【令和8年度 東京都 市場開拓助成事業】最大300万円の申請で失敗しないために~現場コンサルが教える経営判断の軸
「展示会に出たいが費用が重い」「海外販路を開きたいが資金が続かない」~こうした相談を受けるたびに、私が最初に確認するのは「使える助成金があるかどうか」ではなく「その会社が助成金を使いこなせる状態かどうか」です。
令和8年度東京都の市場開拓助成事業が、2026年5月15日から申請受付を開始します。最大300万円、助成率2分の1以内という規模感は、中小企業にとって確かに魅力的です。しかし私がこれまで100件以上の補助金・助成金支援を行い、採択総額15億円以上を積み上げてきた経験から言えることは、「申請できるかどうか」と「事業として成果が出るかどうか」は、まったく別次元の問題だということです。
本稿では、制度の解説にとどまらず、経営者として、この助成金をどう使うべきか・使うべきでないかの判断軸まで踏み込んで書きます。現場で繰り返し見てきた失敗パターンと成功パターンを対比しながら、読者の皆さんが自社に合った判断ができるよう構成しました。
不動産業界で約18年間、現場で売買・賃貸・管理・開発のすべてを経験し、その後コンサルタントとして独立。補助金支援の世界に入ってから痛感したのは、「採択されることを目標にする企業が多すぎる」という問題です。助成金はゴールではなく、事業推進のための手段です。その前提に立って、以下を読み進めてください。
- 令和8年度 市場開拓助成事業とは何か~制度の全体像を正確に理解する
- 申請区分は2つ~自社がどちらに該当するかを最初に見極めよ
- 助成対象商品の4つの要件~ここで落ちる企業が後を絶たない
- 助成対象となる展示会の11要件~知らずに出展すると全額対象外になる
- 助成対象経費の全体像~何に使えて何に使えないかを完全把握する
- 現場で多い「助成対象外経費トップ10」~知らないと後から大幅減額になる
- 申請要件5項目~「うちは問題ない」と思っていて実は要件を満たしていないケース
- 申請に必要な書類の全貌~書類準備で最低でも2〜3週間は見ておく
- スケジュール完全解説~逆算して動かないと確実に間に合わない
- 「採択されること」と「事業として成功すること」の決定的な差~現場コンサルとしての本音
- 展示会選定の経営判断~「補助対象になるか」より「成果が出るか」で選ぶ
- 申請区分の選び方~戦略的に考えれば最適解が見えてくる
- 実績報告の落とし穴~採択後の管理が助成金の実質額を左右する
- 代理申請についての整理~誰に頼めるか・頼めないかを明確にする
- 「申請を見送る」という経営判断~全員が申請すべきわけではない
- 申請書類作成の実務~別紙1〜5の記載を成功に近づけるポイント
- GビズIDの取得を今すぐ始める理由~準備不足で申請できなかった事例
- 助成金交付後の義務~交付後の2年間にわたる状況報告を忘れずに
- この助成事業を最大限活用するための「6か月前からの準備ロードマップ」
- FAQ以前に確認すべき「見落としやすいポイント10選」
- まとめ~助成金は「使える手段」であり「目的」ではない
- よくある質問(Q&A)10項目
- Q1. 申請区分「東京都支援製品の市場開拓助成」と「成長産業分野の市場開拓助成」はどちらを選べばよいですか?
- Q2. 助成金は先払いされるのですか?展示会費用を先に用意しなければならないのですか?
- Q3. 申請する製品・サービスはすでに販売中でなければなりませんか?
- Q4. 展示会への出展申込を助成対象期間前に行っても大丈夫ですか?
- Q5. 申請書の作成を行政書士やコンサルタントに代理で依頼できますか?
- Q6. 同じ経費について他の補助金(ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金等)と重複して受給できますか?
- Q7. 海外展示会への出展も対象になりますか?国内展示会と手続き上の違いはありますか?
- Q8. 「共同出展」とはどういう状態を指しますか?共同出展の場合の注意点は?
- Q9. オンライン展示会(バーチャル展示会)も対象になりますか?
- Q10. 採択後に展示会が中止・変更になった場合はどうなりますか?
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令和8年度 市場開拓助成事業とは何か~制度の全体像を正確に理解する
まず制度の骨格を整理します。市場開拓助成事業は、東京都中小企業振興公社が実施する助成制度です。目的は明確で、「都内中小企業者等の振興」~具体的には、展示会への出展や販売促進活動に必要な費用の一部を助成することで、販路開拓を支援するというものです。
助成限度額:300万円 助成率:助成対象と認められる経費の2分の1以内(千円未満切捨て)
つまり600万円を使えば300万円が戻ってくる計算です。ただし、「助成対象と認められる経費」というのがポイントで、すべての経費が対象になるわけではありません。この点については後述します。
助成対象期間は令和8年9月1日から令和9年11月30日まで(1年3か月)。申請期間は令和8年5月15日(金)10時から5月29日(金)17時まで。申請はJグランツによる電子申請のみで、持参・郵便・メールは一切受け付けません。
この「電子申請のみ」という点で、毎年一定数の申請者が躓きます。特にGビズIDプライムアカウントを持っていない事業者は、国の審査に時間がかかるため、今から準備を始めないと間に合わない可能性があります。
申請区分は2つ~自社がどちらに該当するかを最初に見極めよ
この助成事業には、2つの申請区分があります。ここを誤解すると、そもそも申請できない、あるいは審査で落とされるという事態が起きます。私のもとに「書類を全部揃えたのに審査を通らなかった」という相談が来るケースの多くは、この区分の見極めを間違えているか、区分の要件を満たしていない状態で申請しているパターンです。
申請区分ア:東京都支援製品の市場開拓助成
東京都や公社の事業において、一定の評価・認定・支援等を受けて開発・改良や販路開拓等を実施した自社の製品・サービスが対象です。
対象となる事業は多岐にわたり、募集要項の別表1に38事業が列挙されています。代表的なものを挙げると——
受賞系:東京都ベンチャー技術大賞(大賞・優秀賞・奨励賞・特別賞)、東京ビジネスデザインアワード(テーマ賞)、東京アニメピッチグランプリ(入賞)、東京コンテンツ/ソリューションビジネスアワード(大賞・優秀賞・奨励賞)
承認・認定・評価系:経営革新計画(承認)、東京都トライアル発注認定制度(認定)、事業可能性評価事業(「可能性あり」評価)、事業化チャレンジ道場(修了認定)、知財戦略導入支援事業(修了認定)
販路開拓支援系:中小企業ニューマーケット開拓支援事業、海外販路ナビゲータによるハンズオン支援、海外企業連携ナビゲータによるハンズオン支援、スポーツ・健康分野の海外展開支援事業、医療関連機器等の海外展開支援
助成事業系:新製品・新技術開発助成事業、TOKYO戦略的イノベーション促進事業、製品改良/規格適合・認証取得支援事業(マネジメントシステム認証取得を除く)、女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業など多数
