【令和8年(2026年)10月】事業承継・M&A補助金とは?場面で選ぶ4つの枠・採択率約6割・第16次公募を解説
事業承継・M&A補助金の第16次公募が、令和8年(2026年)10月2日(金)に始まりました。申請の締切は11月6日(金)17:00です。
この補助金は、後継者の設備投資、M&Aの専門家費用、M&A後の統合、廃業と再チャレンジと、目的の違う4つの枠に分かれています。どの枠を使うべきかは、事業承継・M&Aのどの場面にいるかで決まります。
公式発表の件数から当社が計算すると、第11次から第15次までの採択率は60.7%〜61.3%で、ほぼ横ばいです。一方で、業種・規模・地域別の採択データは公表されておらず、「どんな会社が通りやすいか」は公式データからは分かりません。
本記事では、4つの枠の使い分け、組み合わせのルール、事業承継促進枠の要件、公募回ごとの採択データ、制度の変遷、賃上げ要件、対象外になりやすい費用を、公募要領と公式サイトにもとづいて整理します。
制度の全体像|事業承継・M&Aを契機とした取組を補助
事業承継・M&A補助金の正式名称は「中小企業生産性革命推進事業 事業承継・M&A補助金」です。中小企業者・個人事業主が、事業承継やM&Aに際して行う設備投資等、事業承継・事業再編・事業統合に伴う経営資源の引継ぎ、引継ぎ後の経営統合に係る経費の一部を補助し、生産性向上を図る制度です(第16次公募要領)。
補助金は精算払いです。事業が完了し、実績報告を経てから交付されるため、先に自己資金や借入で支払う必要があります。
POINT
交付決定前の発注・契約は補助対象外です。契約・発注は交付決定日以降かつ補助事業期間内、支払いも同じ期間内であることが条件です。
場面で選ぶ4つの枠|事業承継促進・専門家活用・PMI推進・廃業・再チャレンジ
公式サイトは、事業承継促進枠、専門家活用枠、廃業・再チャレンジ枠、PMI推進枠の4つの枠を示しています。専門家活用枠とPMI推進枠は複数の類型を持ち、第16次では計6類型の構成です。
| 場面 | 枠・類型 | 補助率 | 補助上限(下限) |
|---|---|---|---|
| 親族・従業員への承継で、後継者が設備投資をする | 事業承継促進枠 | 小規模事業者等は2/3以内、それ以外は1/2以内 | 800万円(賃上げ要件を満たすと1,000万円)/下限100万円 |
| M&Aで会社を買う(専門家費用) | 専門家活用枠・買い手支援類型 | 2/3以内 | 600万円(DD実施で+200万円で最大800万円)/下限50万円 |
| M&Aで会社を売る(専門家費用) | 専門家活用枠・売り手支援類型 | 1/2以内(営業利益率の低下または直近決算が赤字なら2/3以内) | 600万円(DD上乗せで最大800万円。ただし事務局が想定を確認する場合あり)/下限50万円 |
| 売り手の小規模事業者等 | 専門家活用枠・小規模売り手支援類型 | 2/3以内 | 450万円(引継ぎが実現しなかった場合は50万円) |
| M&A後の統合(専門家費用) | PMI推進枠・PMI専門家活用類型 | 1/2以内 | 150万円/下限50万円 |
| M&A後の統合(設備投資) | PMI推進枠・事業統合投資類型 | 小規模事業者等は2/3以内、それ以外は1/2以内 | 800万円(賃上げ要件で1,000万円)/下限100万円 |
| M&Aで譲り渡せず、廃業・再チャレンジ | 廃業・再チャレンジ枠 | 単独は2/3以内 | 300万円/下限50万円 |
補足
専門家活用枠の買い手支援類型には、売上高等が大きい買い手向けの「100億企業特例」(上限2,000万円)もあります。事業承継促進枠・専門家活用枠・事業統合投資類型は、廃業費を併用すると上限が上乗せされます(事業承継促進枠は+300万円)。
枠の組み合わせのルール
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 同じ公募回での同時申請 | 事業承継促進枠は、専門家活用枠・PMI推進枠と同時に申請できない |
| 専門家活用枠の買い手 | 800万円までの公募と100億企業特例は同一公募回で申請できない |
| PMI専門家活用類型 | 専門家活用枠(買い手)との同時申請が可能 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 他の枠との併用申請ができる。事業承継促進枠と併用する場合は、事業承継促進枠として申請する(別の申請は不要) |
