【令和8年(2026年)】中東情勢による原材料高騰対策|東京都の助成率4/5・上限2,000万円を徹底解説
公益財団法人東京都中小企業振興公社は、令和8年(2026年)7月17日から、「中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業」の第1回募集を開始しました。中東情勢の緊迫化を契機とした原油価格の上昇が、原材料費・燃料費・物流費の高騰を招き、価格転嫁が進みにくい中小企業の収益を圧迫している状況に対して、東京都が緊急的に用意した助成制度です。
注目すべきは支援の厚さです。助成率は助成対象経費の5分の4以内、助成限度額は2,000万円。国の主要な補助金の多くが2分の1から3分の2の補助率であることを踏まえると、自己負担が5分の1で済む本制度の条件は、都内中小企業にとってきわめて有利な水準です。一方で、第1回の申請受付は令和8年(2026年)7月31日(金)16時までと、公表からの期間がきわめて短く設定されています。
さらに本制度には、書類審査に加えて面接審査が課されるという特徴があります。しかもその面接には、顧問やコンサルタントの同席が認められていません。申請書を整えるだけでは通らない制度設計になっているという点を、あらかじめ理解しておく必要があります。
本記事では、募集要項および公社が公開する事業説明資料をもとに、制度の背景、申請要件、助成対象経費、審査の視点、申請手続、そして採択後の実務までを網羅的に整理しています。第1回への申請を検討している事業者の方はもちろん、令和8年度中に予定されている第2回募集を見据えて準備を始めたい方にも参考になります。
- 制度が新設された背景と政策的意義
- 助成事業の全体像
- 申請要件の詳細
- 対象となる取組・対象外となる取組
- 助成対象経費の全体像
- 申請手続と必要書類
- 審査の視点と面接審査の実際
- 他の支援制度との違いをどう捉えるか
- 申請前に押さえておくべき実務上の注意点
- 残された時間での現実的な進め方
- この記事のまとめ
- よくある質問
- Q1.赤字ではありませんが、利益率が少し下がっただけでも申請できますか。
- Q2.製造業でなくても申請できますか。
- Q3.本社が都内で、工場が埼玉県にあります。埼玉の工場での設備導入は対象になりますか。
- Q4.設備導入に合わせてパソコンも購入したいのですが、対象になりますか。
- Q5.申請書の作成を専門家に依頼した場合、その費用は助成対象になりますか。
- Q6.採択されたら、すぐに設備を発注してよいのでしょうか。
- Q7.助成金はいつ入金されますか。資金繰りはどう考えるべきですか。
- Q8.面接審査ではどのようなことが問われますか。
- Q9.国の補助金と併用できますか。
- Q10.第1回の締切に間に合いそうにありません。どう動くべきですか。
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制度が新設された背景と政策的意義
この制度を理解するためには、なぜ東京都が「緊急対策事業」という名称を用いてまで、単年度の助成制度を立ち上げたのかという経緯を俯瞰する必要があります。
募集要項の事業目的には、中東情勢の緊迫化による原油価格の上昇が、原材料や燃料、物流費の高騰を招き、価格転嫁が進みにくい中小企業においては収益悪化につながる懸念がある、と明記されています。そのうえで、これらは国際市況や地政学リスクといった外的要因に起因するものであり、企業の自助努力のみで対応することは限界があるという認識が示されています。
ここに本制度の政策的な位置づけが集約されています。中小企業の努力不足によって利益率が下がったのではなく、企業の外側で起きた事象によって収益構造が毀損している。だからこそ公的な緊急支援を行う、という論理構成です。この論理は、後述する申請要件の設計にもそのまま反映されています。申請要件に「営業利益率の減少」または「営業損失の計上」が組み込まれているのは、まさに「外的要因によって収益が傷んでいる事業者」を対象として絞り込むためです。
「緊急」という名称が意味するもの
本制度の申請受付期間は、令和8年(2026年)7月17日(金)9時から7月31日(金)16時までの、実質2週間です。募集要項の公表から締切までの期間がこれほど短い制度は、公社の助成事業のなかでも例外的です。緊急対策としての性格上、事業者側にも短期間での意思決定が求められる設計になっていると理解するのが実態に近い見方です。
ただし、公社は令和8年度中に第2回募集を実施する予定であることを事業説明資料のなかで明示しています。第1回に間に合わない場合でも、次の機会が残されているという点は、検討を進めるうえで重要な前提です。第2回募集の具体的な時期・要件は本記事執筆時点では公表されていないため、公社ホームページでの最新情報の確認が必要です。
制度の要点
原材料高騰という外的要因で利益率が低下した都内中小企業に対し、原材料費の縮減や価格転嫁につながる設備・システム導入の費用を、5分の4という高率で助成する制度です。単なる資金繰り支援ではなく、コスト構造そのものを変える取組を支援対象としている点が本質です。
助成事業の全体像
まず制度の骨格を、公社が公表している事業概要に沿って整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業 |
