
第5次 大規模成長投資補助金は、最大50億円という大きな支援規模で、拠点新設や大規模設備投資を後押しする一方、投資額20億円以上や年平均5.0%以上の賃上げなど、達成すべき要件が明確に設定されています。
特に、賃上げは未達の場合に補助金返還につながり得るため、申請段階から「誰を対象に、どのように賃上げを実現し、モニタリングするか」まで含めて設計することが重要です。
採択に向けては、成長性・先進性だけでなく、地域への波及、費用対効果、実現可能性、経営力といった観点で、計画を定量・定性の両面から一貫して説明できる状態に整えておくことが鍵になります。
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