【令和8年(2026年)最新】省力化投資補助金 一般型 第7回|確定スケジュール・過去5回の採択率・主な変更点を徹底解説

中小企業省力化投資補助金(一般型)の第7回公募スケジュールが確定しました。事務局公表によれば、公募開始は令和8年(2026年)6月5日、申請ポータルでの受付開始は令和8年(2026年)7月1日10時、申請締切は7月31日(金)、採択発表は11月中旬の予定です。最大1億円という大型の設備投資補助金であり、人手不足に直面する中小企業にとって最重要級の制度です。

本制度の最大の特徴は、第1回から第5回まで採択率が一貫して6割を超えている点にあります。採択率が3割台にとどまるものづくり補助金や新事業進出補助金と比べ、要件を満たした計画であれば採択を狙いやすい制度といえます。一方で第7回では、歯科医業を営む医療法人の対象追加、新たな加点項目の新設、補助対象外経費の明確化など、見落とすと申請可否に直結する変更が加えられています。

本記事では、第7回の確定スケジュール、過去5回の採択率推移、第7回で変わった主なポイントを、公的な一次情報をもとに整理します。これから申請を検討する経営者の方はもちろん、顧問先への助言を行う士業・支援機関の方にも参考になります。

第7回公募の確定スケジュール

独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が公表した第7回公募の日程は次のとおりです。申請ポータルの受付開始日は令和8年(2026年)7月1日10時と明示されており、申請締切までの実質的な準備期間は1か月程度とタイトです。

区分 日程
公募開始日 令和8年(2026年)6月5日(金)
申請受付開始日 令和8年(2026年)7月1日(水)10:00
申請締切日 令和8年(2026年)7月31日(金)17:00
採択発表日 令和8年(2026年)11月中旬(予定)

注意点:申請には「GビズIDプライムアカウント」が必須です。発行までに2〜3週間を要するため、未取得の場合は締切から逆算して直ちに取得手続きを進める必要があります。また本事業へ応募申請中・交付申請中の事業者、交付決定を受け補助金支払が完了していない事業者は申請できない点にも注意が必要です。

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制度の基本|補助上限額・補助率・対象

一般型は、事業者ごとに異なる現場の課題に合わせて設計したオーダーメイド設備やシステムを導入できる点が特徴です。カタログ注文型のように登録製品から選ぶのではなく、労働生産性の年平均成長率4.0%以上の向上を目指す事業計画を自ら策定して申請します。補助上限額は従業員規模で段階的に設定され、大幅賃上げ特例の適用で上限が引き上げられます。

従業員規模 補助上限額(通常) 大幅賃上げ特例適用時
5人以下 750万円 1,000万円
6〜20人 1,500万円 2,000万円
21〜50人 3,000万円 4,000万円
51〜100人 5,000万円 6,500万円
101人以上 8,000万円 1億円

補助率は中小企業が2分の1(大幅賃上げを行う場合は3分の2に引上げ)、小規模企業者・小規模事業者および再生事業者は3分の2です。第5回公募から補助率区分が見直され、それ以前に存在した「補助額1,500万円超の部分は3分の1」という低い区分は廃止されました。第7回でも一律の補助率が継続適用される見込みです。対象者は中小企業者、小規模企業者・小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人です。

過去5回の採択率推移とその意味

事務局が公表する採択結果をもとに、第1回から第5回までの採択率を整理します。第6回(申請締切は令和8年(2026年)5月15日)の採択発表は8月下旬の予定であり、本記事時点では未公表です。

公募回 申請数 採択数 採択率
第1回 1,809 1,240 68.5%
第2回 1,160 707 60.9%
第3回 2,775 1,854 66.8%
第4回 2,100 1,456 69.3%
第5回 2,035 1,251 61.5%

5回を通じて採択率は60.9%〜69.3%の範囲で安定しています。注目すべきは、第3回で申請数が2,775件へと倍増し競争激化が懸念された局面でも、採択率は66.8%と高水準を維持した点です。これは予算枠が十分に機能していること、そして国が「持続的な賃上げの実現に向けた省力化対策」を政策の柱に据えていることの表れと理解するのが実態に近い見方です。