| 実施機関 | 公益財団法人東京都中小企業振興公社 |
| 対象者 | 申請要件を満たす、東京都内で事業を行う中小企業者(個人事業者を含む) |
| 助成率 | 助成対象経費の5分の4以内 |
| 助成限度額 | 2,000万円(千円未満切捨て) |
| 助成対象期間 | 交付決定日から最大1年間 |
| 申請受付期間(第1回) | 令和8年(2026年)7月17日(金)9時~7月31日(金)16時 |
| 申請方法 | jGrantsによる電子申請のみ(GビズIDプライムが必要) |
| 交付決定日 | 令和8年(2026年)10月下旬予定 |
| 交付決定の回数 | 1事業者につき1度のみ(第1回不採択の場合、第2回で再申請可) |
申請から助成金受領までのスケジュール
| 段階 | 時期・内容 |
|---|---|
| 申請受付 | 令和8年(2026年)7月17日9時~7月31日16時 |
| 書類審査 | 令和8年(2026年)8月~ |
| 面接審査 | 令和8年(2026年)9月24日(木)~10月9日(金)のいずれか1日、1時間程度 |
| 交付決定 | 令和8年(2026年)10月下旬予定 |
| 助成事業の実施 | 交付決定日から1年間(この期間内に契約・実施・支払を完了) |
| 実績報告 | 助成事業完了後、原則1か月以内 |
面接審査の日程は公社が指定し、日程の変更はできません。書類審査を通過した場合に備えて、9月24日から10月9日までの期間はいつでも対応できるようスケジュールを確保しておく必要があります。指定日時に出席しない場合は申請を辞退したものとみなされる、という取扱いが募集要項に明記されています。
申請要件の詳細
募集要項では、申請にあたって満たすべき要件が(1)から(7)まで示されています。しかも助成対象期間が終了するときまで、これらの要件を引き続き満たしている必要があるとされている点に注意が必要です。申請時点だけの要件ではありません。
中小企業者の範囲
対象となるのは、株式会社・合同会社・合名会社・合資会社・有限会社および個人事業者です。業種ごとの資本金・従業員数の基準は次のとおりです。
| 業種 | 資本金及び従業員 |
|---|---|
| 製造業、情報通信業(一部はサービス業に該当)、建設業、運輸業、その他 | 3億円以下 又は 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 又は 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 又は 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 又は 50人以下 |
| 飲食業 | 5,000万円以下 又は 50人以下 |
あわせて、大企業が実質的に経営に参画していないことが求められます。大企業が単独で発行済株式総数または出資総額の2分の1以上を所有している場合、複数の大企業で3分の2以上を所有している場合、役員総数の2分の1以上を大企業の役員・職員が兼務している場合などが該当します。資本関係のある企業グループに属する事業者は、この点を事前に確認しておくことが重要です。
最も重要な要件は「営業利益率の減少」
本制度の核心となる要件が、収益状況に関する条件です。申請受付開始日時点で、次の3つのいずれかに該当する必要があります。
| パターン | 内容 |
|---|---|
| ①実績ベース | 直近決算期の営業利益率が、前期決算期と比較して減少していること |
| ②見込ベース | 次期決算期の営業利益率が、直近決算期と比較して減少することを見込んでいること |
| ③営業損失 | 直近決算期において営業損失を計上していること |
募集要項では、直近決算期が2025年の場合を例に、2024年決算と比較して営業利益率が減少している、2026年決算で営業利益率が減少する見込みである、または2025年決算で営業損失を計上している、といういずれかが該当すると説明されています。
実務上とくに押さえておきたいのが②の見込ベースです。直近決算までは業績を維持できていた事業者でも、足元でコスト高騰の影響が出ているのであれば、この要件で申請できます。ただしその場合、直近決算期末の翌月から申請日の属する月の前月末までの月次試算表の提出が必須となり、そこから次期の売上高と営業利益を算出して申請書に記入する必要があります。
見込ベースで申請する場合の計算方法
次期売上高=月次試算表の売上高合計 ÷ 提出月数 × 12か月
次期営業利益=月次試算表の営業利益合計 ÷ 提出月数 × 12か月
3月決算の事業者が令和8年(2026年)7月に申請する場合、4月・5月・6月分の月次試算表を提出し、合計額を3か月で除して12を乗じて年換算します。月次決算が整っていない事業者は、この時点で申請が難しくなるという点に注意が必要です。
所在地と実施場所の条件
法人の場合は本店(実施場所が都内であれば支店でも可)の登記が都内にあること、個人事業者の場合は納税地が都内にあることが必要です。そのうえで、取組を行う実施場所によって条件が分かれます。
| 実施場所 | 条件 |
|---|---|
