【2026年版】業種別にわかる中小企業向け補助金大全
― 採択率・賃上げ要件・落ちやすいポイントまで完全解説 ―
2026年の補助金全体像|まず押さえるべき前提
2026年(令和8年度)の中小企業向け補助金は、次の3点を強く意識した制度設計になっています。
- 賃上げにつながる投資であること
- 生産性向上(省力化・DX・AI)が数値で説明できること
- 事業成長・高付加価値化につながること
単なる設備更新やIT導入ではなく、
「投資 → 生産性向上 → 収益改善 → 賃上げ」
という因果関係を説明できるかどうかが、採択の分かれ目になります。
あなたの業種別|2026年おすすめ補助金マップ
製造業
最優先
- 新事業進出・ものづくり補助金
新製品・新サービスの開発、高付加価値分野への進出、海外展開向け設備投資に最適。 - 省力化投資補助金
自動化設備、ロボット、検査・工程のDXなど人手不足対策。
次点
- デジタル化・AI導入補助金
生産計画、品質管理、画像検査、需要予測など。 - 研究開発系補助(大学・公設試連携)
技術高度化・差別化を狙う場合。
ポイント
「設備投資 → 生産性向上 → 原価低減・売上増 → 賃上げ」の因果を説明できると強い。
建設業
最優先
- 省力化投資補助金
測量、施工管理、現場管理の省人化・DX。 - デジタル化・AI導入補助金
原価管理、工程管理、帳票の一元化。
次点
- 新事業進出・ものづくり補助金
点検・保守サービスなど新収益モデル構築。
ポイント
人手不足が明確な業種のため、省力化+賃上げの説明が非常に通りやすい。
飲食業
最優先
- 省力化投資補助金(カタログ型)
券売機、配膳、厨房機器など即効性のある省力化。 - 小規模事業者持続化補助金
広告、販促、改装、EC導線構築。
次点
- デジタル化・AI導入補助金
予約・配席・需要予測・在庫管理。
ポイント
大型投資よりも
「省力化で人件費率改善+集客・単価アップ」の組み合わせが現実的。
医療・介護
最優先
- 省力化投資補助金
見守り、記録、移乗支援、業務負担軽減機器。 - デジタル化・AI導入補助金
記録、請求、シフト、稼働管理。
次点
- 新事業進出・ものづくり補助金
自費サービス、新拠点モデル、新市場への進出。
ポイント
「人手不足の解消 → 業務安定 → 賃上げ原資確保」が非常に説明しやすい。
IT(受託・SaaS・DX支援)
最優先
- 新事業進出・ものづくり補助金
新サービス開発、SaaS化、高付加価値分野への進出。 - デジタル化・AI導入補助金
自社の開発・営業・管理の生産性向上。
次点
- 小規模事業者持続化補助金
マーケティング、集客、営業導線構築。
ポイント
「ソフトウェア=設備投資」として説明できる設計が重要。
② 採択率と賃上げ要件の深掘り(2026年の考え方)
採択率の現実的な目安
直近の公募結果から見ると、
- ものづくり系補助金:採択率 約3割前後
- 新事業進出系補助金:採択率 約3〜4割
2026年も、「誰でも通る補助金」ではなく、選別される前提です。
なぜ賃上げがここまで重要なのか
2026年に向けた中小企業政策では、
- 補助金は「賃上げを実現するための投資支援」
- 設備投資だけでは評価されない
- 生産性向上 → 収益改善 → 賃上げ、まで説明必須
という設計が明確です。
賃上げ要件の基本的な考え方
多くの補助金で、以下が審査・事後確認の対象になります。
- 給与支給総額の増加
- 事業場内最低賃金の引上げ
- 付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)の増加
特に注意すべき点は、
- 賃上げは「計画」だけでなく「達成確認」される
- 未達の場合、補助金の一部返還が発生する可能性がある
- 賃上げ特例(上限上乗せ)は、未達時のリスクも大きい
という点です。
③ 申請で落ちやすいポイント
(加点・減点/賃上げ計画テンプレ付き)
落ちやすい典型パターン
① 形式・要件ミス
- 見積書が弱い(仕様不明・相見積不足)
- 補助対象外経費が混在
- 実施体制・スケジュールが成立していない
→ 内容以前に「審査対象外」になるケース。
② 事業性が弱い
- 誰が買うか曖昧
- 市場・競合比較がない
- 売上は書いてあるが利益が残らない
③ 実現可能性が低い
- 開発・導入工程が抽象的
- 人材・外注先が未確定
- 運用後の姿が見えない
④ 政策とのズレ
- 賃上げが「書いてあるだけ」
- 生産性向上の数値がない
- 省力化・DXが目的化している
2026年は、この④で落ちるケースが増えやすいです。
賃上げ計画の書き方(そのまま使えるテンプレ)
文章テンプレ
本事業では、◯◯設備(システム)導入により、◯◯工程の工数を◯%削減し、生産性向上を図る。
これにより、年間◯円の原価削減および売上増を見込み、その成果を従業員へ還元する。
具体的には、事業場内最低賃金を現行◯円から◯円へ引き上げ、給与支給総額を年平均◯%増加させる計画とする。
数値テンプレ(表)
| 年度 | 付加価値額 | 給与支給総額 | 最低賃金 |
|---|---|---|---|
| 現状 | ◯円 | ◯円 | ◯円 |
| 1年目 | ◯円(+◯%) | ◯円(+◯%) | ◯円(+◯円) |
| 2年目 | ◯円(+◯%) | ◯円(+◯%) | ◯円(+◯円) |
| 3年目 | ◯円(+◯%) | ◯円(+◯%) | ◯円(+◯円) |
よくある質問(FAQ)
Q. 2026年にものづくり補助金は無くなりますか?
A. 名称や枠組みが整理され、「新事業進出・ものづくり補助金」として統合・再編される方向です。
Q. 補助金の採択率は上がりますか?
A. 大きくは上がりません。2026年も3〜4割前後が現実的な水準です。
Q. 賃上げできないとどうなりますか?
A. 未達の場合、補助金返還が求められるケースがあります。特に賃上げ特例を使う場合は注意が必要です。
Q. 小規模事業者でも2026年補助金は使えますか?
A. 省力化投資補助金や持続化補助金など、小規模事業者向け制度も引き続き用意されています。
まとめ 2026年補助金で失敗しないために
2026年の補助金は、
「投資した → 便利になった」ではなく
「投資した → 数字が変わった → 賃金を上げられる」
ここまで説明できるかが勝負です。
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