【ものづくり補助金】第1〜23次の総括|採択率の推移と新もの(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金)への道

【ものづくり補助金】第1〜23次の総括|採択率の推移と新もの(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金)への道

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)は、令和2年(2020年)3月の第1次公募から、令和8年(2026年)2月〜5月に受付けた第23次まで、6年あまりで23回の公募が行われました。中小企業庁のサイトでは、ものづくり補助金は2026年5月で公募を終了したと記載されています。

当社が公式の各次の数値を合算したところ、23回の累計は申請約10万件、採択4万6,783件、採択率46.8%でした。ただし、第17次以降は採択率が3割前後に下がり、直近の第19〜23次の5回は33.6%です。申請数も第19次の5,336件から第23次の1,275件へ、約76%減っています。

令和8年度からは、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(通称「新もの」)が始まりました。ものづくり補助金を使ってきた事業者には、過去の採択歴が新ものの対象や審査に影響する注意点があります。

本記事では、23回分の採択データの推移、公式に書かれている終了の経緯、新もの第1回の要点と注意点を、公式資料の範囲で整理します。

ものづくり補助金とは:23回で枠と要件はこう変わった

項目 内容
正式名称 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
公募開始 2020年3月10日(第1次)
事務局 全国中小企業団体中央会
第23次の受付 2026年2月6日〜5月8日
第23次の結果発表 2026年8月7日

枠は時期によって大きく変わりました。最初の第1次・第2次は一般型のみで、その後に特別枠やグローバル展開型が加わり、第10〜16次には回復型、デジタル、グリーンといった枠が並びました。第17〜18次には省力化(オーダーメイド)枠が登場し、第19〜23次は製品・サービス高付加価値化枠とグローバル枠の2つに整理されています。省力化の投資は、現在は省力化投資補助金という別の制度で扱われています。

時期 主な枠
第1〜9次 一般型・通常枠・特別枠 / グローバル展開型
第10〜16次 通常・回復型・デジタル・グリーン
第17〜18次 省力化(オーダーメイド)枠が登場
第19〜23次 高付加価値化枠とグローバル枠

最後の第23次の内容

項目 内容
高付加価値化枠の上限 750万〜2,500万円(従業員数別)
グローバル枠の上限 3,000万円
補助率 2分の1(小規模事業者・再生事業者は3分の2)
基本要件 付加価値額ねん平均3.0%・給与支給総額ねん平均3.5%・事業場内最低賃金が地域最低賃金+30円以上

注意

第23次の賃上げと最低賃金の要件は、達成できないと補助金の返還が必要になります。

補足

出典:ものづくり補助金総合サイト、各次の公募要領(第23次)。

📊 このセクションの要点

ものづくり補助金は6年あまりで23回公募され、第19〜23次は高付加価値化枠とグローバル枠の2枠でした。第23次は上限が750万〜2,500万円(グローバル枠は3,000万円)で、賃上げ要件の未達は返還の対象です。

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23回の採択データ:期間別の採択率

公式が各次ごとに公表している申請数・採択数を、当社が期間ごとに合算しました。累計・期間合計は公式の発表値そのものではなく、当社の合算である点にご留意ください。

期間 申請数 採択数 採択率
第1〜3次 14,931 7,333 49.1%
第4〜13次 49,980 24,935 49.9%
第14〜16次 16,167 8,069 49.9%
第17〜18次 6,406 2,255 35.2%
第19〜23次 12,488 4,191 33.6%
第1〜23次 99,972 46,783 46.8%

補足

出典:ものづくり補助金総合サイト(採択結果)をもとに当社が各次の数値を合算。

第8〜13次は6割前後、第14〜16次は5割前後で推移していましたが、第17次以降は3割前後に下がりました。採択率が下がった理由は、公式には説明されていません。

いくつかの回の採択率

回 採択率
第1次 62.5%
第4次 30.8%(申請1万件超で過去最多の回)
第9次 62.2%
第13次 58.0%
第16次 48.8%
第19次 31.8%
第23次 35.1%

直近5回は申請数が大きく減った

回 申請数
第19次 5,336
第20次 2,453
第21次 1,872
第22次 1,552
第23次 1,275

第19次と比べると、第23次の申請数は約76%少なくなりました。それでも採択率は、3割台前半から後半にとどまっています。申請が減ったからといって、採択されやすくなったわけではありません。

📊 このセクションの要点

23回の累計は申請約10万件、採択4万6,783件、採択率46.8%(当社合算)です。第17次以降は3割前後に下がり、直近の第19〜23次は33.6%で、申請数は第19次から第23次で約76%減りました。