| 東京都内 | 申請受付開始日時点で東京都内に登記簿上の本店又は支店があること |
| 東京都外(神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城・山梨のいずれかに所在) | 申請受付開始日時点で東京都内に登記簿上の本店があること |
本社が都内にあり、工場や倉庫が近隣7県にあるという事業者は少なくありません。近隣7県の事業所での取組も対象になるという設計は、製造業や物流を伴う事業者にとって実務的に大きな意味を持ちます。ただし対象となるのは、申請者が所有または賃借する本社・事業所・工場等での取組に限られます。
その他の要件
上記に加えて、次の事項を満たす必要があります。同一テーマ・内容で他の助成等を受けていないこと、事業税等を滞納していないこと、過去5年間に助成事業等に関して不正等の事故を起こしていないこと、過去に公社の助成金を受けている場合は企業化状況報告書等を期日までに提出していること、民事再生法・会社更生法による申立て等がないこと、必要な許認可を取得し関係法令を遵守していること、などです。
また、東京都暴力団排除条例に規定する暴力団関係者、風俗関連業、ギャンブル業、賭博等、支援対象として社会通念上適切でないと判断される業態は対象外とされています。
対象となる取組・対象外となる取組
本制度で助成対象となるのは、原材料費の縮減や価格転嫁等に向けた取組です。公社が示す取組例は次の3つです。
- 建設現場での塗料の使用量を減らす機器の導入
- 不良品を早期に発見し原材料の歩留まりを向上させる検査装置の導入
- インクの在庫ロスを削減する発注管理システムの構築
この3例に共通しているのは、「投入する原材料の量そのものを減らす」または「無駄になる原材料を減らす」という因果が明確であるという点です。使用量削減、歩留まり向上、在庫ロス削減。いずれも原材料費というコスト項目に直接効く取組として設計されています。
対象外とされる4類型
| 対象外の類型 | 趣旨 |
|---|---|
| 申請者が営んできた事業内容との関連性が薄い、又は全く無い取組 | 既存事業のコスト構造改善が目的であり、新規事業の立ち上げ支援ではない |
| 法令改正への対応など、義務的な取組 | やらなければならない投資は、原材料高騰への対応とは別問題として整理される |
| 単なる老朽設備の維持更新など、原材料費の縮減や価格転嫁等に寄与しない取組 | 同等品への置き換えでは、コスト構造が変わらない |
| 単なる原材料の代替のみの取組 | 安い材料に切り替えるだけでは、設備・システム導入を伴う取組と評価されない |
実務上、最も判断を誤りやすいのが老朽設備の更新です。「古い機械を新しくすれば効率が上がり、結果的に原材料費も下がる」という説明は、それ自体では不十分です。更新後の設備によって単位あたりの原材料投入量がどれだけ減るのか、不良率がどこまで下がるのか、その根拠を数値で示せなければ、単なる維持更新と評価される可能性があります。現状値と目標値、そしてその差分の算出根拠を申請書のなかで組み立てられるかどうかが分岐点になります。
なお、公社は「対象となる取組であっても、審査により申請が不採択となる場合があります」と明記しています。要件を満たすことと採択されることは別である、という前提を持つ必要があります。
助成対象経費の全体像
助成対象経費は9区分に整理されています。区分ごとに上限額と、その経費区分だけで申請できるか(単独申請の可否)が定められています。
| 経費区分 | 上限額 | 単独申請 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 原材料・副資材費 | ― | 可 | 取組に直接使用・消費する原材料、副資材、部品等(鋼材、機械部品、電機部品、化学薬品等) |
| 機械装置・工具器具費 | ― | 可 | 製造機械、計測・測定・検査機器、金型、治具等の購入・リース・レンタル |
| 機器・システム改良費 | ― | 可 | 既存設備・ソフトウェア・制御システムの改良(歩留まり向上、省エネ化、自動制御化等) |
| 委託・外注費 | ― | 可 | 自社内で実施できない取組の一部の外部委託(開発・試験、試料の製造・加工・分析鑑定等) |
| 設備等導入費 | ― | 可 | 設備・備品等の購入費および設置工事費(搬入・据付費、撤去費、処分費等) |
| システム等導入費 | ― | 可 | システム構築・改修、ソフトウェア購入、ハードウェア導入、クラウド利用(従量課金を除く) |
| 専門家指導費 | ― | 不可 | 外部専門家からの技術指導・助言に係る謝金・交通費、外部研修受講料 |
| 販路開拓経費 | 500万円 | 可 | 自社Webサイト制作・改修費、印刷物製作費、PR動画製作費、広告費、出展小間料、資材費、輸送費、通訳費、オンライン出展基本料、ECサイト出店初期登録料 |
| その他経費 | 100万円 | 不可 | 取組に直接必要で他の区分に属さない経費(履行確認書類を申請者自身が設定する必要あり) |
経費区分の幅がきわめて広いことが本制度の特徴です。設備投資だけでなく、原材料そのもの、システム開発、さらには販路開拓(展示会出展・広告・Webサイト改修)まで含まれます。「原材料費の縮減」と「価格転嫁」という2つの軸で構成されているためで、価格転嫁を実現するための販路開拓・情報発信も支援対象に組み込まれていると整理されます。
