【令和8年(2026年)】省力化投資補助金(一般型)第5回 採択結果を徹底分析|採択1,251件・業種別・地域別の傾向と次回への示唆
令和8年(2026年)6月5日、中小企業省力化投資補助金(一般型)第5回公募の採択結果が独立行政法人中小企業基盤整備機構から公表されました。採択件数は1,251件。人手不足の解消と労働生産性の向上を目的に、オーダーメイド・セミオーダーメイドの省力化設備やシステム導入を支援する本制度は、回を重ねるごとに申請が集中し、いまや中小企業の設備投資を支える主要な補助金のひとつとなっています。
本記事で注目するのは、単なる採択件数の多寡ではありません。業種別では製造業と建設業の2業種で全体の約3分の2を占め、地域別では大阪・東京・愛知の三大都市圏に採択が集中するという「偏り」がどのように生じ、どのように推移しているのか。そして、第3回以降に見られる採択件数の減少が、今後の審査厳格化を示唆するのかどうか。公表データを時系列で並べることで、次回以降の応募戦略に直結する示唆を導き出します。
本記事は、第6回・第7回公募への申請を検討している経営者の方はもちろん、申請支援に携わる士業・同業のコンサルタントの方にも参考になる内容です。採択結果概要と採択者一覧という一次情報をもとに、特定の事業者の立場に偏らず、客観的に整理します。
POINT|この記事でわかること
- 第5回の採択件数1,251件の全体像と制度上の位置づけ
- 業種別・地域別・企業規模別の採択傾向と「偏り」の構造
- 採択事例7業種に共通する「評価された事業計画」の型
- 過去5回の推移から読み解く今後の審査見通し
- 第6回・第7回の応募者が押さえるべき実務ポイント
省力化投資補助金(一般型)第5回 採択結果の全体像
採択件数は1,251件 制度全体の位置づけ
中小企業省力化投資補助金(一般型)は、IoT・ロボット・AIなどを活用した省力化設備の導入を対象に、最大1億円・補助率最大2分の1(中小企業)の支援を受けられる制度です。製品をカタログから選ぶ「カタログ注文型」とは異なり、各企業の業務フローや課題に応じた設備投資を支援する「オーダーメイド型」である点が、一般型の最大の特徴です。事業計画では「労働生産性の年平均成長率4%向上」を目指すことが求められます。
第5回公募は、申請2,035件に対して採択1,251件、採択率は約61.5%でした。後述するとおり、この採択率は過去5回のなかで第2回(60.9%)に次いで低く、直前の第4回(69.3%)からは約8ポイントの低下となっています。申請のハードルが上がりつつある局面に入ったと整理するのが実態に近い見方です。
第5回からの制度改正点
第5回公募で見逃せないのが補助率の改正です。第4回公募までは、補助金額のうち1,500万円を超える部分については補助率が3分の1に下がる仕組みでしたが、第5回公募からはこの段階的な補助率の引き下げが撤廃されました。これにより、1,500万円を超える比較的大型の投資を行う事業者にとっては実質的な負担が軽減され、制度が改良されたと整理されます。後述する申請額分布で、1,500万円台の申請が最多となっている背景には、この改正の影響もあると考えられます。
補足
省力化投資補助金には、本記事で扱う「一般型(オーダーメイド型)」のほかに、登録製品から選ぶ「カタログ注文型」があります。両者は対象・申請方式が異なるため、検討の際は混同しないよう注意が必要です。
業種別の採択傾向 製造業・建設業で約3分の2を占める
第5回の主たる業種別の採択件数割合を見ると、製造業が49.7%、建設業が17.7%で、この2業種だけで全体の約67%を占めています。省力化投資補助金が「ものづくり現場」と「建設現場」の人手不足解消を中心に活用されている実態が、改めて確認されます。
| 主たる業種 | 採択件数割合 |
|---|---|
| 製造業 | 49.7% |
| 建設業 | 17.7% |
| 学術研究、専門・技術サービス業 | 6.1% |
| 卸売業 | 4.2% |
| 農業、林業 | 3.7% |