ただし、採択率が高いという事実だけで安易に申請するのは賢明ではありません。各回ともに3〜4割の事業者は不採択になっており、その多くは省力化効果の数値的根拠の欠如、事業計画と投資のストーリーの不一致といった共通の弱点を抱えています。採択率の高さは「準備が整った計画なら通りやすい」という意味であり、計画の質が問われない制度ではない点を冷静にご判断ください。

業種構成の変化|製造業中心から幅広い業種へ

採択者の業種構成にも明確な変化が見られます。最新の第5回公募(令和8年(2026年)6月採択発表)では製造業が49.7%、建設業が17.7%となり、両業種で採択全体の約3分の2を占めました。制度開始当初の第1回と比べると、製造業の比率は約12ポイント低下する一方で建設業は約6ポイント上昇しており、サービス業を含め採択が着実に広がっています。

業種 第1回 第5回(最新)
製造業 61.7% 49.7%
建設業 11.3% 17.7%

※第5回は採択件数1,251者を母数とした主たる業種別の構成比です(中小企業省力化投資補助事業 一般型公募・第5回 採択結果概要)。製造業・建設業に次いで、学術研究・専門技術サービス業6.1%、卸売業4.2%、農業・林業3.7%などが続きます。

建設業では積算・見積りの自動化システムやICT建機の導入が、サービス業では予約・受付業務の自動化が採択されており、業種を問わず「課題の明確さ」と「設備の適合性」が採否を分けると整理されます。自社が製造業でないからと申請をためらう必要はありません。

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第7回公募で変わった主なポイント

第7回公募要領(令和8年(2026年)6月公表)では、第6回からいくつかの重要な変更が加えられました。特に対象事業者の拡大と加点項目の新設は、申請可否や審査に直結します。

歯科医業を営む医療法人が新たに対象に追加

これまで医療法人は原則として補助対象外でしたが、第7回から歯科医業を営む医療法人が対象に追加されました。対象となるのは、医療法第44条に規定する都道府県知事の認可を受けて設立された法人で、従業員数が300人以下であることが要件です。歯科医院の予約・受付・カルテ管理の省力化などに道が開けた変更といえます。

加点項目「生産性向上支援センター利用加点」の新設

第7回から、加点項目として「生産性向上支援センター利用加点」が追加されました。生産性向上支援センターは令和8年(2026年)4月1日より全国47都道府県の「よろず支援拠点」内に新設された公的支援機関で、同センターの支援を受けて「生産性向上取組計画書」を作成し、応募申請時に提出した事業者が加点対象となります。公的支援機関を活用した計画づくりが評価される仕組みです。

省力化ナビの正式稼働と補助対象外経費の明確化

中小機構が運用する「省力化ナビ」が正式に稼働し、第7回でも引き続き加点要件として位置づけられています。応募申請締切日までに省力化ナビを活用し、生産性向上の知見を確認していることが加点の対象です。あわせて、「専ら申請者自身ではない他者が利用するシステム・設備の開発・導入費用」が補助対象外経費として新たに明示されました。補助対象となるコンサルティング業務の範囲も「製品・サービス」という広い表現から「導入する設備」に絞り込まれ、対象範囲がより明確になっています。

変更項目 第7回での内容
対象拡大 歯科医業を営む医療法人を追加(従業員300人以下)
加点新設 生産性向上支援センター利用加点
加点継続 省力化ナビの活用が引き続き加点対象
対象外明確化 他者が利用するシステム・設備の開発導入費用を対象外に明示

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第6回から継続する加点・減点・対象外(第7回も適用)

第6回で導入された審査上の見直しは、第7回でも基本的に継続されます。加点・減点・対象外の各項目を把握しておくことが、申請戦略の前提になります。

区分 主な内容
加点 省力化ナビの活用/事業継続力強化計画の継続的取組実施の報告/健康経営優良法人2026の認定
減点 過剰投資の抑制(グランピング・サウナ等、一時的な流行への投資集中が主な対象)
対象外 利用者に有償提供する設備・システム等の開発改良を含む事業/汎用設備・パッケージソフト等オーダーメイド性のない設備の単体導入/観光庁の省力化投資補助事業で交付決定から10か月未満の事業者