| 廃業費のみの申請 | 事業承継促進枠ではできない(廃業費は併用時のみ) |
📊 このセクションの要点
場面で枠が分かれます。後継者の設備投資は事業承継促進枠、M&Aの専門家費用は専門家活用枠、M&A後の統合はPMI推進枠、廃業は廃業・再チャレンジ枠です。事業承継促進枠は専門家活用枠・PMI推進枠と同じ公募回で同時申請できません。
事業承継促進枠|対象者・要件・補助対象経費
対象となる中小企業者等
| 業種 | 資本金 | 常時使用する従業員数 |
|---|---|---|
| 製造業その他 | 3億円以下 | または300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | または100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | または50人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | または100人以下(ソフトウェア・情報処理は3億円または300人、旅館業は5,000万円または200人) |
補助率2/3の対象となる小規模事業者等は、製造業その他は従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下、宿泊業・娯楽業は20人以下です。みなし大企業、直近3年の課税所得平均が15億円を超える企業、社会福祉法人・医療法人・各種組合・NPO法人などは対象外です。個人事業主は青色申告者で、確定申告書Bと青色申告決算書が必要です。
事業承継と認められる条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 承継の形 | 同一法人内の代表者交代による親族・従業員への承継。経営権と所有権(株式等)の両方を被承継者から承継者へ移す。M&A(第三者承継)は対象外 |
| 承継の時期 | 公募申請期日(令和8年(2026年)11月6日)から5年後の令和13年(2031年)11月5日まで。申請日より前に承継が済んでいると対象外 |
| 承継予定者(法人) | 対象会社の役員経験3年以上、継続して3年以上の雇用、役員と雇用の通算3年以上、または被承継者の親族で代表経験がない者 |
| 対象会社 | 公募申請時点で3期分の決算・申告が完了していること |
| 生産性向上 | 5年間の計画で、付加価値額または1人当たり付加価値額の伸び率が年3%以上となる計画で、実現の蓋然性が高いこと |
| 認定支援機関の確認 | 事業承継計画表は、認定経営革新等支援機関により事業承継の蓋然性が高いと確認を受けたものに限る |
注意
「代表者の交代のみ」「グループ内の事業再編」「のれん分け」「フランチャイズ」「物品・不動産のみを保有する事業の承継」「休眠会社」などは、実質的な事業承継とみなされず対象外です。承継が対象期間内に完了しなかった場合は、交付額を限度に返還を求められます。
個人事業主が使うときの条件
個人事業主の場合は、開業届と青色申告承認申請書の提出から5年が経過していることが必要です(法人成りして3年未満の場合は、開業からの通算で5年以上あれば満たします)。承継者が個人事業主なら、事業譲渡(被承継者の廃業と承継者の開業を伴う)の形で、被承継者と承継予定者の共同申請が必須です。承継予定者は、その個人事業に継続して3年以上雇用され業務に従事した経験があるか、被承継者の親族で承継対象事業の代表経験がない者である必要があります。
補助対象経費
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 補助対象 | 設備費(国内の店舗・事務所等の工事、機械器具等)、産業財産権等関連経費、謝金、旅費、外注費、委託費 |
| 廃業費(併用時のみ) | 廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、原状回復費、リースの解約費、土壌汚染調査費、移転・移設費 |
| 対象外 | 売上原価に相当する経費、被承継者に支払う譲受費用や賃借料。支払いは補助事業者名義の銀行振込またはクレジットカード1回払いのみ |
