【令和8年(2026年)5月8日 第23次締切迫る】ものづくり補助金第22次採択582件の徹底分析|事業再編後の新体系と申請成否を分ける5つのポイント

令和8年(2026年)、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(以下、ものづくり補助金)の第22次締切に係る採択結果が公表されました。今回の採択者数は582者。直近の第21次(採択638者)から件数は微減していますが、採択された事業計画には、AI・DX分野の急速な拡大、半導体・EV関連投資の継続、輸出・グローバル展開の本格化など、令和8年度の中小企業政策の重点が色濃く反映されています。そして次回の第23次締切は、令和8年(2026年)5月8日に迫っています。

ものづくり補助金は、設備投資を伴う革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善に取り組む中小企業を支援する、わが国を代表する事業再構築・生産性向上のための補助制度です。令和7年度補正予算(2,960億円)により事業再編が行われ、新事業進出補助金と統合された「新事業進出・ものづくり補助金」として、補助上限額が大幅に拡大されました。新事業進出枠では従業員101人以上で最大7,000万円(大幅賃上げ特例で最大9,000万円)、革新的新製品・サービス枠でも最大2,500万円(同3,500万円)と、設備投資の負担を大きく軽減できる主要補助金として、毎回数千社規模の申請が集まっています。

本記事では、第22次締切の採択者一覧(全582件)を独自に分析し、地域別・分野別の採択傾向、第21次までとの比較、認定支援機関の関与パターンに加え、令和7年度補正予算による事業再編後の新体系の全貌と、5月8日に締切が迫った第23次申請の成否を分ける5つの実践ポイントを網羅しています。これから第23次申請を検討中の方はもちろん、不採択となり再チャレンジを検討中の方、自社の事業計画と採択案件の傾向を比較したい方にも参考になります。

Contents
  1. 第22次締切の採択結果概要と直近回との比較
  2. ブロック別・都道府県別採択件数の分析
  3. 採択された事業計画のテーマ別トレンド分析
  4. 令和7年度補正予算による事業再編|第23次以降の新体系
  5. 認定支援機関の関与傾向と採択への影響
  6. 第23次(令和8年5月8日締切)に向けた申請成否を分ける5つのポイント
  7. 第22次採択結果のまとめと5つの重要ポイント
  8. ものづくり補助金第22次採択に関するよくあるご質問
  9. ものづくり補助金の活用支援なら壱市コンサルティング

第22次締切の採択結果概要と直近回との比較

第22次締切の採択者数は582者で、直近4回(第19次〜第22次)の中では中規模の採択件数となりました。ものづくり補助金は令和7年度から事業再編が進み、第19次以降は「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2枠構成が定着していました。今回の採択者一覧でも、受付番号末尾に「G」を含むグローバル枠の採択案件が一定数を占めており、輸出・海外展開への政策的後押しが鮮明に表れています。

直近4回の採択件数推移

締切回採択発表日申請者数採択者数採択率
第19次令和7年7月28日5,3361,69831.8%
第20次令和7年10月27日2,45382533.6%
第21次令和8年1月23日1,87263834.1%
第22次令和8年4月1,55258237.5%

採択件数の推移を俯瞰すると、第19次の1,698件から第20次以降は600〜800件前後の水準で安定化しており、令和8年度に入って「予算を年度内で分散配分する運用」が定着しつつあります。第19次の大型採択は令和6年度補正予算の影響を強く受けたもので、それ以降は予算の年度内分散執行と申請者の精度向上が同時に進んだ結果と考えられます。

なお、第19次以降は採択率が31〜34%台で推移しており、申請3社のうち実質的に採択されるのは1社という厳しい競争環境が定着しています。事業計画の質、加点要素の取り込み、認定支援機関による事前ブラッシュアップの3点が、採択の可否を分ける重要な決定要因となっていることを示しています。第23次の締切まで残り日数が限られた今、これらの精度向上に取り組むかどうかが、採択の分水嶺になります。

ブロック別・都道府県別採択件数の分析

第22次締切の採択者一覧を地域別に集計すると、関東ブロックが圧倒的なシェアを占める「東京一極集中」の傾向が、これまで以上に鮮明になっています。総採択数582件のうち、関東ブロックは229件(39.3%)を占め、特に東京都だけで115件と全国の約2割に達しています。