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第23次の枠別と、規模・業種別の採択率

枠 申請数 採択数 採択率
高付加価値化枠 1,169 418 35.8%
グローバル枠 106 30 28.3%
合計 1,275 448 35.1%

グローバル枠は、公式の数字が取れる回では、いつも一般の枠より採択率が低めです。なお、規模や業種別の公式データは、第16次までしか公表されていません。第17次以降の規模・業種別の数字は、公式には存在しないため、ここでは第16次の数字として読んでください。

従業員規模別の採択率(第16次)

従業員数 採択率
0〜5人 40.3%
6〜20人 54.2%
21〜50人 54.8%
51〜100人 56.6%
101人以上 54.8%

業種別の採択率(第16次)

業種 採択率
学術研究・専門技術サービス業 57.9%
製造業 57.0%
建設業 55.1%
サービス業 42.3%
医療・福祉 41.4%
情報通信業 31.1%

第16次では、0〜5人の事業者の採択率が40.3%で、6人以上の各規模(5割台半ば)より低くなっていました。申請者の数では、第13〜16次の合計で製造業が最も多く、全体のおよそ4割を占めています。出典はものづくり補助金総合サイトのデータポータルです。

📊 このセクションの要点

第23次の採択率は高付加価値化枠35.8%、グローバル枠28.3%、合計35.1%でした。規模・業種別の公式データは第16次までで、小規模ほど低く、製造業・建設業・学術研究系が高い傾向でした。

直近の傾向(第19次から第23次):近畿の増加とAI関連の事業名

公式の採択者リストには業種や規模の欄がないため、当社が採択者リストの地域と事業名の語を集計しました。語の出現は目安であり、事業の中身を厳密に分類したものではありません。

項目 第19次 第23次
関東の割合 48.7% 41.7%
近畿の割合 12.1% 20.5%
事業名にAI関連の語 約7% 約15%
事業名にDX・IT・システム 約12% 約17%

関東は全体の4〜5割を占め、東京都だけで約2割を占めています。その一方で、近畿の割合は第19次から第23次で上がりました。事業名にAI関連の語が入っているものも、約7%から約15%に増えています。

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終了の経緯と新もの:公式に書かれていること

終了の経緯については、公式の言い方をそのまま整理します。当社として、新ものがものづくり補助金の「統合」や「後継」だとは断定しません。

出どころ 書かれていること
中小企業庁のサイト ものづくり補助金は2026年5月で公募を終了
同・担当者へのインタビュー 新ものは「一体的に運用」「考え方を引き継ぎ」
新ものの公式サイト 従来の2つの補助金とは「異なる補助金」
終了の理由 公式の説明は見当たらない

補足

出典:ミラサポplus(中小企業庁)、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金サイト。

第23次と新もの第1回の違い

項目 ものづくり第23次 新もの 第1回
枠 高付加価値化・グローバル 革新的新製品・サービス・新事業進出・グローバル
新製品開発の枠の上限 750万〜2,500万円 同じ金額(賃上げ特例で最大3,500万円)
付加価値額 ねん平均3.0% ねん平均4.0%
1人当たり給与 ねん平均3.5% 同じ(3.5%)
締切の時刻 17時 18時(厳守)

補足

出典:第23次公募要領、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(1.3版)。

📊 このセクションの要点

終了の理由は公式には説明されておらず、新ものは「一体的に運用」「考え方を引き継ぎ」と説明される一方、公式サイトは「異なる補助金」と記しています。付加価値額の要件は、ねん平均3.0%から4.0%に上がりました。

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新もの第1回のスケジュールと、利用歴のある事業者の注意点

項目 内容
申請の受付 9月30日(水)18時から
締切 10月30日(金)18:00(厳守)
採択発表 令和9年(2027年)1月ごろ(予定)
事業の期間 革新枠10か月・他の2枠14か月

注意

新もの第1回の日程は、もともとの予定から変更されています。出典は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金サイトの2026年10月2日時点の確認です。申請の前に、必ず公式サイトで最新情報を確認してください。

ものづくり補助金を使ってきた事業者の注意点

論点 内容
採択から16か月 新ものの申請締切から16か月以内にものづくり補助金などで採択された事業者は対象外
過去3年の交付決定 合計2回以上は対象外、1回は減点
事業化状況報告 未提出の事業者は対象外
医療法人 対象外

1つ目の16か月のルールについて、当社の読み方では、第19〜23次で採択された事業者は、辞退していなければ該当します。これは公式が明記した文言ではなく、当社の読み方である点に注意してください。個別のケースは判断が難しいため、事務局に確認するのが確実です。