見落とされやすい経費のルール
経費区分ごとに、実務上つまずきやすいルールが定められています。とくに次の点は、申請前に必ず確認しておく必要があります。
| 論点 | 内容 |
|---|---|
| 単価5万円未満は対象外 | 機械装置・工具器具費、設備等導入費、システム等導入費、その他経費において、単価が税抜5万円未満の物品は対象外 |
| パソコンは対象外 | 汎用性があり目的外使用になり得るもの(テレビ、パソコン、文書作成・表計算ソフト等)は対象外 |
| 直接人件費は対象外 | 自社従業員の人件費、諸手当、福利厚生費は対象外。設備等導入費の労務費は工事に係るものに限られる |
| 関連会社との取引は対象外 | 親会社・子会社・グループ企業、役員等が経営する会社、代表者の三親等以内の親族が経営する会社、顧問契約等を締結している会社との取引は対象外 |
| 再委託は対象外 | 委託先からさらに別の業者へ主要な業務又は業務全部の委託が行われている場合は対象外 |
| 自社で内製できる場合は対象外 | システム等導入費において、自社で内製できる場合や自社製品の購入にあたる場合は対象外 |
| 要件定義・仕様書作成の支援費は対象外 | システム導入における要件定義等のコンサルティング費用(仕様書作成費・作成サポート費用)は対象外 |
| 消費税は対象外 | 租税公課(消費税、印紙代等)、間接経費(振込手数料、通信費、光熱費、保険料、飲食費等)は対象外 |
また、支払方法にも制約があります。原則は助成事業者名義の金融機関口座からの振込払いです。クレジットカード払いは法人カード(個人の場合は代表者の個人カード)で、かつ助成対象期間中に口座からの引落が完了していることが条件です。現金払いは税抜10万円以下の契約に限られます。法人が個人名義で振り込んだ経費は対象外となる点も、実務上の落とし穴です。
助成金額の計算方法
助成金申請額は、経費項目ごとに5分の4を乗じて計算します(千円未満切捨て)。募集要項に示されている計算例を整理すると次のようになります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 助成事業に必要な経費 | 3,200万円 |
| うち助成対象外経費(消費税・対象外購入物等) | 500万円 |
| 助成対象経費 | 2,700万円 |
| 助成率4/5を乗じた額 | 2,160万円 |
| 助成金交付申請額 | 2,000万円(限度額により頭打ち) |
助成限度額2,000万円を最大限活用する場合、助成対象経費で2,500万円が必要になります。総事業費が3,000万円を超える規模の投資でこそ、限度額を使い切れる制度設計であると理解しておくとよいでしょう。
申請手続と必要書類
申請は、デジタル庁が運営する電子申請システムjGrantsによるものだけです。紙・郵送・持参による申請は受け付けられていません。
GビズIDプライムの取得が前提
jGrantsの利用にはGビズIDプライムアカウントが必要です。エントリーアカウントやメンバーアカウントでは申請できません。公社は、書類に問題がない場合でも審査に1週間程度を要するとしており、公社ホームページ上では発行までに2~3週間かかる場合があるとの注意喚起も行われています。
第1回申請を検討する場合の最優先事項
GビズIDプライムを未取得の場合、令和8年(2026年)7月31日16時の締切に間に合わない可能性がきわめて高くなります。未取得であれば、第2回募集を前提に、いま直ちにアカウント取得を進めるという判断が現実的です。
全事業者に共通して必要な書類
| 書類 | 法人 | 個人 | 留意事項 |
|---|---|---|---|
| 申請様式 | ○ | ○ | 公社HPからダウンロード。保存形式は変更しない |
| 誓約書2種 | ○ | ○ | 反社会的勢力排除に関する誓約書/助成金申請に関する誓約書 |
| 履歴事項全部証明書 | ○ | ― | 発行後3か月以内のもの |
| 開業届 | ― | ○ | 各自で用意 |
| 納税証明書(事業税・都民税等) | ○ | ○ | 法人は法人事業税・法人都民税、個人は個人事業税・住民税。いずれも直近のもの。都税事務所・市区町村役所で取得 |
| 決算書(損益計算書) | ○ | ― | 申請様式に記入した営業利益と対応する決算期(最大2期分) |
| 所得税確定申告書一式 | ― | ○ | 第一表、収支内訳書又は青色申告決算書。マイナンバーは墨消し |
| 月次試算表 | △ | △ | 見込ベース(要件③の②)で申請する場合のみ。任意様式 |
申請内容に応じて必要な書類
経費に関する書類の要件は、金額によって段階的に厳しくなります。
| 金額基準(一契約あたり) | 必要な書類 |
|---|---|
| 税抜30万円以上 | 見積書・カタログ等。見積書は「一式」ではなく、規格・メーカー・型番・単価・数量等の内訳が分かるもの |
| 税抜100万円以上 | 2社以上の見積書(相見積)。特段の理由で相見積ができない場合は見積限定理由書 |
| 設備・機器等の購入がある場合 | 設置場所等が分かる図面(設計図、平面図等) |