重要なのは、対象期間が令和4年4月1日から令和8年4月30日までという点です。この期間内に「必要となる要件」を満たしていれば、すでに事業が終了したものでも申請できます。たとえば「事業終了:R4」と記載されている事業でも、対象期間内に要件を満たしていれば申請可能です。
この区分の最大の特徴は、面接審査(二次審査)がないことです。書類審査のみで判定されます。ただし、資格審査不通過の場合のみJグランツで通知が来る仕組みになっているため、「通知が来ていないから通過した」という解釈が必要で、この点に戸惑う申請者も多いです。
申請区分イ:成長産業分野の市場開拓助成
こちらは、東京都が策定する「イノベーションマップ」の「開発支援テーマ」に示される分野に属する自社の製品・サービスが対象です。
対象となる9つの分野は以下のとおりです。
①防災・減災・災害復旧に関する技術・製品 ②インフラメンテナンスに関する技術・製品 ③安全・安心の確保に関する技術・製品 ④スポーツ振興・障害者スポーツに関する技術・製品 ⑤子育て・高齢者・障害者等の支援に関する技術・製品 ⑥医療・健康に関する技術・製品 ⑦環境・エネルギー・節電に関する技術・製品 ⑧国際的な観光・金融都市の実現に関する技術・製品 ⑨交通・物流・サプライチェーンに関する技術・製品
この区分は、東京都や公社の事業を経ていない企業でも申請できる点が、区分アとの大きな違いです。イノベーションマップの「開発支援テーマ」に適合する製品・サービスを持っていれば申請可能です。
ただし、この区分は一次審査通過後に面接審査(二次審査)があります。令和8年7月28日(火)から30日(木)のうち公社が指定する日時に、対面またはZoomによるオンラインで実施されます。
面接では、会社概要および申請内容を説明できる代表者または従業員が対応しなければなりません。経営コンサルタント等は同席できません。この点は非常に重要で、申請書の作成を外部に任せている場合でも、面接本番は経営者自身が対応できる準備が必要です。
また、この区分では「申請内容と開発支援テーマとの適合性」が審査項目になっており、事務局では該当するかどうかについては回答できないと明記されています。つまり、適合性の判断は申請者が自己責任で行わなければなりません。
助成対象商品の4つの要件~ここで落ちる企業が後を絶たない
申請区分の話と並行して、助成対象商品(製品・サービス)の要件を理解することが不可欠です。この要件を満たしていないと、区分がどちらに該当していても申請できません。
要件①:令和8年4月30日までに開発が完了し、事業化していること(販売できる状態にあること)
「開発中の製品を申請したい」という相談を受けることがあります。これは要件を満たしません。申請時点ですでに販売できる状態にある製品・サービスであることが前提です。「もうすぐ完成する」「販売開始予定」は認められません。
要件②:自らが企画・製造元で自社製品として単独で販売できること
販売代理店等は申請できません。これが見落とされがちな要件で、OEM供給を受けて販売している企業や、他社ブランド製品の独占販売契約を持つ企業は対象外です。「自らが企画・製造元」であることが求められます。
私が実際に相談を受けたケースで、ある食品加工会社がOEMで製造した商品に貼っているブランドを使って申請しようとしたことがありました。製造は別の工場に委託しており、自社は企画のみという状況で、この要件に抵触する可能性が高かったため申請を見直しました。
要件③:原則として1種類であること
助成対象商品は1種類に限られます。複数の製品・サービスをアピールしたい気持ちはわかりますが、制度上は1つを選択する必要があります。どの製品を選ぶかは、後述する戦略的判断にかかわります。
要件④:申請区分ごとの要件を満たしていること
区分アは東京都や公社の評価・認定・支援等を受けた製品であること、区分イはイノベーションマップの開発支援テーマに属する製品であることです。
現場で繰り返し見る失敗パターンの一つが、「うちの製品はぎりぎりどちらかの分野に該当するはず」という見切り発車での申請です。成長産業分野の9つは一見幅広く見えますが、審査員の目は厳しく、「IoTだから安全・安心の確保に該当する」「健康食品だから医療・健康に該当する」という単純な当てはめは通用しません。製品の技術的特性と開発支援テーマの「技術・製品開発の例示」を照らし合わせ、明確な根拠を持って適合性を説明できることが必要です。
助成対象となる展示会の11要件~知らずに出展すると全額対象外になる
この助成事業で最も重要な経費区分は「展示会等参加費」であり、これは申請必須です。販売促進費だけの申請は認められません。つまり、どんな展示会に出展するかが、この助成事業の核心です。
助成対象となる展示会には、11の要件がすべて満たされている必要があります。ここは読み飛ばさずにしっかり確認してください。多くの失敗事例がこの部分から生じています。
(1)商談を主たる目的とした展示会等であること
「業界の動向を知りたい」「名刺交換が目的」といった展示会への参加は対象外です。「商談を主たる目的とした」という点が重要で、実際に自社の製品・サービスについての商談が行われる場でなければなりません。
(2)助成対象期間内(令和8年9月1日〜令和9年11月30日)に開催される展示会であること
(3)出展要項が主催者により発行され、公開されていること(ただし、公社・国・都道府県・区市町村等が主催するものはこの限りでない)
(4)パビリオンへの出展は、パビリオン主催者が出展者を公募している場合に限り対象
パビリオン出展の場合、パビリオン主催者発行と展示会本体の主催者発行、両方の一般に公開された出展要項が必要です。これが揃っていないと対象外になります。
(5)特定の顧客(会員等)のみを対象としている展示会でないこと
業界団体の会員向け展示会等は対象外です。
(6)自社で主催または運営に携わる展示会でないこと
自社役員・従業員が役員・従業員を兼務している法人等が主催または運営に携わる展示会も含みます。
(7)助成対象商品が主たる展示であること(自社小間内の概ね8割程度を占めていること)
小間の中に複数の製品・サービスを並べる企業は多いですが、助成対象商品が8割以上を占めていることが必要です。「ついでに他の製品も並べる」という展示構成は審査上のリスクになります。
(8)申請事業者が主体の出展であり、申込から支払い、実施までの一連の手続きを助成事業者名義で行い、助成事業者自らが小間内で商談を行うこと
代理出展、営業支援・プロモーション支援等の一環で行う出展代行、市場調査目的の出展等は助成対象になりません。これも見落とされやすいポイントです。支援機関や商社等が「代わりに出展してあげます」という形での出展は対象外です。
(9)販売を目的とした出展や受注会でないこと
販路開拓と販売は異なります。その場で売ることが目的の受注会・販売会は対象外です。
(10)起業家・ファンド等からの資金調達を目的に行う出展でないこと
(11)オンラインのみで開催される展示会については、リアルタイムで商談を行うことができるオンラインシステム(チャット機能等)があり、助成対象期間内に会期の定めがあること
以上11要件すべてを満たす展示会でなければ、出展費用は助成対象になりません。