ブロック別採択件数

ブロック採択件数全体比
北海道ブロック29件5.0%
東北ブロック15件2.6%
関東ブロック229件39.3%
中部ブロック98件16.8%
近畿ブロック112件19.2%
中国ブロック33件5.7%
四国ブロック11件1.9%
九州ブロック44件7.6%
沖縄ブロック11件1.9%
合計582件100.0%

関東・中部・近畿の3ブロックを合計すると439件(75.4%)に達し、3大都市圏が全体の4分の3を占めています。一方、東北・四国・沖縄の3ブロックは合計37件(6.4%)にとどまっており、地方中小企業にとってものづくり補助金の活用が依然として課題となっている実態が浮き彫りになっています。

都道府県別採択件数(上位15都道府県)

順位都道府県採択件数全体比
1東京都115件19.8%
2大阪府50件8.6%
3愛知県39件6.7%
4北海道29件5.0%
5埼玉県26件4.5%
5兵庫県26件4.5%
7神奈川県22件3.8%
8福岡県21件3.6%
9京都府20件3.4%
10静岡県19件3.3%
11三重県17件2.9%
11広島県17件2.9%
13茨城県15件2.6%
13千葉県15件2.6%
15岐阜県12件2.1%

東京都の115件は、第2位の大阪府50件の2.3倍に達しており、「ものづくり」と銘打った補助金でありながら、AI・DX・SaaS開発を核とする情報通信関連事業者の採択集中が、東京偏在を加速させていることが分かります。実際に東京都の採択案件を業種別に見ると、製造業よりもITサービス・コンサルティング業の比率が高く、これは制度の運用上の重要な変質といえます。

一方、製造業の集積地である愛知県(39件)、大阪府(50件)、静岡県(19件)、三重県(17件)、岐阜県(12件)など、自動車・機械・金型・精密加工に強い中部・近畿の主要県では、従来通りの設備投資型案件が多数採択されており、本来の「ものづくり補助金の趣旨に沿った活用」が継続しています。

採択された事業計画のテーマ別トレンド分析

第22次の採択者一覧を事業計画名から分野別に分類すると、令和8年度の中小企業政策の重点領域が明確に浮かび上がります。特に注目すべきは、AI・DX関連事業の急増、半導体・EV関連投資の継続、輸出対応強化、ペット・動物病院特化型の医療高度化、の4つの潮流です。

AI・DX・SaaS関連事業の急速な拡大

第22次採択で最も顕著だったのが、AI・DX・SaaS関連の事業計画の大量採択です。事業計画名に「AI」「DX」「SaaS」「IoT」「プラットフォーム」のいずれかを含む案件は、目視で確認できるだけでも90件を超え、全採択数の約2割に迫る勢いとなっています。

具体例としては、東京都を中心に、AI診断・育成SaaS、AI搭載コールセンターシステム、AIエージェント、AI配車システム、AI営業支援ツール、AI採用管理システムなど、業界特化型のAI・SaaS開発が群を抜いて多く採択されています。これは、生成AIの実装フェーズが本格化し、特定業界の業務プロセスを再設計するSaaSビジネスが、ものづくり補助金の支援対象として明確に認められるようになったことを示しています。

半導体製造装置部品・EV関連投資の継続

従来からのものづくり補助金の本流である半導体製造装置部品・EV関連の精密加工分野は、第22次でも厚みのある採択を維持しています。事業計画名に「半導体」「EV」「電気自動車」を明示する案件が多数を占め、特に愛知県・三重県・大阪府・兵庫県・群馬県の精密加工系中小企業が多数採択されています。

具体的には、半導体試験高度環境設備、半導体製造装置部品の高精度自動生産、純水用半導体部品の試作開発、EVモーター用歯車部品、EV用コネクタ、車載用高機能液晶フィルムなど、世界的なサプライチェーン再編を背景にした次世代産業対応の設備投資が、引き続き採択の中核を占めています。

動物病院・獣医療・ペット関連の高度化

第22次で特に目を引くのが、動物病院・獣医療・ペット関連事業の多数採択です。獣医療系の採択案件は全国に広く分散して多数採択されており、特に高齢ペット複合疾患対応、ウサギ専門腫瘍切除、白内障手術、眼科・腹部腫瘍診療など、専門特化型の高度獣医療設備投資が目立ちます。