補助事業期間は、交付決定日(令和9年(2027年)1月下旬予定)から14か月以内を想定しています。見積は原則2者以上から取得する必要があり、取得しない場合は補助対象経費として認められません。
📊 このセクションの要点
事業承継促進枠は、親族・従業員への承継が対象で、M&Aは対象外です。申請日より前に承継が済んでいると対象外になり、5年間で付加価値額が年3%以上伸びる計画と、認定支援機関の確認が必要です。
専門家活用枠・PMI推進枠・廃業・再チャレンジ枠
専門家活用枠|M&Aの専門家費用
専門家活用枠は、M&Aの専門家費用(FA・仲介、デューデリジェンス、謝金など)が対象です。FA・仲介の費用は、「M&A支援機関登録制度」に登録された事業者のものに限られます。補助対象になるかは、基本合意書・最終契約書の締結時期と、専門家との契約・支払いの時期で決まります。
注意
M&Aが補助事業期間内にクロージングしなかった場合、上限が大きく下がります(買い手は300万円、小規模売り手は50万円)。廃業費はクロージングが前提です。
PMI推進枠・廃業・再チャレンジ枠
| 枠・類型 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| PMI専門家活用類型 | M&A後の統合(PMI)に係る専門家費用。単独申請と、専門家活用枠(買い手)との同時申請がある | 上限150万円(単独申請は廃業費+300万円) |
| 事業統合投資類型 | M&A後の統合効果を高める設備投資等 | クロージングから3年以内の取組が対象 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | M&Aで事業を譲り渡せなかった事業者の廃業と再チャレンジ | 単独申請は上限300万円。他の枠との併用も可 |
📊 このセクションの要点
専門家活用枠は登録されたM&A支援機関のFA・仲介費用が対象で、M&Aが実現しないと上限が下がります。PMI推進枠はM&A後の統合、廃業・再チャレンジ枠は譲渡できなかった場合の廃業と再挑戦を支えます。
公募回と日程|第16次は令和8年(2026年)10月2日に受付開始
| 回 | 公募申請受付期間 | 採択発表 |
|---|---|---|
| 第12次 | 令和7年(2025年)8月22日〜9月19日 | 令和7年(2025年)10月27日 |
| 第13次 | 令和7年(2025年)10月31日〜11月28日 | 令和8年(2026年)1月15日 |
| 第14次 | 令和8年(2026年)2月27日〜4月3日 | 令和8年(2026年)5月15日 |
| 第15次 | 令和8年(2026年)6月19日〜7月24日 | 令和8年(2026年)9月11日 |
| **第16次(最新)** | 令和8年(2026年)10月2日(金)〜11月6日(金)17:00(厳守) | 令和8年(2026年)12月下旬以降 順次(予定) |
第16次の主な日程(予定)は、交付決定が令和9年(2027年)1月下旬以降順次、事業実施期間が交付決定日〜令和10年(2028年)3月中旬、実績報告が令和9年(2027年)6月上旬〜令和10年(2028年)3月下旬、補助金交付が令和9年(2027年)10月上旬以降です。説明会は10月9日(金)14:00からTeamsで開催されます(申込は10月7日(水)17:00まで)。公式は、日程の予定部分は変更もあり得ると注記しています。
POINT
電子申請は「Jグランツ」のみで、GビズIDプライムの取得に1〜2週間、混雑時は3週間程度かかります。事務局は、不備の指摘・修正の差戻しを希望する場合、申請期日の5営業日前(10月29日)までの提出を推奨しています。申請期日を過ぎると、申請者の希望による差戻しは一切できません。
採択データ|第11次〜第15次の採択率は約6割で安定
公式サイトが公表しているのは申請件数と採択件数です。採択率は公式が明示していないため、当社が公式の件数から計算した数字(採択件数÷申請件数)を示します。
| 回 | 申請 | 採択 | 採択率(当社計算) |
|---|---|---|---|
| 第11次 | 590 | 359 | 60.8% |
| 第12次 | 742 | 453 | 61.1% |
| 第13次 | 481 | 293 | 60.9% |