私が現場でよく見る失敗パターンは、「まず申請を通してから出展する展示会を探す」という順番の間違いです。先に出展する展示会を決め、その展示会がこの11要件を満たしているかを確認してから申請する、という順番が正しい進め方です。申請後に「この展示会は要件を満たしていない」と気づいた場合、変更申請が必要になりますが、正当な理由がない限り変更は認められません。
助成対象経費の全体像~何に使えて何に使えないかを完全把握する
助成対象経費には2つの区分があります。「展示会等参加費」は申請必須、「販売促進費」は任意追加です。それぞれの内容と助成限度額を整理します。
経費区分ア:展示会等参加費
出展小間料(助成限度額なし):展示会の小間料。海外展示会は主催者が認める代理店を経由した申込み・支払いが対象になります。共同出展の場合は申告が必要で、助成対象額は面積等による按分になります。
資材費(助成限度額なし):小間内の装飾委託費、展示に必要な什器・備品等のリース代、光熱水費。ポスター・パネル等掲示物のコンテンツ制作費や印刷委託費も含まれます。ただし、助成事業終了後も使用できる特注品や資材の購入は対象外です。
輸送費(助成限度額なし):展示品・展示用資材・配布用印刷物等の運送委託費。自社と展示会場間の輸送に限り、経由地を含みません。
通訳費(助成限度額なし):海外展示会のみ対象。展示会開催期間中の展示会場における通訳費で、通訳を生業とする事業者への外部委託が条件です。
経費区分イ:販売促進費
EC出店初期登録料(助成限度額:20万円):モール型ECサイトへの出店初期登録料のみ。運用費・構築費・デザイン費・オプション費用は対象外です。
サイト制作・改修費(助成限度額:20万円):助成対象商品をPRする自社Webサイトの制作・改修委託費。販売管理システムの搭載を含むもの、ドメイン取得費・レンタルサーバ費等の運用費は対象外です。
印刷物制作費(助成限度額:50万円):チラシ・カタログ等紙媒体の印刷物制作委託費。展示会等での配布が確認できることが要件です。デザイン委託費や翻訳委託費も含まれますが、印刷費の計上が前提です。
動画制作費(助成限度額:30万円):展示会・自社HP・YouTube等で放映する動画の制作委託費。外部委託が条件で、自社制作は対象外です。
広告掲載費(助成限度額:45万円):新聞・雑誌・展示会ガイドブックの広告、またはWeb広告(展示会HP・バナー広告・SNS広告・リスティング広告・プレスリリース配信サービスの5種類のみ)。代理店経由は原則対象外(広告媒体社の指定代理店を介した場合は例外あり)。
販売促進費の全項目の助成限度額を合計すると、EC出店20万円+サイト制作20万円+印刷物50万円+動画30万円+広告45万円=165万円(の2分の1=82.5万円)となります。残りの助成枠(最大300万円のうち)は展示会等参加費に使えます。
現場で多い「助成対象外経費トップ10」~知らないと後から大幅減額になる
助成金の申請が採択されても、実績報告時に「助成対象外です」と判定されて大幅減額になるケースが後を絶ちません。私が支援してきた案件でも、採択後の実績報告段階で2割〜3割の減額が発生したという事例を複数見ています。
以下、現場で特に多い「うっかり助成対象外」パターンをまとめます。
①振込手数料・交通費・宿泊費・飲食費
「展示会に行くための出張費も出るはず」と思い込んでいる方が多いですが、これらは全額対象外です。交通費・宿泊費・飲食費は一切認められません。
②消費税・印紙代等の租税公課
経費は税抜き金額が助成対象です。消費税相当額は対象外になります。申請額の計算を税込みで行っていた場合、実績確定時に減額になります。
③助成事業終了後も使用できる特注品・資材の購入費
展示用什器のリースは対象ですが、購入は対象外です。「ほぼ同じ値段だしどうせ買ったほうが得」と考えて購入してしまい、後で対象外と判定されるケースが多いです。
④再委託に係る経費
申請者が委託した業者からさらに別業者へ主要な業務または業務全部を委託した場合は対象外です。印刷会社に制作を頼んだら、実際には下請けに全部出していたというケースで問題になります。
⑤関連会社・グループ企業との取引に係る経費
親会社・子会社・グループ企業だけでなく、代表者の三親等以内の親族が経営する会社、顧問契約・アドバイザリー契約を締結している会社との取引も対象外です。「グループ内で完結させれば効率的」という発想は通用しません。
⑥共同出展の申告漏れ
申請事業者以外の製品等が小間内に展示されていたり、他社の社名・ブランド名が表示されていたりする場合は共同出展とみなされます。申請書に「共同出展:有」の申告がなければ対象外になります。販売会社と製造会社が一緒に出展するケースで見落とされがちです。
⑦電子マネーによる支払い
支払方法として認められるのは銀行振込(原則)・現金(条件付き)・クレジットカード(条件付き)の3つだけです。電子マネー、PayPay、QRコード決済等は一切対象外です。
⑧ポイントを利用・取得した場合のポイント相当分
クレジットカード支払いでポイントを獲得した場合、そのポイント相当分は助成対象外です。実質的な支払額から差し引かれます。
⑨対外的に自社業務と謳っているものを外部委託している場合
会社のホームページに「自社開発」「内製」と記載しているにもかかわらず、実際には全部外注しているという場合は対象外になります。
⑩一般的な市場価格と比べて著しく高額な経費
相場の2〜3倍以上の見積もりで発注し、高い経費を計上しようとするケースは審査で問題視されます。適正価格での発注が求められます。
申請要件5項目~「うちは問題ない」と思っていて実は要件を満たしていないケース
申請要件は5項目あり、すべて満たす必要があります。募集要項の「5 申請要件」が該当箇所です。
(1)中小企業者・中小企業団体・特定非営利活動法人等
業種ごとに資本金・従業員数の上限が定められています。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は資本金1億円以下または従業員100人以下、小売業は資本金5千万円以下または従業員50人以下、サービス業は資本金5千万円以下または従業員100人以下等。
注意が必要なのは、大企業が実質的に経営に参画していないことという要件です。大企業が単独で発行済株式総数の2分の1以上を保有している場合、または複数の大企業が3分の2以上を保有している場合は申請できません。スタートアップでベンチャーキャピタルや事業会社から出資を受けている場合、この要件に抵触していないかを確認することが必要です。
(2)東京都内で実質的に事業を行っていること
「登記上の本店が東京にあればOK」という理解は間違いです。「東京都内で実質的に事業を行っていること」とは、登記した所在地において、客観的に見て都内に根付く形で事業活動が行われていることを指します。申請書類・ホームページ・看板や表札・電話等連絡時の状況・事業実態や従業員の雇用状況等から総合的に判断されます。
バーチャルオフィスを住所登録に使っているだけで、実際の事業活動は他県で行っているという企業は要注意です。
(3)確定申告書の控えを直近2期分提出できること
創業2期未満の場合は1期のみで可。休眠・休業期間を含まない直近2期分が必要です。
(4)助成対象商品の要件を満たすこと
前述の「助成対象商品の4つの要件」を満たすことが必要です。
(5)その他の条件(21項目)
ア〜ソの21項目があります。特に現場で問題になりやすいのは以下の点です。