これは、コンパニオンアニマル市場の高齢化と専門医療ニーズの拡大を反映した動きで、動物病院が「設備投資型補助金の主要採択業種」として確立したことを示しています。あわせて、ペット業界向けSaaS(繁殖管理・予約販売DX基盤)、フリーズドライペットフード、ペット用サプリメント開発支援など、ペット関連サービスの周辺領域への広がりも顕著です。

輸出・インバウンド対応の本格化

第22次では、グローバル枠(受付番号末尾「G」)の採択案件に加え、製品・サービス高付加価値化枠でも輸出・インバウンド対応をテーマとする案件が大幅に増加しました。北米向け抹茶、欧州ワイン市場向け低アルコール発泡性日本酒、平戸からの地酒輸出、北米向けバギーの大型湾曲フロントガラス、ASEAN教育向けEdTech、訪日客向け多言語オンライン診療プラットフォームなど、輸出商品の開発から訪日外国人向けサービスの高度化まで、外貨獲得を意識した事業計画が多数採択されています。

これは、令和8年度の中小企業政策が「内需縮小局面における外需取り込み」を明確に重視していることを示しており、新事業進出補助金や省力化投資補助金など他制度でも共通して見られる潮流です。

令和7年度補正予算による事業再編|第23次以降の新体系

第22次までのものづくり補助金は、「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2枠構成で運用されてきました。しかし、令和7年度補正予算において、中小企業庁は「ものづくり商業サービス省力化・革新的開発・新事業・海外展開促進事業」(予算規模2,960億円)として、ものづくり補助金と新事業進出補助金を統合再編し、第23次以降は新体系での運用が想定されています。

再編後の制度全体像

新体系では、補助制度全体が大きく2系統に整理されています。第1の系統は「新事業進出・ものづくり補助金」で、革新的製品・サービス開発、新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓に関する設備投資を支援します。第2の系統は「中小企業省力化投資補助金」で、人手不足解消に資する省力化投資を支援します。

新事業進出・ものづくり補助金の枠別補助上限額

従業員数補助上限額(カッコ内は大幅賃上げ特例)補助率
革新的新製品・サービス枠5人以下750万円(850万円)1/2、小規模・再生2/3
※最低賃金引上げ特例で2/3に引上げ
6〜20人1,000万円(1,250万円)
21〜50人1,500万円(2,500万円)
51人以上2,500万円(3,500万円)
新事業進出枠20人以下2,500万円(3,000万円)1/2
※最低賃金引上げ特例で2/3に引上げ
21〜50人4,000万円(5,000万円)
51〜100人5,500万円(7,000万円)
101人以上7,000万円(9,000万円)
グローバル枠新事業進出枠と同水準2/3

注目すべきは、新事業進出枠における従業員101人以上の補助上限額が最大7,000万円(大幅賃上げ特例で9,000万円)に達することです。これは旧制度の補助上限額を大きく上回る水準であり、規模の大きな中堅中小企業による戦略的設備投資を強く後押しする政策意図が反映されています。

また、グローバル枠の補助率が2/3に引き上げられたことも重要な変更点です。製品・サービス高付加価値化枠(補助率1/2)と比較して、海外市場開拓に取り組む事業者には大きなインセンティブが付与されており、第22次採択結果で確認された「輸出・インバウンド対応の本格化」の潮流が、令和8年度以降にさらに加速することは確実です。

中小企業省力化投資補助金の枠別補助上限額

類型従業員数補助上限額(カッコ内は大幅賃上げ特例)補助率
カタログ注文型5人以下500万円(750万円)1/2
6〜20人750万円(1,000万円)
21人以上1,000万円(1,500万円)
一般型5人以下750万円(1,000万円)1/2、小規模・再生2/3
※最低賃金引上げ特例で2/3に引上げ
6〜20人1,500万円(2,000万円)
21〜50人3,000万円(4,000万円)
51〜100人5,000万円(6,500万円)
101人以上8,000万円(1億円)