| サービス業(自動車整備・ビルメンテナンス以外) | 2.8% |
| 小売業 | 2.7% |
| その他サービス業(自動車整備業、ビルメンテナンス業) | 2.4% |
| 飲食サービス業 | 1.7% |
| 運輸業、郵便業 | 1.5% |
| 医療、福祉 | 1.4% |
| 情報通信業 | 1.3% |
| その他(生活関連サービス・不動産・教育・漁業ほか) | 合計 約4.8% |
出典:中小企業基盤整備機構「一般型公募(第5回)採択結果について」(N=1,251/日本標準産業分類を参照して集計)
製造業49.7% 依然として中心的な利用者
製造業は約半数を占める最大の利用者層です。採択者一覧を見ても、金属加工・溶接・プレス・切削・検査といった工程に、マシニングセンタ、ファイバーレーザー加工機、溶接ロボット、三次元測定機、自動旋盤などを導入する計画が数多く採択されています。熟練技能への依存からの脱却と、検査・搬送工程の自動化が、製造業における省力化投資の典型的な切り口となっています。
建設業17.7% 比率は公募回を追うごとに上昇
注目すべきは建設業の比率の推移です。各回の公表値を並べると、第1回11.3%→第3回15.5%→第4回15.9%→第5回17.7%と、回を追うごとに一貫して上昇しています。ICT建機、3Dマシンガイダンス、チルトローテータ、ICT測量機、自動鉄筋加工機などを導入し、丁張り作業の廃止や少人数施工体制への移行を図る計画が建設業の中心です。i-Construction(インフラDX)の流れと人手不足が重なり、建設現場における省力化ニーズが顕在化していると整理されます。
サービス・流通系業種への広がり
製造業・建設業に次いで、学術研究・専門技術サービス業(測量・設計・検査など)が6.1%を占めます。さらに卸売・小売・飲食・運輸・医療福祉・情報通信といった「非製造系」の業種でも採択が広がっており、基幹システム導入やAIを活用した受発注・在庫管理の自動化など、設備だけでなくシステム・ソフトウェアによる省力化も評価対象となっていることがうかがえます。
このセクションのまとめ
製造業49.7%・建設業17.7%でこの2業種が全体の約3分の2。建設業の比率は公募回を追うごとに上昇しており、ICT施工ニーズの高まりが背景にあります。一方で、サービス・流通系業種ではシステム導入型の省力化も着実に採択されています。
都道府県別の採択傾向 三大都市圏への集中
大阪・東京・愛知で全体の約3割
都道府県別では、大阪府140件(11.2%)、東京都135件(10.8%)、愛知県110件(8.8%)が突出しており、この三大都市圏3府県だけで385件・全体の約30.8%を占めます。ものづくり集積地である大阪・愛知、本社機能が集中する東京という構図は、これまでの公募回と共通する傾向です。
| 都道府県 | 採択件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 大阪府 | 140件 | 11.2% |
| 東京都 | 135件 | 10.8% |
| 愛知県 | 110件 | 8.8% |
| 神奈川県 | 57件 | 4.6% |
| 埼玉県 | 57件 | 4.6% |
| 兵庫県 | 55件 | 4.4% |
| 静岡県 | 54件 | 4.3% |
| 北海道 | 44件 | 3.5% |
| 長野県/千葉県 | 各35件 | 各2.8% |
| 福岡県/広島県 | 各29件 | 各2.3% |
出典:中小企業基盤整備機構「一般型公募(第5回)採択結果について」(採択件数上位を抜粋)
地方圏の状況
三大都市圏に次ぐ層として、神奈川・埼玉が各57件、兵庫55件、静岡54件と続きます。一方、採択件数が一桁にとどまる県(青森4件、和歌山3件、高知・島根各2件など)もあり、地域による申請数・採択数の差は依然として大きいと整理されます。これは地域の産業構造や、申請支援を担う認定支援機関の層の厚さの違いが反映されていると考えられます。地方の事業者にとっては、地域内での競合が相対的に少ないことを前向きに捉え、質の高い事業計画で挑むことが有効です。