| 住居兼事務所での取組の場合 | 居住空間と取組のための空間が物理的に区分されていることを証明する書類 |
相見積の要否は、申請準備のリードタイムを大きく左右します。100万円以上の設備・システムを申請する場合、2社以上から内訳の明確な見積書を取得する時間を逆算して動く必要があります。締切直前に着手して間に合わない典型例が、この相見積です。
代理申請機能について
jGrants上の当初申請手続に限り、申請者に代わって第三者が代理申請機能を使用することができます。ただし制約があります。申請の確認および提出は申請者自身が行う必要があり、申請受付以降の手続も申請者自身が行います。また、助成対象経費に関与する事業者(外注・委託先)およびその従業員、本事業の運営・審査に関わる者は代理申請を請け負うことができません。
代理申請を行う場合、申請者は公社所定の「同意書(代理申請用)」を作成し、jGrants申請フォームの指定箇所にアップロードする必要があります。またGビズID上で委任者・受任者双方がプライムアカウントを保有し、委任申請と承認の作業を行うことが前提です。
審査の視点と面接審査の実際
本制度の審査は、書類審査と面接審査の2段階です。いずれも専門家が担当し、審査の視点は書類審査・面接審査で共通とされています。
| 審査の視点 | 問われている内容 |
|---|---|
| 効果性 | 原材料高騰の影響をどの程度緩和できるか、利益率改善への寄与 |
| 必要性・緊急性 | 原材料高騰による具体的な影響の深刻度、当該取組の必要不可欠性 |
| 取組内容の妥当性 | 取組内容が目的に合致しているか、技術的・経営的に合理的か |
| 実現可能性 | 取り組むための実施体制等は整っているか |
この4つの視点は、申請書を組み立てる際の設計図そのものです。「原材料高騰でどれだけ痛んでいるか(必要性・緊急性)」→「その痛みをこの取組でどれだけ緩和できるか(効果性)」→「なぜこの手段なのか(妥当性)」→「実行できる体制があるか(実現可能性)」という因果の連鎖を、数値を伴って一本の線で結べているかどうかが問われます。
面接審査には代表者・役員・従業員しか出席できない
本制度で最も注意すべき論点が、面接審査の出席者制限です。募集要項には次の内容が明記されています。
面接審査のルール
- 原則として対面形式で実施
- 出席は事業者の代表者、役員・従業員に限り、最大2名まで
- 顧問や経営コンサルタント等の同席、代理出席は不可(発覚した場合、審査に重大な影響を及ぼすことがある)
- 会場への電子機器類(録音機器、撮影機器、PC等)の持ち込み不可
- 日程変更不可。指定日時に出席しない場合は辞退とみなされる
この設計が意味するのは明確です。経営者自身が、自社の原材料高騰の実態と、その対策としての取組を、自分の言葉で説明できなければ通らないということです。申請書の作成を外部に丸ごと任せ、中身を把握しないまま面接に臨めば、審査の場でその齟齬が露呈します。
支援者が果たせる役割は、申請書の作成代行ではなく、経営者が自分の言葉で説明できる状態まで論理を整理し、想定問答を通じて準備を仕上げることにあります。壱市コンサルティングでも、面接審査を伴う制度の支援においては、この点を最重要の工程として位置づけています。
他の支援制度との違いをどう捉えるか
設備投資やシステム導入を検討する際、国の補助金と本制度のどちらを選ぶべきかという論点が生じます。制度の性格を整理すると次のようになります。
| 比較軸 | 本制度(経営基盤安定化緊急対策事業) | 国の主要な補助金(ものづくり補助金・省力化投資補助金等) |
|---|---|---|
| 実施主体 | 東京都中小企業振興公社(都の緊急対策) | 国(中小企業庁等) |
| 対象地域 | 都内に本店等を有する中小企業者(実施場所は近隣7県も可) | 全国 |
| 補助率・助成率 | 5分の4以内 | 2分の1~3分の2が中心(枠・企業規模により異なる) |
| 申請の入口となる要件 | 営業利益率の減少又は営業損失の計上 | 賃上げ・付加価値額向上等の政策目標の達成計画 |
| 審査方式 | 書類審査+面接審査(対面・最大2名・支援者同席不可) | 書類審査が中心 |
| 支払方式 | 精算払い(後払い) | 精算払い(後払い) |
本制度の際立った特徴は、「業績が伸びている企業」ではなく「業績が傷んでいる企業」を対象としている点にあります。国の補助金の多くが賃上げや付加価値額の向上といった成長目標を要件に据えるのに対し、本制度は利益率の減少という「痛み」を入口の要件としています。この違いは、申請書の書き方そのものを変えます。成長ストーリーを描く制度ではなく、受けている打撃の深刻さと、その打撃をどう止血するかを描く制度であると整理するのが実態に近い見方です。
なお、同一テーマ・内容で国・都・区市町村等から助成等を受けている場合は申請できません。国の補助金との併用を検討する場合は、対象となる取組と経費が明確に区分されているかを事前に確認する必要があります。
申請前に押さえておくべき実務上の注意点
交付決定前の発注は助成対象外
助成対象期間は交付決定日から1年間であり、この期間内に契約・実施・支払のすべてが完了する経費だけが助成対象です。交付決定を受ける前に発注・契約をした場合、その経費は対象外となります。交付決定は令和8年(2026年)10月下旬の予定であるため、それ以前に発注を進めることはできません。