省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業の「省力化投資の即効性」「個別現場に合わせた多様な省力化」を両輪で支援する制度です。カタログ注文型は清掃ロボット、自動券売機、スチームコンベクションオーブン、無人搬送車(AGV)など、人手不足解消に効果がある汎用製品をカタログから選択して導入する簡易な仕組みです。一般型は業務プロセスの自動化・高度化、ロボット生産プロセスの改善、DXなど、現場の設備や事業内容に合わせた個別の省力化投資を支援します。

特筆すべきは、一般型の従業員101人以上の補助上限額が最大8,000万円(大幅賃上げ特例で1億円)に達することです。これは中小企業向け補助制度として最大級の水準であり、大規模な工場自動化・ライン全体の刷新といった戦略的省力化投資が、補助金の対象として明確に位置付けられたことを示しています。

新体系での申請選択の考え方

新体系では、申請を検討する経営者は「自社の経営課題がどの枠の支援対象に該当するか」を最初に判断する必要があります。技術的革新性のある新製品・サービス開発なら革新的新製品・サービス枠、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出なら新事業進出枠、海外市場開拓ならグローバル枠、人手不足解消の汎用設備導入ならカタログ注文型、現場個別の省力化なら一般型、という基本方針です。

ただし、実際の経営課題は複合的であり、複数枠の選択肢が並立するケースが多く見られます。たとえば「新規分野への海外輸出を見据えた設備投資」であれば、新事業進出枠とグローバル枠の双方が候補となり、申請内容と補助率・補助上限額の組み合わせで最適解が変わります。認定支援機関と早期に相談することで、自社の経営計画と最も整合する枠を選定し、採択確度を最大限に高めることが可能になります。

認定支援機関の関与傾向と採択への影響

第22次採択者一覧の最右列には、認定経営革新等支援機関名(認定支援機関)が記載されています。これは、申請時に認定支援機関の関与(事業計画の確認・確認書発行)を受けたことを示すもので、必須ではないものの、加点要素または事業計画の質向上の観点から多くの採択者が活用しています。

認定支援機関の主な類型

支援機関の類型主な特徴採択者一覧での出現傾向
地域金融機関(地銀・信金・信組)地域密着・取引先支援が中心地方ブロックで多数(北海道銀行・百五銀行・北國銀行・西京銀行・中国銀行など)
税理士法人・税理士事務所会計・税務に強み全国に散在(TOMA税理士法人・税理士法人マークスなど)
中小企業診断士事務所・コンサルティング会社事業計画策定の専門性が高い関東・近畿に集中(フラッグシップ経営・エフアンドエムなど多数)
商工会議所・商工会連合会地域経営支援の公的機関地方ブロックで多数(茨城県商工会連合会・宮崎県商工会連合会など)
行政書士法人・行政書士事務所申請書類作成に強み関東圏に多数(行政書士法人リージョナル・行政書士法人みちてらすなど)

第22次採択者一覧を眺めると、支援実績の多い特定の支援機関に採択が集中する傾向が確認できます。とりわけ「株式会社フラッグシップ経営」「株式会社エフアンドエム」「シェアビジョン株式会社」「株式会社G&N」「株式会社Essencimo」「行政書士法人リージョナル」などは、複数の都道府県・複数業種にまたがって支援実績を持っており、補助金申請のノウハウが特定の支援機関に集積していることが分かります。

一方で、認定支援機関の記載がない採択案件も相当数存在します。これは、自社内に申請書作成のノウハウを持つ大企業出身の経営者や、既に複数回の採択経験を持つ事業者が、自力で事業計画を策定したケースと推察されます。認定支援機関の関与は採択の絶対条件ではありませんが、初回申請者にとっては、事業計画の論理的整合性、定量目標の妥当性、加点要素の取り込みの観点で、外部支援を受けることが採択確度を大きく高める要素となります。

第23次(令和8年5月8日締切)に向けた申請成否を分ける5つのポイント

第22次の採択結果と令和7年度補正予算による事業再編を踏まえ、令和8年(2026年)5月8日に締切が迫る第23次申請を検討している経営者・担当者が押さえるべき戦略上のポイントを整理します。これらは、過去の採択動向と現在の政策トレンドを総合した、実務的な採択確度の最大化に資する観点です。