企業規模・申請額から見る採択者像
従業員6〜10人・資本金1,000〜2,000万円が中心層
従業員数別では、6〜10人が18.8%で最多、次いで5人以下が14.1%、21〜30人が13.2%と続きます。10人以下の小規模な事業者が全体の約3分の1を占めており、本制度が小規模事業者にも十分に手の届く制度であることを示しています。資本金別でも1,000〜2,000万円未満が28.2%で最多となり、典型的な中小製造業・建設業の規模感が採択者像の中心です。
申請額は1,500〜1,750万円未満が最多
補助金申請額の分布で最も多かったのは1,500〜1,750万円未満で18.1%。次いで750〜1,000万円未満が12.9%、2,000〜3,000万円未満が11.1%と続きます。前述のとおり第5回から1,500万円超部分の補助率引き下げが撤廃されたことで、1,500万円台の申請が選びやすくなったことが、この分布のピークに表れていると整理できます。
| 補助金申請額の階層 | 割合 |
|---|---|
| 1,500〜1,750万円未満 | 18.1% |
| 750〜1,000万円未満 | 12.9% |
| 2,000〜3,000万円未満 | 11.1% |
| 1,000〜1,250万円未満 | 10.2% |
| 500〜750万円未満 | 9.5% |
| 1,250〜1,500万円未満 | 8.3% |
| 3,000〜4,000万円未満 | 7.9% |
出典:中小企業基盤整備機構「一般型公募(第5回)採択結果について」(N=1,251)
補足
申請額が大きいほど採択されやすい、あるいは小さいほど採択されやすい、という単純な関係はデータから読み取れません。重要なのは投資額の大小ではなく、投資額に見合った省力化効果が定量的に説明されているかどうかという点です。
採択事例から読み解く 評価された事業計画の共通点
中小企業基盤整備機構は、第5回の採択事例の概要を業種別に公表しています。これらは事務局が短縮・要約したものであり、実際の事業計画書とは異なりますが、どのような事業計画が評価されたのかを読み解くうえで貴重な手がかりになります。公表された7業種の事例を整理すると、共通する型が見えてきます。
| 業種(事例) | 導入設備の例 | 公表された効果 |
|---|---|---|
| 製造業(自動車部品加工) | 自動洗浄乾燥装置(ロータリー式) | 洗浄・乾燥工程の自動化で大幅な工程削減と品質安定化 |
| 建設業(土木工事) | 油圧ショベル・ICT測量機・油圧ブレーカ等の組み合わせ | 作業時間を7.5時間から4.8時間へ、1日あたり3.1時間削減 |
| 小売業(食品販売) | 自動梱包装置・自動封緘ライン | 出荷工程の一体自動化で作業時間削減と誤配送抑制 |
| 宿泊業 | POS統合システム・自動精算機・セルフオーダー端末等 | 受付から精算までの業務時間を約64%削減 |
| 飲食サービス業(給食業) | AI異物検知コンベア・衛生行動監視AIゲート | 年間5,885時間を削減し外注費を抑制 |
| 運輸・郵便業(倉庫業) | 電動式移動ラック・在庫管理システム | 重量物作業の省力化と属人化の解消 |
| 生活関連サービス業(工作教室) | CNC加工機・レーザー加工機・3Dプリンタ等一式 | 製造の内製化と接客時間の創出で客単価向上 |
出典:中小企業基盤整備機構「一般型公募(第5回)採択結果について 実際に採択された案件の概要紹介」をもとに整理
「一連の業務プロセスの自動化」という型
公表事例の多くに、「一連の業務プロセスを自動化・効率化することで、高い省力化効果が見込まれる」という共通のキャッチが付されています。単一工程の機械化ではなく、洗浄から乾燥、判別から封緘、受付から精算といった「連続する複数工程」をまとめて自動化する計画が評価されている点が読み取れます。工程間の手作業搬送や二重業務をなくすという発想が、本制度の評価軸と整合しています。
「複数の汎用設備の組み合わせ」という型