イ:同一年度の申請は一事業者につき一回に限ること~複数の展示会への出展を一つの申請にまとめる必要があります。「今年は2回申請しよう」はできません。
キ:過去に公社から助成金の交付を受けている者は、企業化状況報告書等の提出が完了していること~過去に公社の助成を受けて、状況報告を提出していない場合は申請できません。これで足元をすくわれるケースがあります。
エ:事業税等を滞納していないこと(分納期間中も申請不可)——分納中でも不可、という点は見落とされやすいです。
申請に必要な書類の全貌~書類準備で最低でも2〜3週間は見ておく
申請書類は全部で8種類(区分アの場合)または7種類(区分イの場合)です。それぞれの入手先・注意点を整理します。
No.1 申請書(Jグランツフォーム入力+別紙1〜5アップロード)
フォーム入力と公社指定様式のExcelファイル(別紙1〜5)が必要です。別紙は公社Webサイトからダウンロードします。PDFに変換してのアップロードが推奨されています。
No.2 商品説明資料
助成対象商品を説明する資料・商品カタログ・機能説明書・図面等。A4サイズ10ページ以内、1ファイルにまとめる必要があります。
No.3 助成事業プレゼン資料(任意提出)
出展企画書や販促企画書等。任意ですが、成長産業分野の申請区分で面接審査がある場合は実質的に必要です。A4サイズ10ページ以内。
No.4 登記簿謄本等
法人の場合:発行後3か月以内の履歴事項全部証明書(原本)。法務局で取得します。3か月以内という期限があるため、早めに取得しすぎても申請時点で期限切れになる可能性があります。申請期間(5月15日〜5月29日)に合わせて、4月中旬〜5月上旬に取得するのが適切です。
個人事業者の場合:個人事業の開業・廃業等届出書(各自保管分)。
No.5 納税証明書
法人の場合:法人事業税及び法人都民税の納税証明書(都税事務所発行・原本)。特定非営利活動法人等で収益事業を行っていない場合は法人都民税のみ。
個人事業者の場合:課税の方は個人事業税納税証明書(都税事務所発行)+住民税納税証明書(区市町村発行)。非課税の方は所得税納税証明書(その1)(国税)+住民税非課税証明書(区市町村)。
この納税証明書の種類を間違えて取得してしまうミスが多いです。特に個人事業者で課税・非課税によって必要書類が変わる点は要注意です。
No.6 直近2期分の確定申告書
法人の場合:①法人税申告書 別表一および別表二、②法人事業概況説明書、③決算報告書、④勘定科目内訳明細書。すべて必要です。1点でも欠けると不備になります。
個人事業者の場合:①所得税及び復興特別所得税の確定申告書第一表、②収支内訳書または青色申告決算書(貸借対照表を含む)。
No.7 展示会等の出展案内・パンフレット等
主催者発行の出展案内に、リアルの場合は①主催者 ②会期 ③会場 ④開催目的 ⑤来場対象者 ⑥小間料、オンラインの場合は①主催者 ②会期 ③開催目的 ④商談機能の有無 ⑤出展料、の全項目が記載されていることが必要です。
日本語以外の書類は、必要箇所の和訳を追記して提出する必要があります。海外展示会に出展する場合は特に注意が必要です。
No.8 対象商品証明書面(申請区分:東京都支援製品のみ)
別表1に記載された評価・支援を受けたことを証する書面です。表彰状・審査結果通知書・承認書・確定通知書等、事業によって異なります。
書類準備で特に時間がかかるのは、登記簿謄本・納税証明書・確定申告書の収集です。また、Jグランツへの1ファイルあたりのアップロード上限が16MBであることも念頭に置いてください。スキャン解像度が高すぎてファイルサイズが超過するというケースがあります。
スケジュール完全解説~逆算して動かないと確実に間に合わない
この助成事業の申請から助成金受取まで、全体のスケジュールを正確に把握しておかないと、肝心のタイミングで資金が手元にない、という事態が起きます。
【申請前】GビズIDプライムアカウントの取得
Jグランツを利用するには、GビズIDプライムアカウントが必要です。未発行の場合は、デジタル庁のサイトから申請しますが、国の審査に時間がかかります。場合によっては2〜3週間以上かかることもあります。今すぐ確認し、未発行なら即座に申請手続きを始めてください。
【申請期間】令和8年5月15日(金)10時〜5月29日(金)17時
2週間という非常に短い期間です。アクセスの集中による申請処理の滞りも想定して、最終日ギリギリではなく余裕を持って申請するよう準備してください。
【一次審査】令和8年6月〜7月
申請区分「成長産業分野」は全件通知、「東京都支援製品」は資格審査不通過の場合のみ通知されます。
【面接審査(二次審査)】令和8年7月28日(火)〜30日(木)のうち公社が指定する日時
成長産業分野の申請区分のみ対象です。日時の変更はできないため、この時期の予定を確保しておく必要があります。
【交付決定】令和8年8月末
【助成対象期間】令和8年9月1日〜令和9年11月30日
1年3か月の間に、展示会への出展や販売促進活動を実施します。
【実績報告】助成事業終了後
【完了検査】実績報告書提出後
【助成金額確定】完了検査後
【助成金交付】助成金額確定から約1か月後
【状況報告】令和9年度・令和10年度の2年間、各年度終了後
つまり、最速で助成金が手元に入るのは令和9年11月以降(早くても2027年初頭)です。これは資金調達の観点から非常に重要な点で、「助成金が入ってから展示会費用を払う」という考え方は通用しません。展示会費用・販促費用はすべて自社資金または融資で一旦立て替え、実績報告後に助成金として戻ってくる仕組みです。
この「立替え払い」の性質を理解せずに申請し、交付決定後に「資金が足りない」と気づくケースが現場では少なくありません。資金計画は申請前に必ず立ててください。
「採択されること」と「事業として成功すること」の決定的な差~現場コンサルとしての本音
私がこの仕事をして最も問題だと感じているのは、「採択されること」をゴールにしてしまう企業の多さです。補助金・助成金の支援業界全体の構造的な問題でもあります。
採択率を上げることに特化したコンサルタントや行政書士が増えた結果、「通りやすい書き方」「審査員が好む言葉遣い」「評価されやすいストーリー構成」といったテクニックが横行しています。確かに採択率は上がるかもしれません。しかし採択されても、その後の事業が計画通りに進まなければ意味がありません。
市場開拓助成事業で言えば、「300万円の助成を得て展示会に出た。でも商談が1件もなかった」「出展したが、対象商品が展示会の参加者層と合っていなかった」という結果は、採択された意味を大きく損ないます。
成功パターン:事業計画が先にある企業
私が見てきた成功事例に共通しているのは、「来年度にこの展示会に出展して、この顧客層へのアプローチを強化する」という事業計画がまず経営者の頭の中にあり、その資金負担を軽減する手段として助成金を活用するという順番です。
ある精密部品メーカーのケースでは、特定の海外展示会への出展が数年前から計画されており、その年度にたまたまこの助成事業の要件を満たす状態になっていたため申請しました。出展する展示会・対象商品・ターゲット顧客・目標商談件数・アフターフォロー体制がすべて事前に整っていたため、助成金は純粋に資金負担の軽減として機能し、結果として複数の海外代理店との契約につながりました。