採択を勝ち取るための5つの実践ポイント

ポイント具体的な対応
① 自社課題に最適な枠を選定する革新的新製品・サービス枠、新事業進出枠、グローバル枠、省力化投資補助金(カタログ注文型・一般型)の中から、補助率・補助上限額・申請要件を比較し、自社の経営計画に最も整合する枠を選択する
② 政策テーマとの整合性を明示するAI・DX、半導体・EV、輸出・グローバル展開、人手不足対応、脱炭素のいずれかを事業計画の柱に据える
③ 定量効果を明確に示す付加価値額・給与支給総額・事業場最低賃金の3指標について、具体的な数値目標を提示する
④ 革新性を具体的に説明する「単なる設備更新ではない」「業界内での新規性がある」ことを、競合分析を交えて記述する
⑤ 加点要素を最大限取り込む大幅賃上げ特例、最低賃金引上げ特例、認定支援機関による事業計画確認、再生事業者など該当するすべてを取り込む

とりわけ重要なのは、「自社の経営課題に最適な枠を最初に選定する」ことです。新体系では枠ごとに補助率・補助上限額・申請要件が異なるため、誤った枠を選択すると、本来採択され得る事業計画でも不採択リスクが高まります。たとえば既存事業の延長線上の設備投資を「新事業進出枠」で申請しても、新規性の要件を満たさず不採択となる可能性が高くなります。

あわせて、「政策テーマとの整合性を事業計画の冒頭で明示する」ことも極めて重要です。第22次の採択案件を見ると、事業計画名そのものに「AI」「EV」「半導体」「輸出」「DX」など、政策キーワードを含めるケースが圧倒的多数を占めています。審査員の限られた審査時間の中で、政策との整合性を冒頭で印象付けることが、書類審査を通過するための極めて実用的な工夫です。

また、第22次の採択者一覧から読み取れる重要な事実として、「単なる老朽設備の更新」ではなく「新分野・新サービス・新工程への挑戦」を伴う案件が圧倒的に多いことが挙げられます。たとえば「○○への新規参入」「新サービスの確立」「○○分野への進出」といったキーワードを含む案件が多数を占めており、新体系の革新的新製品・サービス枠・新事業進出枠ともに、事業再構築・新事業展開を志向する経営者を主なターゲットとすることが、採択結果からも明確に読み取れます。

第23次の締切まで残された時間は限られています。GビズIDプライムの取得状況確認、jGrants等の電子申請システムの操作確認、認定支援機関との打ち合わせ調整など、申請作業そのものに想像以上の工数が必要です。本気で採択を狙うなら、可能な限り早期の準備着手が必要です。

第22次採択結果のまとめと5つの重要ポイント

第22次締切のものづくり補助金採択結果と令和7年度補正予算による事業再編から得られる、経営者・申請担当者にとって重要な5つの示唆を整理します。

  • 採択数は582件、令和8年度の安定運用フェーズに突入。第19次の大型採択(1,698件)から、令和8年度に入って600〜800件前後の中規模採択が定着しており、申請者は「採択枠が大きく増えることはない」前提で、事業計画の質を高める方向に注力すべき段階に入っています。
  • 東京都・大阪府・愛知県の3都府県で全体の35.1%を占める都市集中型。3大都市圏(関東・中部・近畿)で全体の75.4%を占め、地方中小企業にとっては地域の支援機関との連携強化が、採択を勝ち取るうえで極めて重要な要素となっています。
  • AI・DX・SaaS関連事業が採択者の中核を形成。事業計画名に「AI」「DX」「SaaS」を含む案件が90件超に達し、ものづくり補助金が「製造業向け補助金」から「生産性向上を志向するすべての中小企業向け補助金」へと運用が拡張されています。
  • 半導体・EV関連の精密加工と、ペット・獣医療の専門高度化が二大潮流。前者はサプライチェーン再編、後者はコンパニオンアニマル市場の高齢化と高度医療ニーズの拡大を背景にしており、いずれも今後数年間の主要採択分野として継続が見込まれます。
  • 令和7年度補正予算による事業再編で補助上限額が大幅拡大。新事業進出枠で最大7,000万円(大幅賃上げ特例で9,000万円)、省力化投資補助金一般型で最大8,000万円(同1億円)と、規模の大きな戦略的設備投資を強力に後押しする体系へ移行しています。