募集要項では、助成対象外となる頻出例として、交付決定前の発注のほか、発注の遅れにより納品日が助成対象期間を超えた場合、クレジットカードで支払い、口座からの引落日が助成対象期間を超えた場合が挙げられています。とくに後者は、カード利用日の翌月に引き落としが行われるケースで多く見られると注意喚起されています。
助成金は精算払い(後払い)
助成金の交付額は実績に基づく精算払いです。助成事業の実施段階では、助成事業者自身で全額の資金を用意する必要があります。2,000万円の助成を受ける場合、いったんは2,500万円規模の支出を自己資金または借入で賄うことになります。
さらに、実施の状況や完了検査の結果により、助成金の交付額が交付決定額から減額となることがあります。交付決定額は「上限を示すもの」であり、確定額ではありません。この構造を理解せずに資金繰り計画を組むと、事業実施の途中で資金がショートするというリスクがあります。交付決定を得た段階で、つなぎ資金の調達方針まで固めておくことが賢明です。
実績報告と完了検査の負荷
助成事業の完了後、原則1か月以内に実績報告書と必要書類をすべて提出する必要があります。必要となる経理関係書類は、契約書(または発注書と請書)、納品書等、請求書、振込控、通帳の写しなど多岐にわたります。加えて経費区分ごとに履行確認書類が定められており、たとえば1件あたり単価が税抜50万円以上の場合、公社配布のステッカーを貼った写真の提出が求められます。
システム等導入費では、事業実施場所と導入したものが同時に確認できる写真(事務所とシステム画面が1枚の写真に同時に写っているもの)が必要とされるなど、実施の過程で意識的に記録を残しておかなければ、後から用意できない書類が数多く存在します。交付決定を受けた時点で、実績報告に必要な記録の取り方を全社で共有しておくことが重要です。
交付後も続く義務
助成金の交付後も、事業者には継続的な義務があります。助成事業完了年度の翌年度から3年間の実施結果状況報告、事業完了年度の翌年度から起算して5年間の関係書類の保存、取得価格が税抜50万円以上の財産についての管理と処分制限(法定耐用年数を経過する日まで、処分には事前承認が必要)などです。承認を得ずに財産を処分した場合、交付決定取消・返還命令・罰則適用の対象となることがあります。
残された時間での現実的な進め方
第1回の締切は令和8年(2026年)7月31日16時です。現時点から申請を目指す場合、次の順序で判断を進めることが現実的です。
| 順序 | 確認・実行すべきこと |
|---|---|
| 第1に | GビズIDプライムを保有しているか。未取得であれば第1回は事実上困難と判断し、直ちに取得手続に入る |
| 第2に | 営業利益率要件の3パターンのいずれに該当するかを、決算書または月次試算表で確定させる |
| 第3に | 導入したい設備・システムが「原材料費の縮減や価格転嫁」に直結するか、対象外4類型に当たらないかを検証する |
| 第4に | 見積書を取得する。税抜100万円以上は2社以上の相見積が必要 |
| 第5に | 納税証明書・履歴事項全部証明書を取得する(役所での取得日数を逆算する) |
| 第6に | 申請書に、影響の深刻度と効果の数値を落とし込む。面接審査を前提に、経営者自身が説明できる内容にする |
第1回に間に合わない場合でも、令和8年度中に第2回募集が予定されています。第1回で申請が不採択となった場合も、第2回で再度申請が可能です。この期間を、GビズIDの取得、月次決算体制の整備、設備仕様と相見積の準備に充てることで、第2回の申請品質は大きく変わります。「間に合わないから諦める」ではなく「第2回を本命として準備を前倒しする」という段階こそ、最も有効に時間を使える時期です。
本記事執筆時点で公表されていない事項(要確認)
- 第2回募集の具体的な申請受付期間・要件の変更有無
- 本事業の採択件数・採択率(第1回は審査中のため未公表)
- 予算の都合等により、募集予定が予告なく変更される可能性がある旨が公社から示されています
この記事のまとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| ① 助成率5分の4・上限2,000万円という異例の条件 | 自己負担は5分の1。国の主要な補助金が2分の1~3分の2であることを踏まえると、都内中小企業にとってきわめて有利な支援水準です。助成限度額を使い切るには、助成対象経費で2,500万円規模の投資が前提となります。 |
| ② 入口は「利益率の減少」という要件 | 直近決算期の営業利益率の減少、次期の減少見込み、営業損失の計上のいずれかに該当する必要があります。見込ベースで申請する場合は月次試算表の提出が必須であり、月次決算体制の有無が申請可否を左右します。 |
| ③ 対象は「コスト構造を変える取組」に限られる | 使用量削減、歩留まり向上、在庫ロス削減など、原材料費に直接効く取組が対象です。老朽設備の維持更新、義務的な取組、単なる原材料の代替は対象外とされており、効果を数値で示せるかが分岐点になります。 |