失敗パターン:助成金ありきで計画を作る企業
一方、失敗事例に共通しているのは逆の順番です。「市場開拓助成で300万円もらえるらしい」「うちも申請してみよう」という動機から始まり、申請要件に合わせて展示会を選び、助成金の範囲内で経費を積み上げていくパターン。
あるIT企業では、「成長産業分野」に該当するとして申請し採択されましたが、選んだ展示会はその企業の製品の主要顧客層が集まる場ではなく、「要件を満たす展示会の中で規模が大きいもの」という理由で選んだものでした。出展費用200万円近くをかけて出展したものの、来場者との会話は成立するものの商談にはほとんど発展せず、助成金150万円(2分の1)は手に入ったものの、投下した残りの費用(時間・人件費含む)を考えると経営的なROIは非常に低いものになりました。
経営者として問うべきは「この助成金を使えるか」ではなく「この展示会で本当に販路が開けるか」です。
展示会選定の経営判断~「補助対象になるか」より「成果が出るか」で選ぶ
展示会の選定は、この助成事業の成否を分ける最重要の経営判断です。ここでは私が実際に使っている選定フレームワークを紹介します。
① ターゲット顧客の集積度
自社の製品・サービスを買う可能性のある企業・人物が、その展示会に来場するかどうかを確認します。前回の来場者データ(来場者の業種・職位等)を主催者に請求し、自社のターゲット顧客層との重複度を確認してください。この情報を取らずに「大きな展示会だから効果的なはず」という判断は危険です。
② 競合他社の出展状況
競合が多数出展している展示会は、差別化が難しい反面、顧客が比較検討しに来る場でもあります。自社の製品が競合比較に強い場合は有利、そうでない場合は不利です。また、競合の出展エリアと自社小間の位置関係も確認できるなら確認してください。
③ 費用対効果の計算
たとえば出展費用200万円(うち100万円が助成)の展示会で、1件の商談が受注につながった場合の売上・粗利を試算します。何件の商談で元が取れるかを事前に計算し、過去の展示会出展実績(他社事例や自社の過去データ)と照らし合わせて実現可能性を評価します。
④ 出展後のフォローアップ体制
展示会で名刺交換した相手に対して、どういうアプローチで商談につなげるかのプロセスが整っているかを確認します。展示会で配布するカタログ・動画・Webサイトとの連動、展示会後の見込み顧客への連絡体制が整っていない企業は、出展効果が非常に低くなります。
⑤ 海外展示会を検討する場合の追加確認事項
海外展示会は国内展示会に比べてコストが大幅に上がります。出展費用に加え、パネル・カタログの多言語対応コスト、通訳費用、現地法規制への対応等が発生します。また、海外展示会後の顧客フォローには現地での対応体制が必要で、日本語だけで完結できないことが多いです。「海外にアピールしたい」という動機だけで海外展示会を選ぶのは、コスト面でも運営面でも難易度が高いことを認識してください。
申請区分の選び方~戦略的に考えれば最適解が見えてくる
区分アと区分イのどちらを選ぶかは、単純に「該当するかどうか」だけではなく、戦略的観点から考える必要があります。
区分アが有利なケース
東京都・公社の評価・支援を受けた実績があり、証明書類が手元にある企業は区分アが適しています。面接審査がない分、審査プロセスが相対的にシンプルです。ただし、書類審査における評価の透明性が低い(資格審査不通過の場合のみ通知)という点はデメリットでもあります。
区分イが有利なケース
東京都・公社の評価・支援実績がないが、イノベーションマップの分野に明確に該当する製品・サービスを持つ企業は区分イを選ぶことになります。面接審査があるため審査プロセスは複雑ですが、技術・製品の優秀性を直接アピールできる機会でもあります。
注意点として、区分アとイの両方に該当する可能性がある場合、1回の申請でどちらか1つを選択する必要があります。区分アの証明書類がある企業でも、製品の技術的優位性を直接評価してもらいたい場合は区分イを選ぶ選択肢もあります。
私が現場でよく相談されるのは「うちは区分アの要件を満たしているけど、区分イのほうが評価されやすいと思う」という悩みです。この場合の私の回答は、「確証が持てる方を選ぶ」です。区分アは証明書類という客観的な根拠があるため、適合性の不確実性が低い。区分イは自己判断による適合性であるため、「審査で違うと判断される」リスクがあります。確実性の高い選択肢を優先するのが堅実な判断です。
実績報告の落とし穴~採択後の管理が助成金の実質額を左右する
採択後に多くの企業が苦労するのが実績報告です。私の支援経験上、実績報告段階で躓く企業は少なくありません。ここでは実績報告で特に重要なポイントを解説します。
写真管理の徹底
展示会出展時に必要な写真は、「展示会開催時(準備中は不可)のカラー写真5〜6枚」です。小間番号・来場者・小間全景・隣接小間等が確認できるものが必要です。
現場でよく見る失敗が、「準備中の写真しか撮っていなかった」「助成対象商品が写っていない」「小間番号が確認できない」というパターンです。展示会当日に意識して適切な写真を撮る担当者を決めておくことが重要です。また、資材費の確認用として「リース物品・装飾内容・使用数等がすべて確認できる写真」も別途必要です。
書類の保管
見積書・契約書(または発注書と請書のセット)・納品書(または業務完了報告書)・請求書・振込控えのすべてを経費ごとに整理して保管します。1点でも欠けた場合、その経費は助成対象外になります。
特に注意が必要なのは、契約書(または発注書と請書のセット)は出展小間料については金額に関わらず必須という点です。他の経費は30万円未満なら省略可能ですが、出展小間料だけは例外なく必要です。
支払方法の記録
インターネットバンキングで支払った場合、振込画面(または振込履歴)のハードコピーを支払い時に必ず取得して保管してください。「一定期間を経過すると取得できない」と募集要項に明記されています。支払い後すぐに画面を保存しておくことが重要です。
変更が生じた場合の対応
出展予定の展示会が中止になった、出展規模を変更したい等の場合は、事前にJグランツによる変更申請と公社の承認が必要です。事後報告では認められません。「展示会が中止になってしまったが、変更申請を忘れていた」というケースで、当該展示会に関するすべての経費が対象外になった事例があります。
Web広告のハードコピー問題
リスティング広告・SNS広告等Web広告を申請した場合、「掲載時にしか表示されない情報があるため、申込時に必ずハードコピーを出力して保管するようにしてください」と注意書きがあります。申込後にハードコピーを取り忘れ、後から取得できなくなった場合は対象外になります。
サイト改修の場合の改修前ページハードコピー
サイト制作・改修費を申請する場合、サイト改修前のページのハードコピー(URLと日付がわかる状態のもの)が実績報告時に必要です。改修してしまってからでは取得できないため、改修前に必ず保存してください。
代理申請についての整理~誰に頼めるか・頼めないかを明確にする
Jグランツの申請手続きは、申請事業者に代わり第三者が代理申請機能を使用することができます(当初申請手続きに限る)。ただし、申請の確認・提出は申請事業者自身が行わなければなりません。