建設業や生活関連サービス業の事例では、「複数の汎用設備を組み合わせて導入することで、高い省力化効果が見込まれる」という型が示されています。単独では汎用品である設備も、業務フローに合わせて組み合わせることでプロセス全体を再設計できる、という論理です。重要なのは「設備の珍しさ」ではなく「組み合わせと工程再設計による省力化効果」を説明できているかどうかである、と整理されます。
定量的な省力化効果の明示
建設業の「1日あたり3.1時間削減」、宿泊業の「業務時間約64%削減」、給食業の「年間5,885時間削減」のように、公表事例ではいずれも省力化効果が具体的な数値で示されています。本制度が求める「労働生産性の年平均成長率4%向上」を裏付けるためにも、削減時間・削減人数・捻出した人員の再配置先を定量的に積み上げることが、採択の鍵を握ると整理されます。
注意
第6回公募からは、特定の期間に類似のテーマ・設備に関する申請が集中している場合、一時的な流行による過剰投資の誘発を防ぐため、別途審査のうえ「過剰投資」と判断された申請には減点が行われる仕組みが明記されています。流行の設備をそのまま真似るだけの計画は、かえって不利になる可能性がある点に注意が必要です。
過去5回の推移から見る今後の見通し
採択件数・採択率の推移
各回の公表値を時系列で並べると、申請件数と採択件数の動きが見えてきます。第3回をピークに、採択件数は第3回1,854件→第4回1,456件→第5回1,251件と2回連続で減少しています。
| 公募回 | 発表時期 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 2025年6月 | 1,809件 | 1,240件 | 68.5% |
| 第2回 | 2025年8月 | 1,160件 | 707件 | 60.9% |
| 第3回 | 2025年11月 | 2,775件 | 1,854件 | 66.8% |
| 第4回 | 2026年3月 | 2,100件 | 1,456件 | 69.3% |
| 第5回 | 2026年6月 | 2,035件 | 1,251件 | 約61.5% |
出典:中小企業省力化投資補助金事務局「採択結果」公表値をもとに整理(第5回は申請2,035件・採択1,251件・採択率約61.5%)。
採択件数の減少傾向をどう読むか
採択件数が第3回をピークに減少していることに加え、第5回では採択率が約61.5%まで低下し、第4回の69.3%から約8ポイント下がった点が重要です。申請件数は第4回の2,100件から2,035件とほぼ横ばいであったにもかかわらず、採択件数・採択率がともに下がったことは、申請者の母数が大きく増えていないなかでも採択のハードルが上がったことを意味します。これは、各回ごとの予算枠の配分という要因に加えて、事業計画の質に対する審査が相対的に厳しくなりつつあるという見方を裏付けるものと整理されます。
審査厳格化の可能性
前述の「過剰投資の抑制」に関する減点ルールの導入や、「省力化ナビ」での生産性向上の知見確認が要件化されるなど、第6回以降は申請者に求められる事前準備のハードルが段階的に上がっています。現在はまだ相対的に高い採択率が維持されていますが、制度が成熟して審査が厳しくなる前の段階こそ、最も有効に活用できる時期です。投資を検討している事業者は、早い段階で計画づくりに着手することが賢明です。
このセクションのまとめ
採択件数は第3回をピークに2回連続で減少し、第5回の採択率は約61.5%と第4回(69.3%)から約8ポイント低下しました。申請数がほぼ横ばいのなかでの採択率低下は、審査の実質的な厳格化を示唆しています。過剰投資の減点ルールや事前準備要件の追加も重なり、制度が成熟する前の早期申請が有利と整理されます。
第7回公募の応募・再申請を検討する事業者へ