| ④ 面接審査に支援者は同席できない | 出席は代表者・役員・従業員に限り最大2名、日程変更は不可です。経営者自身が自社の状況と取組を説明できる状態まで準備を仕上げることが、採択の実質的な条件になります。 |
| ⑤ 第1回に間に合わなくても第2回がある | 令和8年度中に第2回募集が予定されており、第1回が不採択でも再申請が可能です。GビズIDの取得、相見積の準備、効果算定の根拠づくりを前倒しで進めることが、次の機会での成否を分けます。 |
よくある質問
Q1.赤字ではありませんが、利益率が少し下がっただけでも申請できますか。
A1.営業利益率が前期と比較して減少していれば、減少幅の大小にかかわらず要件に該当します。申請要件は「直近決算期の営業利益率が、前期決算期と比較して減少していること」であり、減少幅の下限は設けられていません。赤字である必要もありません。ただし、要件に該当することと採択されることは別です。審査では「原材料高騰による具体的な影響の深刻度」が必要性・緊急性の視点で問われるため、利益率の減少がわずかである場合は、その減少が原材料・燃料・物流費の高騰に起因することを、仕入単価の推移など具体的なデータで示す必要があります。決算書の数値だけで説明を終えず、コスト項目ごとの変動を分解して提示することが重要です。
Q2.製造業でなくても申請できますか。
A2.業種の限定はなく、建設業・卸売業・小売業・飲食業・サービス業なども対象です。募集要項では中小企業者の範囲として、製造業・情報通信業・建設業・運輸業・その他、卸売業、サービス業、小売業、飲食業のそれぞれについて資本金・従業員数の基準が示されており、業種による申請制限は設けられていません。公社が示す取組例にも「建設現場での塗料の使用量を減らす機器の導入」が含まれています。重要なのは業種ではなく、原材料費の縮減や価格転嫁に直結する取組であるかどうかです。飲食業であれば食材のロス削減、小売業であれば在庫管理の精緻化による廃棄削減など、自社のコスト構造に即した設計が求められます。
Q3.本社が都内で、工場が埼玉県にあります。埼玉の工場での設備導入は対象になりますか。
A3.申請受付開始日時点で東京都内に登記簿上の本店があれば、対象になります。実施場所が東京都外の場合、神奈川県・埼玉県・千葉県・群馬県・栃木県・茨城県・山梨県のいずれかに所在することが条件です。この7県以外での取組は対象になりません。また、実施場所は申請者が所有または賃借する本社・事業所・工場等である必要があり、他社の敷地や委託先の工場に設置する設備は対象外です。実施場所が東京都内の場合は、本店ではなく支店の登記が都内にあれば足りるという違いもあるため、自社の登記状況と実施場所の組み合わせを事前に確認してください。
Q4.設備導入に合わせてパソコンも購入したいのですが、対象になりますか。
A4.パソコンは汎用性があり目的外使用になり得るものとして、明確に対象外とされています。募集要項の「助成対象とならない経費」には、テレビ、パソコン、文書作成・表計算ソフト等が例示されています。システム等導入費の説明においても、システム導入に伴い購入するパソコンに要する経費は対象外であることが重ねて示されています。同様に、テレビ、土地・建物、車両等の購入費、中古品の購入・レンタル・リース費用も対象外です。設備投資計画を立てる際は、周辺機器のうちどこまでが対象になるのかを経費区分ごとに切り分け、対象外部分は自己負担として資金計画に織り込む必要があります。
Q5.申請書の作成を専門家に依頼した場合、その費用は助成対象になりますか。
A5.申請手続への助言や書類作成代行に係る経費は、助成対象外です。専門家指導費の対象外例には、本事業に直接関係のない指導・助言に係る経費として「申請手続への助言、書類作成代行等」が明記されています。また、自社と顧問契約等を締結している会社等から指導・助言を受ける場合も対象外です。さらに、専門家指導費は単独申請ができない経費区分であり、この費目だけで申請することはできません。加えて、システム等導入費においても要件定義等のコンサルティング費用(仕様書作成費、仕様書作成に関するサポート費用)は対象外とされています。支援を依頼する場合、その費用は自己負担として計画に織り込む必要があります。
Q6.採択されたら、すぐに設備を発注してよいのでしょうか。
A6.交付決定通知を受けた後でなければ発注できません。交付決定前の発注・契約は助成対象外です。助成対象期間は交付決定日から1年間であり、この期間内に契約・実施・支払のすべてが完了する経費だけが対象となります。第1回の交付決定は令和8年(2026年)10月下旬の予定であるため、それまでは発注を行うことができません。また、期間の終わり側にも注意が必要です。発注の遅れにより納品日が助成対象期間を超えた場合や、クレジットカード払いで口座からの引落日が期間を超えた場合も対象外となります。設備の納期が長い場合は、交付決定後すみやかに発注し、支払完了までを1年以内に収める工程管理が不可欠です。
Q7.助成金はいつ入金されますか。資金繰りはどう考えるべきですか。
A7.助成金は精算払い(後払い)であり、事業実施段階では全額を自己資金または借入で賄う必要があります。流れとしては、助成事業の完了後、原則1か月以内に実績報告書を提出し、公社による完了検査を経て助成金額が確定します。確定通知は完了検査から1か月程度、その後に助成金請求書を提出し、支払まではさらに1か月程度を要するとされています。つまり事業完了から入金までに数か月の期間が生じます。2,000万円の助成を前提とする場合、少なくとも2,500万円規模の支出を先行して行うことになります。交付決定を受けた段階で、金融機関へのつなぎ資金の相談を始めることが賢明です。