| 第14次 | 512 | 311 | 60.7% |
| 第15次 | 551 | 338 | 61.3% |
第12次から第15次の4回で、採択率は60.7%〜61.3%の範囲に収まっています。第11次は事業承継促進枠・PMI推進枠の公募がない回で、枠別の内訳は公式に記載がありません。第16次の結果は令和8年(2026年)12月下旬以降の予定で、未発表です。
枠別の申請・採択(第12次〜第15次)
| 回 | 事業承継促進枠 | 専門家活用枠 | PMI推進枠 | 廃業・再チャレンジ枠 |
|---|---|---|---|---|
| 第12次 | 250→152(60.8%) | 436→266(61.0%) | 55→34(61.8%) | 1→1 |
| 第13次 | 182→111(61.0%) | 267→163(61.0%) | 32→19(59.4%) | 公式の内訳に記載なし |
| 第14次 | 169→103(60.9%) | 299→180(60.2%) | 43→27(62.8%) | 1→1 |
| 第15次 | 190→115(60.5%) | 312→194(62.2%) | 47→28(59.6%) | 2→1 |
第15次の申請の構成は、専門家活用枠が約57%(312件)、事業承継促進枠が約34%(190件)、PMI推進枠が約9%(47件)です。この順は第12次〜第15次を通じて同じです。事業承継促進枠の採択率は4回とも60.5%〜61.0%で、枠による大きな差は見られません。
補足
「採択率が約6割で安定」は公式の件数から計算した値です。その理由(予算や採択方針)は資料から分からないため、推測は書きません。また、12〜15次について、業種別・規模別・地域別の申請数や採択数は、確認した範囲では公表されていません。公式の事例集も令和5年度補正の7次公募分(旧称「事業承継・引継ぎ補助金」)が最新で、現行の枠の事例は確認できていません。
📊 このセクションの要点
第12次〜第15次の採択率は60.7%〜61.3%で、事業承継促進枠も約61%です。採択データは件数のみの公表で、業種・規模・地域別の傾向は公式データから分かりません。
制度の変遷|第12次から第16次までの主な変更点
| 回 | 主な変更点 |
|---|---|
| 第12次 | 事業承継促進・専門家活用・廃業・再チャレンジ・PMI推進の4枠で公募。事業承継促進枠は上限800万円(賃上げ要件で1,000万円)、廃業費の上乗せは150万円まで。100億企業特例も存在 |
| 第13次 | 承継予定者の要件を法人と個人事業主に分けて整理。加点に「事業承継・引継ぎ支援センター等の支援による事業承継計画の策定」と「米国の追加関税の影響」が加わった |
| 第14次 | 廃業費の併用上限が150万円から300万円に拡大。補助対象経費に「土壌汚染調査費」を追加 |
| 第15次 | 補助率2/3の判定が「小規模事業者等の定義」に変更。賃上げ要件が「事業場内最低賃金の引き上げ」から「従業員1人当たり給与支給総額の上昇率」に変更。専門家活用枠に小規模売り手支援類型(上限450万円)を新設 |
| 第16次 | 第15次から実質的な制度変更は少ない(今回の突き合わせの範囲)。併用申請時の廃業の証憑の整理(法人は列挙された証憑から2点の提出が必要)などが変わった |
受付開始日は、令和7年(2025年)8月22日、10月31日、令和8年(2026年)2月27日、6月19日、10月2日と、約14か月の間に5回あり、間隔は約2〜4か月です。これは日付から当社が読み取ったもので、公式の説明ではありません。今後の回の予定は公式に出ていません。
賃上げ要件|上限引き上げと加点で扱いが違う
| 区分 | 内容 | 未達の場合 |
|---|---|---|
| 上限額の引き上げ(800万円→1,000万円) | 補助事業が完了した日を含む事業年度の従業員1人当たり給与支給総額に比べ、翌年度の上昇率が3%以上。公募申請時までに全従業員・従業員代表者・役員へ表明し、誓約書と表明書を提出 | 引き上げ額(最大200万円)の返還を求められる。事業計画期間中の各事業年度末に水準を維持できていない場合も同様(天災など事業者の責めに帰さない場合を除く) |
| 加点 | 同じ計算式で2%以上 | 加点を受けて採択されたのに未達の場合、事業化状況報告で未達が報告されてから18か月間、中小企業庁所管の補助金で正当な理由がない限り大幅に減点される |