省力化投資補助金(一般型)はその後も公募が続いています。第6回公募はすでに申請受付(令和8年4月15日〜5月15日)が締め切られており、採択発表は8月下旬が予定されています。したがって、これから新たに申請を準備する事業者にとっての次の機会は第7回公募です。第7回は6月上旬の公募開始、7月下旬の申請締切が予定されており、第5回の採択傾向がそのまま直接の参考になります。第5回で採択率が約61.5%まで低下したことを踏まえれば、第7回は「数を出せば通る」段階ではなく、計画の質で勝負する局面に入ったと認識する必要があります。
第7回応募で押さえる実務ポイント
第5回の分析を踏まえ、第7回で押さえておきたい実務ポイントを整理します。第一に、単一工程ではなく連続する複数工程の省力化を設計すること。第二に、削減時間・削減人数・人員の再配置先を定量的に積み上げ、労働生産性の年平均成長率4%向上との整合を明確にすること。第三に、流行の設備を表面的に模倣するのではなく、自社の業務フローに即した「なぜこの設備か」という必然性を語ること。第四に、GビズIDプライムアカウントの取得や省力化ナビの確認など、要件化された事前準備を締切から逆算して早めに完了させることです。
POINT|次回応募の4つの実務ポイント
- 連続する複数工程をまとめて省力化する計画にする
- 削減時間・人員・再配置先を定量的に積み上げる
- 「なぜこの設備か」という必然性を自社フローで語る
- GビズID取得・省力化ナビ確認など事前準備を早めに完了する
不採択から再申請する際の注意点
第5回で採択率が約61.5%まで下がったということは、裏を返せば約4割が不採択となったということです。本制度は公募回制のため、不採択となっても第7回以降で再申請が可能ですが、その際にいくつか注意すべき点があります。
最も避けたいのは、前回と同じ事業計画書をそのまま再提出することです。不採択には必ず理由があり、同じ内容を出し直しても結果が変わる可能性は低いと整理されます。再申請にあたっては、まず審査の評価軸に照らして自社計画の弱点を特定することが出発点になります。省力化効果の定量化が不十分でなかったか、工程の連続性・一体性が説明できていたか、投資の必然性(なぜ今・なぜこの設備か)が語れていたか、賃上げや生産性向上の計画と数値が整合していたか、という観点で見直すことが有効です。
あわせて、公募回ごとの制度変更を必ず確認することも重要です。第5回では1,500万円超部分の補助率引き下げが撤廃され、第6回からは類似テーマ・設備への申請集中に対する「過剰投資」の減点ルールが明記されるなど、回ごとに要件や審査の観点が変わっています。前回の公募要領を前提にした計画のまま再申請すると、最新の要件に合致せず不利になるおそれがあります。流行の設備をそのまま踏襲する計画はむしろ減点対象となりうる点にも、改めて注意が必要です。
注意|再申請でやってはいけないこと
- 前回と同じ事業計画書をそのまま再提出する
- 不採択理由を分析せずに設備だけ差し替える
- 前回の公募要領のまま最新の制度変更を確認しない
- 流行の設備を必然性の説明なしに踏襲する
- 締切直前に着手し、GビズID取得や事前要件が間に合わない
第5回採択結果分析のまとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 採択率は約61.5% | 令和8年(2026年)6月5日に第5回の採択結果が公表。申請2,035件に対し採択1,251件、採択率は約61.5%で、第4回(69.3%)から約8ポイント低下した。 |
| 製造業・建設業で約3分の2 | 製造業49.7%・建設業17.7%。建設業の比率は公募回を追うごとに一貫して上昇している。 |
| 三大都市圏に集中 | 大阪140件・東京135件・愛知110件で全体の約30.8%。小規模事業者(従業員10人以下)も全体の約3分の1を占める。 |
| 評価される計画の型 | 「連続工程の自動化」「複数汎用設備の組み合わせ」「定量的な省力化効果の明示」が採択事例に共通する。 |
| 次は第7回・早期申請が有利 | 第6回は締切済みで次の機会は第7回。採択率低下と要件厳格化が進むなか、計画の質での勝負となる。不採択からの再申請は、前回計画の弱点分析と最新の制度変更の確認が必須。 |
よくある質問(Q&A)
Q1.第5回の採択率はどのくらいでしたか?