基本要件の確認:労働生産性の年平均成長率4.0%以上の向上、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上の増加、事業場内最低賃金が都道府県最低賃金+30円以上の水準が基本要件です。給与支給総額と最低賃金の要件は、未達の場合に補助金返還の対象となります。従業員21名以上の事業者は、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の公表が必要です。

採択を左右する申請のポイント

採択率が6割を超える制度であっても、不採択となる計画には共通点があります。第6回までの採択事例を踏まえると、採否を分ける核心は省力化効果を数値とエビデンスで示せているかに集約されます。「省力化されて楽になる」といった定性的な記述に終始した申請書は、不採択リスクが高まります。

具体的には、削減対象業務の現状の作業時間をタイムスタディや業務分析の記録で把握し、設備導入後の想定作業時間をメーカー実績値や類似事例で裏付け、「年間◯時間の作業が◯時間に短縮され、◯%の削減効果がある」という形で示すことが求められます。さらに、省力化で生まれた労働力を高付加価値業務へ再配置し、それを賃上げ原資にどうつなげるかまで描けている計画が高く評価される傾向にあります。機械装置単体よりも、業務システムとの組み合わせで省力化のストーリーを描いた方が、評価が高くなりやすい点も押さえておくべきです。

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まとめ|第7回公募で押さえるべき5つのポイント

ポイント 内容
① 締切は7月31日 公募開始6月5日、受付開始7月1日10時、締切7月31日(金)、採択発表11月中旬の予定。GビズIDプライムの取得は直ちに着手する。
② 採択率は6割超で安定 第1回〜第5回は60.9%〜69.3%で推移。他の主要補助金より高水準だが、3〜4割は不採択である現実も直視する。
③ 歯科医療法人が対象追加 第7回から歯科医業を営む医療法人(従業員300人以下)が新たに補助対象となった。
④ 加点項目が拡充 生産性向上支援センター利用加点が新設。省力化ナビ・健康経営優良法人等の加点も継続適用。
⑤ 数値根拠が採否を分ける 省力化効果を作業時間削減と賃上げ還元の形で数値化できるかが核心。定性的な計画は不採択リスクが高い。

よくある質問(Q&A)