代理申請を請け負えない者として、明確に禁止されているのは以下の2種類です。
①助成対象経費に関与する事業者(外注・委託先の事業者)およびその従業員——つまり、カタログ印刷会社や動画制作会社が「代わりに申請もしてあげますよ」という行為は禁止です。
②本助成事業の運営および審査に関わる者、ならびにこれらの者が所有または所属する事業者(公社職員・相談員等)
これ以外の第三者(行政書士等)は代理申請可能です。ただし、代理申請を請け負う者は公社に「同意書(代理申請者用)」を提出する必要があります。
私の立場から申し上げると、代理申請を活用することは全く問題ありませんが、申請内容の確認と提出は必ず経営者自身が行ってください。申請書の内容を理解していない状態で採択されても、実績報告・完了検査・状況報告と続く後続プロセスで必ず問題が出ます。少なくとも申請書の内容を自分の言葉で説明できるレベルになっておくことが、その後の事業成功の前提条件です。
「申請を見送る」という経営判断~全員が申請すべきわけではない
ここまで詳しく書いてきましたが、私の率直な意見として、この助成事業は「申請すべき企業」と「申請すべきでない企業」がはっきり分かれます。
申請すべき企業の条件
①すでに出展する展示会が決まっており、その展示会の選択理由が販路開拓戦略として明確である。②助成対象商品が要件を満たしており、その製品での出展で商談が見込める。③展示会費用・販促費用を一旦立て替える資金力がある。④実績報告に必要な書類管理・写真撮影等の体制が組める。⑤面接審査がある場合、経営者自身が製品と事業計画を説明できる。
これら5つが揃っている企業は、積極的に申請を検討する価値があります。
申請を見送るべき企業の条件
①展示会への出展自体が本来の事業計画になく、助成金があるから出展しようと考えている。②助成対象商品の要件(製造元・販売化・令和8年4月30日までの事業化)が満たせない。③立替資金の余裕がない(資金繰りが厳しい状況での申請は危険)。④申請後の書類管理・実績報告対応のリソースがない。⑤過去に公社から助成を受けているが、状況報告が未提出になっている。
特に③と④は、採択されてから発覚するケースが多いため注意が必要です。助成金は後払い制度です。先に自社資金を使い、後から返ってくる仕組みです。資金繰りが厳しい状態で展示会出展費用を先払いし、助成金の入金まで半年以上待つ、という状況は資金面でのリスクになります。
一方で、「申請したら落ちた場合の展示会費用はどうするか」というリスク管理も必要です。申請して不採択だった場合でも、展示会に出展するかどうかを事前に判断しておかないと、採択結果が出る前に申込が必要な展示会の機会を逃す可能性があります。
申請書類作成の実務~別紙1〜5の記載を成功に近づけるポイント
申請書の別紙1〜5は、公社指定様式のExcelファイルで作成します。内容は事業計画の詳細であり、審査員が読む最重要書類です。
審査の視点は区分によって異なります。
区分ア(東京都支援製品)の審査の視点:①市場性(市場動向、販売活動方法)②企画内容(展示会出展、広告宣伝等の企画)③必要性(事業の必要性)④効果予測(事業計画の効果、販売見込)
区分イ(成長産業分野)の審査の視点:①イノベーションマップとの適合性②技術・製品等の優秀性(創造性・利便性・技術的優位性)③市場性(市場動向、販売活動方法)④企画内容(展示会出展、広告宣伝等の企画)⑤効果予測(事業計画の効果、販売見込)
これらの審査の視点を意識して申請書を書く必要があります。
市場性の書き方
「市場が大きい」「需要が高まっている」という一般論ではなく、自社製品が狙う特定の市場セグメントにおける具体的な数値(市場規模・成長率・競合状況等)を示すことが重要です。公的統計・業界団体発表データ・調査会社レポート等を引用し、出典を明記してください。
企画内容の書き方
「なぜその展示会を選んだか」「その展示会で誰にアプローチするか」「展示会当日の具体的な商談プロセスはどうか」「展示会後のフォローアップはどうするか」を具体的に記載します。「○○展に出展する予定です」という記述だけでは不十分です。
効果予測の書き方
「売上増加が見込まれます」という曖昧な記述ではなく、「展示会出展により○件の商談を獲得し、○か月後に○件の受注を見込む。1件あたりの受注単価○円×○件=○円の売上増加を期待する」という具体的な数値目標を示してください。数値の根拠も合わせて記載することが説得力を高めます。
区分イにおけるイノベーションマップとの適合性の書き方
これが最も重要かつ最も差がつくポイントです。「防災・減災に関連するため該当します」という表面的な記述では不十分です。イノベーションマップの「開発支援テーマ」の具体的な記述内容(「技術・製品開発の例示」)のどれに、どのような技術的根拠で適合するかを説明してください。
たとえば、ドローンを使ったインフラ点検サービスを持つ企業であれば、分野②「インフラメンテナンス」の「インフラ点検・診断技術」「遠隔・自動化メンテナンス」に、具体的にどのような技術仕様で対応しているかを記載します。単なる機能説明ではなく、技術的特性と開発支援テーマとの接点を論理的に説明することが求められます。
GビズIDの取得を今すぐ始める理由~準備不足で申請できなかった事例
この助成事業に限らず、Jグランツを使う公的支援の申請にはGビズIDプライムアカウントが必須です。しかし実際には、申請直前にGビズIDを持っていないことに気づき、間に合わなかったという事例が毎年発生しています。
GビズIDプライムの発行申請は、デジタル庁のサイト(https://gbiz-id.go.jp/top/)から行います。法人代表者・個人事業主等が法人番号や印鑑証明書等を用いて申請しますが、国による審査があり、発行まで最短で2〜3週間、場合によってはそれ以上かかります。
申請期間(5月15日〜5月29日)に間に合わせるためには、4月中には申請手続きを始める必要があります。本稿を読んでいるのが4月以前であれば、今すぐGビズIDの保有状況を確認し、未取得なら即手続きを始めてください。
なお、GビズIDに関する不明点はデジタル庁「GビズIDヘルプデスク」へ問い合わせてください。公社への問い合わせ先と混同しないよう注意してください。
助成金交付後の義務~交付後の2年間にわたる状況報告を忘れずに
助成金の交付を受けた後も、義務が続きます。これを理解していない企業が多く、後になってトラブルになるケースがあります。
実施結果状況報告書の提出
助成事業交付決定年度の翌年度から2年間(令和9年度・令和10年度)、各年度が終了する毎に助成事業の実施結果についてJグランツにより報告する必要があります。これが未提出になると、次回以降の公社への申請ができなくなります。
関係書類の保存
助成事業に係る関係書類および帳簿類は、助成事業が完了した年度の翌年度から起算して5年間、保存しなければなりません。「助成金をもらったら終わり」ではなく、その後5年間の書類保管義務があります。
公社職員による調査
助成事業の実施状況・助成金の収支・帳簿書類等について、立入り調査を行い報告を求めることがあります。これは任意ではなく、求められた場合は応じなければなりません。
また、不正受給が発覚した場合は交付決定の取消しと助成金の返還だけでなく、申請事業者および協力した関係者等の公表が行われます。刑事罰が適用される場合もあります。助成金の返還には利息が加算される場合もあります。