Q8.面接審査ではどのようなことが問われますか。
A8.書類審査と同じ4つの視点、すなわち効果性・必要性・緊急性・取組内容の妥当性・実現可能性が問われます。募集要項では、面接審査の視点は書類審査と同じであると明記されています。面接は原則対面で1時間程度、申請書類に基づいて内容を説明する形式です。補足資料やサンプル品の使用は必要最小限の範囲で認められています。出席できるのは代表者・役員・従業員に限られ最大2名まで、顧問やコンサルタントの同席・代理出席はできません。したがって、申請書に書いた効果の数値がどのような前提で算出されたのか、なぜこの設備でなければならないのか、社内の実施体制はどうなっているのかを、経営者自身が説明できる状態にしておく必要があります。
Q9.国の補助金と併用できますか。
A9.同一テーマ・内容で国・都道府県・区市町村等から助成等を受けている場合は申請できません。申請要件には、同一テーマ・内容で公社・国・都道府県・区市町村等から助成等を受けていないこと、および同一テーマ・内容で公社が実施する他の助成事業に申請していないことが定められています。したがって、同じ設備・同じ取組について複数制度から重複して支援を受けることはできません。一方で、取組の内容と対象経費が明確に区分されている別事業であれば、制度ごとに検討する余地はあります。ただし区分の妥当性は個別判断となるため、判断に迷う場合は事務局に事前確認を行うことが確実です。なお、本事業は1事業者につき1度のみ交付決定を受けられる制度です。
Q10.第1回の締切に間に合いそうにありません。どう動くべきですか。
A10.第2回募集を本命と位置づけ、準備工程を前倒しで進めることが最も合理的です。公社は令和8年度中に第2回募集を実施する予定であることを明示しています。第1回が不採択となった場合も第2回で再申請が可能です。この期間に着手すべきことは明確です。第1にGビズIDプライムの取得、第2に月次試算表を含む数値の整備、第3に導入設備の仕様確定と税抜100万円以上の経費についての相見積の取得、第4に原材料費の縮減効果を裏づける現状値と目標値の算定です。とくに効果の算定根拠は、直前に用意できるものではありません。現在の投入量・不良率・ロス率の実測データを、いまのうちから記録し始めることが、次回の申請品質を決定づけます。なお、第2回募集の要件が第1回から変更される可能性があるため、公社ホームページでの最新情報の確認が必要です。
原材料高騰対策の助成金活用なら壱市コンサルティング
申請書の代行ではなく、経営者が語れる事業計画を一緒につくる
本制度は、面接審査に支援者が同席できません。つまり、外部が申請書を仕上げて終わりという関わり方では、採択に届かない制度設計になっています。壱市コンサルティングでは、経営者自身が自社の状況と取組を自分の言葉で説明できる状態まで論理を整理することを、支援の中心に置いています。
認定経営革新等支援機関として、中小企業診断士を中心に約30名のパートナーコンサルタントと連携し、制度の適合判断から数値根拠の組み立て、面接審査に向けた想定問答の整理までを一貫して支援しています。
📋 制度適合の初期判断
営業利益率要件への該当可否、導入予定設備が対象外4類型に当たらないかを、決算書と設備仕様をもとに早い段階で見極めます。
📊 効果算定の根拠づくり
原材料の投入量・不良率・ロス率の現状値と目標値を整理し、審査の視点である効果性・必要性を数値で語れる形に落とし込みます。
🤝 面接審査に向けた準備
同席はできないからこそ、想定問答の整理と説明の組み立てを事前に徹底します。経営者が一人で説明しきれる状態を目指します。
🏦 精算払いを前提とした資金計画
後払い制度であることを踏まえ、つなぎ資金の調達方針まで含めて設計します。金融機関との対話も含めて伴走します。
🔄 交付決定後の実務支援
実績報告に必要な記録の取り方、経理関係書類の整え方まで見据えて、交付決定後も継続的に支援します。
第1回に間に合わない場合こそ、第2回に向けて動き出す最適な時期です。
こんなお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください
- ✅ 原材料高騰で利益率が落ちているが、何から手を付けるべきか判断がつかない
- ✅ 導入を検討している設備が助成対象になるのか自社では判断できない
- ✅ 効果を数値で示せと言われても、算定の根拠をどう組み立てればよいか分からない
- ✅ 面接審査があると聞いて、経営者一人で説明できるか不安がある
- ✅ 精算払いのため、事業実施中の資金繰りをどう組むべきか相談したい
本記事は、公益財団法人東京都中小企業振興公社が公表する「令和8年度 中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業(第1回)助成金募集要項」および事業説明資料をもとに作成しています。制度内容は変更される場合があるため、申請にあたっては必ず公社ホームページで最新の情報をご確認ください。