ものづくり補助金第22次採択に関するよくあるご質問

Q1.第22次の採択率はどの程度でしたか

A1.第22次締切の採択者数は582件です。第22次の申請者数は本記事執筆時点で公式公表前のため、正確な採択率は確定していません。直近の第19次〜第21次の採択率は31.8%〜34.1%で推移しており、第22次もこの水準前後と推察されます。最新の数字は事務局公表後にものづくり補助金総合サイトの「採択結果」ページでご確認ください。

Q2.第22次で採択されなかった場合、第23次に再申請できますか

A2.次回公募での再申請は可能です。ものづくり補助金は同一公募回での再申請こそできないものの、次回以降の公募では同一事業計画または改善した事業計画で再申請できます。第23次の締切は令和8年(2026年)5月8日に迫っているため、不採択者が改善版事業計画で挑戦する好機です。ただし、不採択理由の開示は行われないため、認定支援機関や中小企業診断士に事業計画書の客観的レビューを依頼し、構成・論理・定量目標・革新性の4観点で改善することが、再申請における採択確度向上の鍵となります。

Q3.新事業進出枠と革新的新製品・サービス枠はどう使い分けますか

A3.新事業進出枠は「既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出」に該当する設備投資を支援する枠で、革新的新製品・サービス枠は「技術的革新性のある製品・サービス開発」を支援する枠です。新事業進出枠は補助上限額が大きい一方、新市場進出の根拠(市場規模・競合分析・売上計画など)の記述が厳格に求められます。革新的新製品・サービス枠は既存事業の延長線上での革新も対象となるため、申請ハードルは相対的に低くなります。自社の事業計画が「新規市場進出」か「既存市場での革新」かを明確に判断することが、適切な枠選択の出発点です。

Q4.グローバル枠は本当に有利ですか

A4.グローバル枠は補助率が2/3と他枠(1/2)より優遇されており、補助上限額も新事業進出枠と同水準のため、海外市場開拓を伴う事業計画ではきわめて有利です。ただし、海外市場での売上目標、為替リスク管理、現地法人との連携、輸出規制への対応など、申請要件が厳格です。輸出比率や海外売上計画が事業計画の中心にあるならグローバル枠、国内市場中心なら新事業進出枠または革新的新製品・サービス枠を選択するのが基本です。

Q5.認定支援機関による事業計画確認は必須ですか

A5.第22次時点で、認定支援機関の確認書提出は必須要件ではありません。ただし、第22次採択者一覧の多数の案件で認定支援機関名が記載されており、事業計画の質向上・加点要素の取り込み・採択確度の向上に効果があることは間違いありません。特に初回申請者や、補助金額が大きい大型案件(新事業進出枠・グローバル枠・省力化投資補助金一般型)では、認定支援機関との連携を強くお勧めします。

Q6.大幅賃上げ特例とは何ですか

A6.大幅賃上げ特例は、補助事業実施期間中に給与支給総額や事業場内最低賃金を大幅に引き上げる事業者に対して、補助上限額を上乗せする加点措置です。たとえば新事業進出枠の従業員101人以上の場合、通常上限7,000万円が、大幅賃上げ特例適用で9,000万円まで引き上げられます。賃上げは政府が一貫して掲げる重要政策であり、特例適用は採択確度の向上にも資するため、可能な限り取り込むことをお勧めします。詳細な要件は公募要領で必ずご確認ください。

Q7.補助金の対象となる経費は何ですか

A7.主要な対象経費は、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権関連経費、海外旅費(グローバル枠のみ)です。中核となるのは機械装置・システム構築費で、対象経費の50%以上を占めることが事実上の前提となっています。なお、土地代、建物の建設費、汎用品(パソコン、スマートフォン等)は補助対象外です。詳細な対象経費は枠ごとに異なる場合があるため、公募要領で必ずご確認ください。

Q8.申請から交付までどの程度の期間がかかりますか

A8.公募締切から採択発表まで約3〜4か月、採択後の交付申請審査に1〜2か月、補助事業実施期間が約10〜14か月、実績報告・確定検査を経て補助金交付までさらに2〜3か月と、申請から実際の補助金受領まで合計1年半〜2年程度を見込む必要があります。資金繰り上は、補助事業期間中の支出を自己資金または金融機関からのつなぎ融資でカバーする計画が不可欠です。