この助成事業を最大限活用するための「6か月前からの準備ロードマップ」
私がクライアントに伝えているのは、「申請期間(5月)の半年前から準備を始める」というスタンスです。逆算すると、本稿を読んでいる今(2026年4月)は、まさに最適な準備開始タイミングです。
【今すぐ】GビズIDプライムアカウントの保有確認・未保有なら即申請
【今月中(4月)】申請区分の確認・助成対象商品の選定
区分アなら別表1の38事業のうち自社が証明できるものがあるかを確認し、証明書類を手元に揃える。区分イならイノベーションマップの9分野のうち自社製品が最も明確に適合する分野を特定し、その根拠を言語化する。
【4月〜5月初旬】出展予定展示会の選定と要件確認
助成対象となる展示会の11要件すべてを満たすかを確認。出展案内・パンフレットを取得し、必要記載事項がすべて含まれているかを確認。
【4月〜5月初旬】申請書類の収集
登記簿謄本(発行後3か月以内のものが必要なため、4月中旬以降に取得)、納税証明書の収集、確定申告書の整理。
【5月上旬】申請書別紙1〜5の作成・Jグランツフォームの入力準備
公社WebサイトからExcel様式をダウンロードし、事業計画の詳細を記載。商品説明資料・助成事業プレゼン資料の作成。
【5月15日〜29日】Jグランツで電子申請(最終日ギリギリは避ける)
【6月〜7月】一次審査待ち・区分イは面接審査の準備
面接審査では申請書類(別紙1〜5・商品説明資料・プレゼン資料)に基づいて説明します。追加資料の持込は不可。経営者自身が製品・技術・市場・事業計画を5〜10分で説明できる準備をする。
【8月末】交付決定後・9月以降の事業実施準備
「事務の手引き」を熟読し、経費の支払い方法・書類保管・写真撮影の手順を社内共有する。
FAQ以前に確認すべき「見落としやすいポイント10選」
実際の相談で繰り返し出てくる見落としポイントを、最後にまとめます。
①「販売促進費のみ」の申請は不可~展示会等参加費(出展小間料等)の申請が必須です。Webサイト制作やカタログ制作だけを助成してもらおうという申請は受け付けられません。
②助成対象商品は令和8年4月30日時点で事業化済みであること~開発中・テスト販売中の製品は対象外です。
③同一内容での重複申請・併願申請は不可~同じ展示会・同じ経費について、公社の他の助成事業や国・都道府県・区市町村等からの助成と重複して受けることはできません。
④小間申込(契約)のみ助成対象期間前でも可~出展申込・契約だけは助成対象期間(令和8年9月1日)前でも対象になりますが、出展(会期)と支払いは必ず助成対象期間内に完了する必要があります。
⑤審査結果の個別問合せには応じない~審査は非公開で行われます。「なぜ不採択だったか」という問合せへの回答はありません。
⑥助成額の確定は実績報告後~交付決定時に通知される「助成予定額」は実施内容によって減額される場合があります。最終的な助成額は完了検査後の「確定通知」で確定します。
⑦マイナンバーが記載された書類は受領不可~確定申告書等にマイナンバーが記載されている場合は、黒塗り・マスキング処理が必要です。
⑧提出書類の加筆・修正は申請後不可~申請後の書類修正はできません。申請前に内容を十分確認してください。
⑨交付決定後の公表~採択が決定した場合、助成事業者の名称・代表者名・助成対象商品等が公表されます。競合他社に知られることへの懸念がある場合は申請前に考慮してください。
⑩問い合わせは早めに~申請期間直前は問い合わせが集中します。疑問点がある場合は早めに公社(TEL:03-3251-7895 平日9〜12時・13〜17時)に確認してください。
まとめ~助成金は「使える手段」であり「目的」ではない
令和8年度市場開拓助成事業は、最大300万円という規模感で、展示会への出展や販売促進活動に対して費用の2分の1を助成する制度です。都内中小企業にとって、販路開拓のコストを軽減する有力な手段であることは間違いありません。
しかし私が繰り返し強調したいのは、「この助成金を申請できるか」という問いの前に、「この展示会に出展することが自社の販路開拓戦略として正しいか」という問いに答えることが先だ、ということです。
補助金・助成金は経営の手段であり、経営の目的になってはいけません。採択率15億円・100件以上という数字の裏に、「採択されたが事業として成果が出なかった」という事例も正直に言えば存在します。その経験から学んで、今の私は「採択後の事業成功」にフォーカスした支援を心がけています。
本稿の内容を踏まえて、以下の3点を自問してから申請の判断をしてください。
①助成金がなくても出展する価値のある展示会を選んでいるか? ②助成対象商品で本当に商談が期待できるか? ③立替資金と実績報告対応のリソースがあるか?
3つすべてにYesと答えられるなら、積極的に申請してください。その場合、この助成金はあなたのビジネスの加速装置として機能します。
申請に関してご不明な点、自社の状況が要件を満たしているかどうかの確認等、個別のご相談があればお気軽にご連絡ください。壱市コンサルティングでは、採択後の事業成功までをサポートする伴走支援を行っています。
よくある質問(Q&A)10項目
Q1. 申請区分「東京都支援製品の市場開拓助成」と「成長産業分野の市場開拓助成」はどちらを選べばよいですか?
A. まず、区分アの別表1に掲げられた38事業において、令和4年4月1日から令和8年4月30日の間に要件を満たした実績がある場合、かつその証明書類(表彰状・確定通知書・修了証書等)が手元にある場合は、区分アを優先して検討してください。理由は、面接審査がなく証明書類という客観的な根拠があるため、適合性の不確実性が低いからです。一方、区分アの実績がない企業や、製品の技術的優位性を直接アピールしたい企業は区分イを選択します。ただし区分イは面接審査(二次審査)があり、経営者自身が審査に臨む必要があります。両方に該当する可能性がある場合でも、1回の申請では1つの区分しか選べません。確証が持てる区分を選ぶことが堅実な判断です。
Q2. 助成金は先払いされるのですか?展示会費用を先に用意しなければならないのですか?
A. はい、この助成事業は「後払い」制度です。展示会への出展費用・販促費用はすべて助成事業者が先に全額支払い、事業終了後に実績報告を行い、完了検査・助成額確定のプロセスを経て、助成金が口座に振り込まれます。助成額確定から振込まで約1か月かかります。最短でも令和9年11月以降(場合によっては令和10年になる可能性もある)の入金になります。「助成金が入ってから展示会費用を払う」という発想は通用しませんので、展示会費用・販促費用を一旦立て替える資金計画を必ず立ててから申請してください。
Q3. 申請する製品・サービスはすでに販売中でなければなりませんか?
A. はい、令和8年4月30日までに開発が完了し、事業化していること(販売できる状態にあること)が要件です。「開発中」「テスト販売中」「一部の顧客にのみ提供している」という状態では要件を満たしません。また、自らが企画・製造元で、自社製品として単独で販売できることも必要です。OEMで製造を委託し販売のみを行っている製品や、他社ブランド製品の販売代理店としての申請は認められません。
Q4. 展示会への出展申込を助成対象期間前に行っても大丈夫ですか?