A1.第5回は申請2,035件に対して採択1,251件、採択率は約61.5%でした。これは過去5回のなかで第2回(60.9%)に次いで低く、直前の第4回(69.3%)から約8ポイント低下しています。各回の採択率は、第1回68.5%、第2回60.9%、第3回66.8%、第4回69.3%、第5回約61.5%と推移してきました。申請数がほぼ横ばいのなかで採択率が下がったことは、審査が実質的に厳しくなりつつあることを示していると整理されます。
Q2.製造業や建設業でなければ採択は難しいですか?
A2.そのようなことはありません。確かに製造業・建設業で約3分の2を占めますが、これは両業種の事業者数の多さと省力化ニーズの強さを反映したものです。卸売・小売・飲食・運輸・医療福祉・情報通信・宿泊・農業など幅広い業種で採択実績があります。重要なのは業種ではなく、人手不足の課題と省力化効果を具体的・定量的に説明できているかどうかです。サービス業ではシステム・ソフトウェアによる省力化計画も評価されています。
Q3.小規模な事業者でも申請できますか?
A3.十分に申請可能です。第5回の従業員数別の採択割合では、6〜10人が18.8%で最多、5人以下も14.1%を占め、10人以下の小規模事業者が全体の約3分の1に達しています。資本金別でも1,000〜2,000万円未満が最多です。本制度は小規模事業者にも開かれた制度であり、規模が小さいことが不利になるわけではありません。むしろ少人数体制ゆえの人手不足の深刻さを説得力を持って説明できる強みがあります。
Q4.補助金額はどのくらいまで申請できますか?
A4.一般型では従業員規模に応じて上限が設定され、最大1億円・補助率最大2分の1(中小企業)の支援を受けられます。第5回からは、補助金額のうち1,500万円を超える部分の補助率が3分の1に下がる仕組みが撤廃され、大型投資がしやすくなりました。第5回の申請額分布では1,500〜1,750万円未満が18.1%で最多でした。投資額の大小よりも、その金額に見合う省力化効果が説明できるかどうかが重要です。
Q5.どのような事業計画が採択されやすいのですか?
A5.第5回の公表事例に共通するのは、連続する複数工程をまとめて自動化する計画、複数の汎用設備を組み合わせて工程を再設計する計画、そして省力化効果を具体的な数値で示す計画です。たとえば建設業の事例では1日あたり3.1時間の削減、給食業の事例では年間5,885時間の削減が示されています。削減時間・削減人数・捻出した人員の再配置先を積み上げ、労働生産性の年平均成長率4%向上との整合を明確にすることが採択の鍵です。
Q6.次に申請できるのはいつですか?
A6.第6回公募はすでに申請受付(令和8年4月15日〜5月15日)が締め切られており、採択発表は8月下旬が予定されています。したがって、これから新たに申請する場合の次の機会は第7回公募です。第7回は6月上旬の公募開始、7月下旬の申請締切が予定されています。本制度は公募回制で年3〜4回の実施が予定されており、今後も継続的に申請機会があります。スケジュールは変更される場合があるため、最新情報は事務局のホームページで必ずご確認ください。
Q7.カタログ注文型と一般型はどう違うのですか?