注意
申請時に意向を表明せず、後から賃上げを実施しても、上限額(800万円)は変わりません。また、公募申請時点から過去18か月に、中小企業庁所管の補助金で賃上げ加点の要件が未達成の場合も、大幅に減点される前提での申請になります。
📊 このセクションの要点
上限を1,000万円にするには、申請時に賃上げを表明し、翌年度に給与支給総額を3%以上上げる必要があります。未達なら最大200万円の返還です。加点で採択された場合の未達は、18か月間の大幅減点につながります。
対象外・失敗になりやすいポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 交付決定前の発注・契約 | 補助対象外。契約・発注は交付決定日以降かつ補助事業期間内 |
| 申請日より前の承継 | 事業承継が済んでいると対象外 |
| 承継そのものの費用 | 被承継者から譲り受ける資産・土地の購入費、被承継者への賃借料は対象外。賃借料を申請すると、承継が完了していないとみなされる場合もある |
| 支払方法 | 補助事業者名義の銀行振込またはクレジットカード1回払い以外は対象外。交付金の入金口座は支払者名義で、請求後は変更不可 |
| 相見積の未取得・契約上の不備 | 交付決定後でも交付額が減額されることがある |
| 他の補助金との重複 | 同一または類似内容の事業は対象外。診療報酬・介護報酬・固定価格買取制度との重複も対象外 |
| 申請書の作成代行 | 行政書士(法人)でない者が有償で作成すると行政書士法違反の可能性があり、交付決定の取消しもあり得る。理解が著しく不足している場合は、交付決定後でも取消しがあり得る |
| 専門家活用枠のクロージング | M&Aが補助事業期間内にクロージングしないと、上限が大きく下がる |
注意
事務局は不採択の理由の問い合わせに応じません。認定経営革新等支援機関の確認書の取得に支払った報酬と、書類作成代行費用も補助対象外です。
まとめ|事業承継・M&A補助金の5つのポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 1. 4つの枠 | 事業承継促進・専門家活用・PMI推進・廃業・再チャレンジ。場面に合う枠を選ぶ |
| 2. 組み合わせ | 事業承継促進枠は専門家活用枠・PMI推進枠と同じ公募回で同時申請できない。廃業・再チャレンジ枠は併用可 |
| 3. 採択率 | 第11〜15次は60.7%〜61.3%(公式の件数から当社が計算)。業種・規模・地域別は未公表 |
| 4. 第16次 | 令和8年(2026年)10月2日〜11月6日17:00。Jグランツのみ、GビズIDプライムの取得に時間がかかる |
| 5. 注意 | 交付決定前の発注は対象外。賃上げは申請時に表明し、未達は返還・減点。精算払いのため資金繰りが必要 |
よくある質問(Q&A)
Q1.事業承継・M&A補助金の4つの枠は、どう選べばよいですか。
A1.事業承継・M&Aのどの場面にいるかで選びます。親族・従業員への承継で後継者が設備投資をするなら事業承継促進枠、M&Aの専門家費用なら専門家活用枠、M&A後の統合ならPMI推進枠、M&Aで譲り渡せなかった廃業と再チャレンジなら廃業・再チャレンジ枠です。事業承継促進枠は専門家活用枠・PMI推進枠と同じ公募回で同時に申請できないため、場面の整理が先です。
Q2.事業承継促進枠でM&Aは使えますか。
A2.使えません。M&A(第三者承継)は事業承継促進枠の対象外です。事業承継促進枠は、同一法人内の代表者交代による親族・従業員への承継が対象で、公式FAQでもM&A(第三者承継)は対象外とされています。M&Aの専門家費用は専門家活用枠、M&A後の統合はPMI推進枠が対象です。
Q3.第16次公募の締切はいつですか。
A3.令和8年(2026年)11月6日(金)17:00です。受付は10月2日(金)に始まりました。電子申請はJグランツのみで、GビズIDプライムの取得に1〜2週間、混雑時は3週間程度かかります。不備の差戻しを希望する場合は、申請期日の5営業日前(10月29日)までの提出が推奨されています。申請期日を過ぎると、申請者の希望による差戻しはできません。
Q4.採択率はどのくらいですか。