A. はい、小間の申込(契約)だけは助成対象期間(令和8年9月1日)前に行っているものも対象になります。ただし、出展(会期)と支払いは必ず助成対象期間内に行われるものに限ります。つまり、今すでに来年の展示会の小間を申し込んでいたとしても、実際の展示会が令和8年9月1日以降に開催され、支払いも令和8年9月1日〜令和9年11月30日の間に完了する場合は対象になり得ます。ただし、交付決定(令和8年8月末予定)前に出展申込以外の費用(資材費・輸送費等)を支払い・契約することは対象外になりますので注意してください。
Q5. 申請書の作成を行政書士やコンサルタントに代理で依頼できますか?
A. Jグランツ上の当初申請手続きに限り、行政書士等の第三者が代理申請機能を使用することができます。ただし、申請の確認・提出は必ず申請事業者自身が行わなければなりません。また、代理申請を請け負う者は公社に「同意書(代理申請者用)」を提出する必要があります。注意が必要なのは、助成対象経費に関与する事業者(外注・委託先)とその従業員は代理申請を請け負えないという点です。なお、申請受付以降(審査中・交付決定後・実績報告等)の手続きは申請事業者自身が行うことが原則です。申請書の作成を外部に依頼した場合でも、面接審査には経営者自身が対応できる準備が必要です。
Q6. 同じ経費について他の補助金(ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金等)と重複して受給できますか?
A. 同一の内容(展示会・経費)について、公社(他事業)・国・都道府県・区市町村等から助成を受けること、または採択された後においても受けることは認められません。したがって、同じ展示会出展費用・同じカタログ制作費等について、ものづくり補助金や持続化補助金と重複受給することはできません。異なる経費(例:展示会費用はこの助成事業、別のソフトウェア導入費用はIT導入補助金)という形で別々の経費について異なる補助金を活用することは可能ですが、必ず事前に各制度の規定を確認し、重複にあたらないことを確かめてください。
Q7. 海外展示会への出展も対象になりますか?国内展示会と手続き上の違いはありますか?
A. はい、海外展示会も対象です。ただし国内展示会と比べていくつかの違いがあります。まず対象経費として「通訳費」が追加されます(国内展示会には通訳費の計上は不可)。また、出展申込と支払いについて、主催者が認める代理店を経由したものも対象になります(国内は原則直接契約)。書類面では、日本語以外の出展案内・パンフレット等には必要箇所の和訳追記が必要です。「小間料」についても、適用した為替レート等、出展小間料算出の説明の追記が求められます。輸送費については日本および出展国の通関関係書類が必要です。海外展示会はコスト・手続きの複雑さともに国内展示会より高くなりますので、十分な準備期間を確保してください。
Q8. 「共同出展」とはどういう状態を指しますか?共同出展の場合の注意点は?
A. 共同出展とは、主に「申請事業者と異なる事業者の製品等が展示されている場合」または「出展小間内や主催者パンフレット・会場地図等に申請事業者以外の社名やブランド名が表示・記載されている場合」を指します。製造会社と販売会社が一緒に出展し、両社の社名が表示されている場合も共同出展に該当します。共同出展に該当する場合は、申請書に共同出展「有」の申告が必要です。未申告の場合は出展小間料が助成対象外になります。助成対象額は妥当性のある按分(使用面積等)により算出した額になります。見落としやすいのは「グループ会社と一緒に出展したが自社単独の出展と思っていた」というケースです。他社の名前・ロゴ等が小間内に一切表示されないかを事前に確認してください。
Q9. オンライン展示会(バーチャル展示会)も対象になりますか?
A. はい、オンライン展示会も対象になります。ただし、オンラインのみで開催される展示会の場合、リアルタイムで商談を行うことができるオンラインシステム(チャット機能等)があること、および助成対象期間内に会期の定めがあることの2要件が必要です。書類面では、展示会のハードコピー(URL・展示会名・助成事業者の出展小間全ページ・出展者一覧ページが確認できるもの)が実績報告時に必要です。「会期が定まっていないタイプの常設展示サイト」や「チャット機能がなく商談ができない展示プラットフォーム」は対象外です。また、リアル展示会のオンライン版として併設されているものの場合、オンラインの会期・商談機能の有無・出展料の記載が出展案内に必要です。
Q10. 採択後に展示会が中止・変更になった場合はどうなりますか?
A. 申請時の事業計画の変更(出展予定の展示会の変更等、申請書記載の事項の変更)については、事前にJグランツによる変更申請と公社の承認が必要です。正当な理由がない限り変更は認められません。展示会が中止になったという場合は、中止証明書等の客観的な証拠とともに変更申請を行い、公社の承認を得た上で代替の展示会への変更を検討することになります。重要なのは「事後に変更した」では認められないという点です。展示会の中止・延期情報が入った時点で、速やかに公社に相談することが必要です。また、出展しなかった展示会に係るすべての経費(キャンセル料・資材費・輸送費等)は助成対象外になりますので、展示会のキャンセルポリシーも事前に確認しておくことをお勧めします。
【筆者プロフィール】
山口晋(やまぐち しん)
株式会社壱市コンサルティング 代表取締役 / 中小企業診断士
不動産業界で約18年の実務経験(売買・賃貸・管理・開発)を経て独立。補助金・助成金の採択総額15億円以上・100件以上の支援実績を持つ。一方で「採択されても事業が進まない企業が多い」という現場課題を重視し、採択後の事業推進・経営改善まで一体的に支援するスタイルを取る。中小企業の経営者が「手段としての補助金・助成金」を正しく活用し、本業の成長につなげるための伴走支援を行っている。
各種補助金・助成金・融資など資金調達のサポート|壱市コンサルティング
本稿で繰り返し述べてきたとおり、助成金の申請は「採択されること」ではなく「事業として成果を出すこと」が目的です。壱市コンサルティングでは、書類作成だけで終わる支援ではなく、採択後の事業推進・資金計画まで一体的に伴走する支援を行っています。
資金調達サポートの特徴
当社には各業界に精通した中小企業診断士・行政書士が在籍しており、2〜3名体制で担当いたします。補助金・助成金と融資を組み合わせた資金調達戦略の設計から、事業計画・申請書類の作成、金融機関・行政対応まで、一貫してサポートします。
単なる書類作成にとどまらず、「通る計画」ではなく「実行できる計画」を重視しているのが、私たちの支援スタイルです。
こんな方はまずご相談ください
東京都の補助金・助成金を活用したい中小企業・小規模事業者。補助金だけでなく融資を含めた資金調達を検討している方。採択率・融資実行率を高めるため専門家の支援を受けたい方。2026年以降の補助金・助成金・資金調達を見据えて早めに準備したい方。
「情報収集段階」「まだ検討中」という段階でも問題ありません。市場開拓助成事業については、先着1社様限定で申請サポートを承っております(2026年公募対応)。また、公募・申請の1か月前からのご相談についても、事前面談のうえで対応可否を判断しておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。
補助金・融資に関する事前相談では、以下の観点から貴社の状況を整理します。
①補助金・助成金・融資が活用可能な事業内容かどうか ②補助金と融資のどちら、または併用が適切か ③どの申請枠・制度を選ぶと有利か ④採択・融資審査における評価ポイントと注意点 ⑤事業計画・資金計画で重視すべき要素
お問い合わせ
東京都の補助金・助成金申請、および融資を含む資金調達をご検討中の方は、壱市コンサルティングまでお気軽にお問い合わせください。