A7.カタログ注文型は、あらかじめ登録された製品カタログから設備を選んで導入する方式で、申請が簡便な反面、選べる設備は登録製品に限られます。一方、本記事で扱う一般型(オーダーメイド型)は、各企業の業務フローや課題に応じてオーダーメイド・セミオーダーメイドの設備やシステムを導入する方式で、補助上限額も大きく、計画の自由度が高いのが特徴です。自社固有の工程を省力化したい場合は一般型が適しています。
Q8.他の補助金と併用や使い分けはできますか?
A8.同一の経費を複数の補助金で重複して受けることはできませんが、投資の目的に応じた使い分けは可能です。省力化・人手不足対策が主目的なら本制度、新製品・新サービス開発による高付加価値化ならものづくり補助金、新分野への進出なら新事業進出補助金、小規模な販路開拓なら小規模事業者持続化補助金、というように整理できます。設備とソフトウェアを組み合わせる場合は、デジタル化・AI導入補助金との比較検討も有効です。どの制度が自社に最適かは、投資目的と事業計画の方向性から判断することが重要です。
Q9.不採択になった場合、再申請はできますか?
A9.本制度は公募回制のため、次回以降の公募で再申請が可能です。第5回は採択率約61.5%、すなわち約4割が不採択でしたが、その多くは再挑戦の機会があります。重要なのは、不採択の理由を分析したうえで事業計画を練り直すことです。省力化効果の定量化が不十分だった、工程の連続性が説明できていなかった、投資の必然性が弱かった、といった点を見直すことで採択可能性は高まります。あわせて、公募回ごとの制度変更(補助率の改正や過剰投資の減点ルール等)も必ず確認してください。同じ計画をそのまま再提出するのではなく、最新の評価軸に照らして弱点を補強する姿勢が求められます。
Q10.採択結果の分析で経営者が最も意識すべきことは何ですか?
A10.採択件数が2回連続で減少し、過剰投資の減点ルールなど要件が段階的に厳格化していることから、「採択されやすい今のうちに動く」ことが最も意識すべき点です。ただし、補助金は手段であって目的ではありません。本来の目的は人手不足の解消と労働生産性の向上であり、補助金が出るから設備を買うのではなく、自社の経営課題を解決する投資の一部を補助金で賄うという順序が重要です。採択データの傾向を参考にしつつ、自社にとって本当に必要な省力化投資を冷静にご判断ください。
省力化投資補助金の申請なら壱市コンサルティング
採択データを踏まえた事業計画づくりを、認定支援機関が伴走支援します
壱市コンサルティングは、中小企業診断士・認定経営革新等支援機関として、補助金の採択そのものをゴールにするのではなく、その先の経営改善と労働生産性の向上を見据えた事業計画づくりを大切にしています。採択件数100件超・累計15億円超の支援実績で蓄積した知見をもとに、自社の現場に即した省力化投資を一緒に設計します。
📊 採択傾向を踏まえた計画設計
連続工程の省力化・定量効果の積み上げなど、評価される計画の型に沿って事業計画を組み立てます。
📋 申請書類の作成支援
事業計画書から加点要素まで、審査の評価軸に沿った書類づくりをサポートします。
🔄 採択後の伴走支援
交付申請・実績報告・事業化状況報告まで、補助事業完了後も継続して伴走します。
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こんなお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。
- ✅ 人手不足で受注をさばききれず、省力化投資を検討している
- ✅ どの工程に、どんな設備を入れれば採択されるのか分からない
- ✅ 過去に申請したが不採択となり、計画を見直したい
- ✅ 省力化投資補助金とものづくり補助金などの使い分けに迷っている
- ✅ 採択後の報告まで含めて伴走してくれる支援機関を探している
※本記事は令和8年(2026年)6月時点で公表されている情報をもとに作成しています。第5回の申請件数・採択件数・採択率、および過去回の数値は中小企業省力化投資補助金事務局の公表値に基づきます。制度内容・スケジュールは変更される場合があるため、申請にあたっては中小企業省力化投資補助金事務局の公式ホームページで最新情報をご確認ください。