A4.第11次〜第15次は60.7%〜61.3%で、約6割です。公式サイトが公表する申請件数と採択件数から当社が計算した値です(公式は採択率を明示していません)。第15次は551件の申請に対して338件が採択され、61.3%でした。ただし、業種・規模・地域別の採択データは公表されておらず、どの属性が通りやすいかは分かりません。第16次の結果は令和8年(2026年)12月下旬以降の予定です。
Q5.補助金はいつ受け取れますか。
A5.事業が完了し、実績報告を経た後の精算払いです。補助金は実費弁済の精算払いで、交付決定後に事業を実施し、実績報告を行ってから交付されます。第16次では、補助金交付は令和9年(2027年)10月上旬以降の予定です。それまでの支払いは自己資金や借入で立て替える必要があるため、資金繰りの計画が欠かせません。
Q6.賃上げ要件を満たせなかったらどうなりますか。
A6.上限引き上げ分(最大200万円)の返還を求められます。上限を1,000万円にするには、翌年度の1人当たり給与支給総額を3%以上上げる必要があります。達成できないと引き上げ額の返還です。加点(2%以上)で採択されたのに未達の場合は、18か月間、中小企業庁所管の補助金で大幅に減点されます。申請時に表明していなければ、後から賃上げをしても上限は800万円のままです。
Q7.個人事業主でも申請できますか。
A7.青色申告者で、開業届と青色申告承認申請書の提出から5年が経過していれば申請できます。確定申告書Bと青色申告決算書の写しが必要です。承継者が個人事業主の場合は事業譲渡の形になり、被承継者と承継予定者の共同申請が必須です。承継予定者は、その個人事業に継続して3年以上雇用された経験があるか、被承継者の親族で承継対象事業の代表経験がない者である必要があります。
Q8.専門家活用枠で、M&Aが成立しなかったらどうなりますか。
A8.上限が大きく下がります。買い手支援類型は上限が300万円に、小規模売り手支援類型は50万円に変更されます。廃業費はクロージングが前提です。FA・仲介の費用は、M&A支援機関登録制度に登録された事業者のものだけが対象で、基本合意書・最終契約書の締結時期と専門家との契約・支払い時期で補助対象かどうかが決まります。
Q9.申請書の作成を外部に依頼してもよいですか。
A9.行政書士に委任することはできますが、無資格者による有償の作成は認められません。行政書士(法人)でない者が有償で申請書を作成すると行政書士法違反の可能性があり、交付決定の取消しもあり得ると公募要領に明記されています。また、申請者本人が内容を理解して申請することが求められ、理解が著しく不足している場合は取消しもあり得ます。高額な成功報酬を請求する業者への注意喚起もあります。
Q10.申請前に何を準備すべきですか。
A10.承継の時期、承継予定者の要件、3期分の決算、認定支援機関の確認の4点を最初に確認してください。事業承継促進枠は、申請日より前に承継が済んでいると対象外です。公募申請時点で3期分の決算・申告が完了していること、承継予定者の要件を満たすこと、事業承継計画表について認定経営革新等支援機関の確認を受けることも必要です。GビズIDプライムの取得にも時間がかかるため、早めに着手してください。
事業承継・M&A補助金のご相談
代替わりやM&Aの費用を、場面に合う枠で使うために。
事業承継・M&A補助金は、枠の選び方と、承継の時期・承継予定者・賃上げの約束の組み立てで、使えるかどうかが決まります。壱市コンサルティングは、認定経営革新等支援機関と連携しながら、事業承継・M&Aの場面に合わせた補助金活用を支援しています。
📋 枠の選定と要件の確認
承継の形・時期・承継予定者の要件を整理し、どの枠が使えるかを確認します。
🤝 事業承継計画・申請書類の整理
5年間の計画と、必要書類の準備を、スケジュールに合わせて整理します。
📊 資金繰りと賃上げの設計
精算払いを前提にした資金繰りと、賃上げ要件の達成可能性を一緒に検討します。
締切までに、使える枠と準備の順序を整理しましょう。
こんなお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください
- ✅ 事業承継やM&Aの補助金を使いたいが、どの枠か分からない
- ✅ 承継の時期や承継予定者の要件を満たすか確認したい
- ✅ 精算払いと賃上げ要件を踏まえた計画を立てたい