Q9.他の補助金との併用は可能ですか

A9.同一の補助対象経費に対する他補助金との重複受給はできません。ただし、補助対象経費が異なれば併用可能です。たとえば、ものづくり補助金で機械装置を導入し、小規模事業者持続化補助金で広報費・販路開拓費をカバーする、といった組み合わせは可能です。新体系下では、新事業進出・ものづくり補助金、中小企業省力化投資補助金、デジタル化・AI導入補助金、小規模事業者持続化補助金など、自社の経営課題に応じた最適な制度の組み合わせを認定支援機関にご相談ください。

Q10.第23次の締切と第24次以降のスケジュールはどうなりますか

A10.第23次は令和8年(2026年)5月8日が締切と公表されています。直近の運用では、3〜4か月ごとに新しい締切回が設定されているため、第24次の締切は令和8年8月〜9月、第25次は令和8年11月〜12月と推察されます。最新の公募スケジュールはものづくり補助金総合サイトで必ずご確認のうえ、事業計画の準備期間を逆算してスケジュールを組み立ててください。第23次の締切まで残り日数が限られているため、申請をご検討中の方は早急に準備に着手する必要があります。

ものづくり補助金の活用支援なら壱市コンサルティング

第23次(5月8日締切)に向けた採択確度を高める伴走型支援を提供します

株式会社壱市コンサルティングは、中小企業診断士・認定経営革新等支援機関として、ものづくり補助金をはじめとする中小企業向け補助制度の申請支援・採択後の事業運営支援を一貫して提供しています。第22次採択結果の分析と令和7年度補正予算による事業再編を踏まえ、新体系下では「自社課題に最適な枠の選定」「政策テーマとの整合性」「定量効果の明示」「革新性の具体的記述」の4点が採択の決定要因となっており、これらを事業計画書として落とし込むためには、補助金実務に精通した支援機関との連携が極めて有効です。

📋 枠選定・事業計画書の構成・論理設計支援
革新的新製品・サービス枠、新事業進出枠、グローバル枠、省力化投資補助金(カタログ注文型・一般型)の中から、御社の経営課題に最も整合する枠を選定したうえで、事業の強み・市場機会・競争優位性を構造化し、審査員が短時間で理解できる論理的かつ説得力のある事業計画書を作成します。

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🔄 加点要素の最大化と他制度との戦略的組み合わせ
大幅賃上げ特例、最低賃金引上げ特例、認定支援機関による事業計画確認など、申請可能な加点要素をすべて取り込むことで、採択確度を高めます。あわせて、デジタル化・AI導入補助金、中小企業省力化投資補助金、小規模事業者持続化補助金など、他補助制度との戦略的組み合わせもご提案いたします。

📊 採択後の補助事業実施・実績報告支援
補助金は採択後の実績報告・確定検査の段階で交付額が大きく減額されるリスクがあります。当社では補助事業実施期間中の経費執行管理、実績報告書作成、事業化状況報告まで一貫してご支援し、当初予定額に近い補助金を確実に受領できる体制を整えます。

第23次の締切は令和8年(2026年)5月8日に迫っています。事業計画策定には最低でも1〜2か月の準備期間が必要ですが、当社では短期集中型のスポット支援にも対応可能です。残り日数が限られた今、まずはお気軽にご相談ください。

こんなお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください

  • ✅ 第23次(5月8日締切)への申請を検討中だが、残り日数で間に合うか不安
  • ✅ 新体系の革新的新製品・サービス枠・新事業進出枠・グローバル枠のどれが自社に最適か判断できない
  • ✅ 過去にものづくり補助金で不採択となり、再申請の戦略を再検討したい
  • ✅ 設備投資の計画はあるが、補助金活用の判断基準が分からない
  • ✅ 自社の事業がものづくり補助金の対象になるか判断したい
  • ✅ 認定支援機関による事業計画レビューを受けたい
  • ✅ ものづくり補助金と他制度(省力化投資補助金等)の組み合わせを検討したい
  • ✅ 採択後の実績報告・確定検査までを安心して任せられる支援機関を探している
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