Q1.第7回の申請締切はいつですか。
A1.申請締切は令和8年(2026年)7月31日(金)です。公募開始は6月5日、申請ポータルでの受付開始は7月1日10時で、採択発表は11月中旬が予定されています。受付開始から締切までは約1か月とタイトなため、公募要領の公表後にゼロから着手すると間に合わない可能性があります。GビズIDプライムの取得には2〜3週間を要するため、未取得の場合は直ちに手続きを進めることをおすすめします。
Q2.採択率はどのくらいですか。
A2.第1回から第5回までの採択率は60.9%〜69.3%で推移しており、6割を超える水準が続いています。採択率が3割台のものづくり補助金や新事業進出補助金と比べて高く、要件を満たした計画であれば採択を狙いやすい制度です。ただし各回ともに3〜4割は不採択であり、省力化効果の数値的根拠が弱い計画やストーリーに矛盾がある計画は採択されにくい傾向があります。採択率の高さは「準備が整った計画なら通りやすい」という意味であると理解する必要があります。
Q3.補助上限額はいくらですか。
A3.従業員規模に応じて750万円から8,000万円まで設定されています。5人以下は750万円、6〜20人は1,500万円、21〜50人は3,000万円、51〜100人は5,000万円、101人以上は8,000万円です。大幅賃上げ特例を適用すると上限が引き上げられ、101人以上の事業者では最大1億円となります。補助率は中小企業が2分の1(大幅賃上げ時は3分の2)、小規模事業者・再生事業者は3分の2です。自社の規模区分と特例適用の可否を正確に把握した上で、投資規模を設計することが重要です。
Q4.第7回で新たに対象になった事業者はありますか。
A4.第7回から、歯科医業を営む医療法人が新たに補助対象に追加されました。これまで医療法人は原則として補助対象外でしたが、医療法第44条に基づき都道府県知事の認可を受けて設立された法人で、従業員数が300人以下であることを要件に対象となります。歯科医院における予約・受付・カルテ管理など、バックオフィス業務の省力化を計画する場合に活用の余地が生まれました。詳細な要件は最新の公募要領で必ず確認してください。
Q5.加点を取るには何をすればよいですか。
A5.第7回で活用しやすい加点としては、新設された「生産性向上支援センター利用加点」、継続適用の「省力化ナビの活用」「事業継続力強化計画の認定・実施報告」「健康経営優良法人2026の認定」があります。生産性向上支援センターは全国のよろず支援拠点内に設置された公的支援機関で、支援を受けて生産性向上取組計画書を作成・提出することで加点されます。省力化ナビは締切日までに活用し知見を確認していることが要件です。認定取得に期間を要するものもあるため、早期に着手することが賢明です。
Q6.製造業でなくても採択されますか。
A6.採択されます。制度開始当初は製造業が採択の過半を占めていましたが、回を重ねるごとにその比率は低下し(第1回61.7%→第5回49.7%)、建設業やサービス業へ採択が広がっています。建設業では積算・見積りの自動化やICT建機の導入、サービス業では予約・受付業務の自動化などが採択されています。重要なのは業種ではなく、「どの業務をどれだけ省力化できるか」という課題の明確さと、設備の適合性です。自社が製造業でないことを理由に申請をためらう必要はありません。
Q7.大幅賃上げ特例は使うべきですか。
A7.達成可能な範囲であれば、補助上限額と補助率の両面で効くため有利になります。特例の要件は、1人当たり給与支給総額の年平均成長率6.0%以上の増加と、事業場内最低賃金が都道府県最低賃金+50円以上の水準です。ただし、未達の場合は通常の補助上限額との差額を返還する義務が生じます。原材料高や受注変動の影響を受けやすい中小企業にとって、計画当初の想定どおりに賃上げが進むとは限りません。特例を取りたいがために無理な賃上げ計画を組むのは長期的にはマイナスとなるため、本業の業績見通しと整合する範囲で判断することが現実的です。
Q8.他の補助金と併用できますか。
A8.同一の経費に対して国の補助金を重複して受けることはできませんが、対象経費が異なれば、ものづくり補助金やデジタル化・AI導入補助金など他制度との使い分けは可能です。また、大幅賃上げ特例を適用して給与支給総額を増やす計画であれば、賃上げ促進税制による税額控除との併用も検討できます。補助金で設備投資負担を軽減しつつ、賃上げで税負担も軽減する組み合わせは現実的な戦略です。どの制度をどの投資に充てるかは、自社の投資計画全体を俯瞰した上で設計することが重要です。
Q9.不採択になった場合はどうすればよいですか。
A9.本制度は年3〜4回の公募が予定されているため、不採択となっても次回以降に再申請できます。再申請にあたっては、不採択の要因を分析し、特に省力化効果の数値的根拠とストーリーの一貫性を見直すことが有効です。事務局からの個別の不採択理由の開示は限定的なため、採択された計画書の傾向や審査の観点を踏まえて改善することが現実的なアプローチとなります。なお、本事業へ応募申請中・交付申請中の事業者は重複して申請できない点に注意が必要です。
Q10.申請準備で最も意識すべきことは何ですか。
A10.最も重要なのは、省力化効果を数値で語れる状態を早期に整えることです。具体的には、削減対象業務の現状の作業時間を記録し、設備導入後の想定作業時間を根拠とともに示し、削減した労働力をどこに再配置して賃上げにつなげるかまで描くことです。受付開始から締切まで約1か月というタイトな日程を踏まえると、公募要領の公表を待たずに、業務の棚卸しとGビズIDプライムの取得を先行して進めておくことが採択への近道です。事業計画書の策定だけでも最低1か月はかかると見込んでおくのが安全です。

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※本記事は令和8年(2026年)6月時点で公表されている中小企業省力化投資補助金(一般型)第7回公募の情報をもとに作成しています。スケジュール・要件は予告なく変更される場合があります。申請にあたっては必ず最新の公募要領をご確認ください。

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