📊 このセクションの要点

新もの第1回の締切は10月30日(金)18時(厳守)で、日程は変更されています。利用歴は審査や対象に影響するため、16か月ルール、過去3年の交付決定回数、事業化状況報告の提出状況を申請前に確認してください。

まとめ:23回の実績をふまえて新ものの計画を考える

ポイント 内容
1.累計 23回で申請約10万件、採択4万6,783件、採択率46.8%(当社合算)
2.直近 第19〜23次は採択率33.6%。申請数は第19次比で約76%減
3.終了の経緯 2026年5月で公募終了。理由は公式に説明なし
4.新もの 付加価値額ねん平均4.0%、締切は18時。第1回の締切は10月30日
5.利用歴 16か月ルール・過去3年の交付決定・事業化状況報告を事前に確認

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よくある質問(Q&A)

Q1.ものづくり補助金はもう申請できませんか?

A1.中小企業庁のサイトでは、2026年5月で公募を終了したと記載されています。第23次の受付は2026年2月6日〜5月8日で、結果は2026年8月7日に発表されました。令和8年度からは新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(新もの)が始まっています。最新の公募状況は、必ず公式サイトで確認してください。

Q2.23回の累計採択率はどのくらいですか?

A2.当社が公式の各次の数値を合算したところ、申請99,972件、採択46,783件で、採択率は46.8%でした。ただし、これは公式が公表した累計ではなく、当社が各次の数字を合算した値です。時期によって大きく異なり、第4〜13次は49.9%、第17〜18次は35.2%、第19〜23次は33.6%でした。全体の平均値だけで、直近の難しさを判断することはできません。

Q3.なぜ採択率が下がったのですか?

A3.公式には説明されていません。第8〜13次は6割前後、第14〜16次は5割前後で推移していましたが、第17次以降は3割前後に下がりました。理由について、公式の説明は見当たらないため、当社としても推測では書きません。確かなのは、直近5回の採択率が33.6%だったという事実です。

Q4.申請数が減ると、採択されやすくなりますか?

A4.そうとは言えません。第19次の5,336件から第23次の1,275件へと、申請数は約76%減りましたが、採択率は3割台前半から後半のままでした。第23次の採択率は35.1%です。申請数の減少は、採択率の上昇に直結していません。

Q5.第23次のグローバル枠の採択率は?

A5.申請106件に対して採択30件で、採択率は28.3%でした。高付加価値化枠は申請1,169件、採択418件で採択率35.8%でした。グローバル枠は、公式の数字が取れる回では、いつも一般の枠より採択率が低めです。

Q6.業種や規模別の採択率は最新のものがありますか?

A6.公式データは第16次までです。第17次以降の業種・規模別の公式データはありません。第16次では、0〜5人の採択率が40.3%で、6人以上は5割台半ばでした。業種別では、学術研究・専門技術サービス業が57.9%、製造業が57.0%、情報通信業が31.1%でした。古いデータである点を踏まえて参考にしてください。

Q7.新ものは、ものづくり補助金の後継ですか?

A7.当社は断定しません。公式の言い方では「一体的に運用」「考え方を引き継ぎ」と「異なる補助金」の両方が見られます。中小企業庁の担当者インタビューでは、ものづくり補助金と新事業進出補助金を一体的に運用すると説明されています。一方、新ものの公式サイトには、従来の2つとは異なる補助金と書かれています。そのため、当社は統合や後継とは言わず、公式の表現のまま整理しています。

Q8.新ものの要件はものづくり第23次と何が違いますか?

A8.付加価値額の要件がねん平均3.0%から4.0%に上がり、締切の時刻が17時から18時になりました。新製品・サービスを開発する枠の上限は同じ金額で、賃上げ特例を使うと最大3,500万円になります。1人当たり給与はどちらもねん平均3.5%です。枠としては、新事業進出枠が加わりました。出典は新もの公募要領(1.3版)です。

Q9.ものづくり補助金を使った事業者は、新ものに申請できますか?

A9.利用歴によっては対象外や減点になります。新ものの申請締切から16か月以内にものづくり補助金などで採択された事業者は対象外です。当社の読み方では、第19〜23次の採択者は辞退していなければ該当します。過去3年間に交付決定を合計2回以上受けた事業者も対象外で、1回は減点です。事業化状況報告が未提出の事業者も対象外です。個別には事務局に確認してください。

Q10.新もの第1回の締切はいつですか?

A10.令和8年(2026年)10月30日(金)の18時です。申請の受付は9月30日(水)18時から始まっています。締切の時刻は厳守とされており、ものづくり補助金の17時とは異なります。採択発表は令和9年(2027年)1月ごろの予定で、日程は当初の予定から変更されているため、公式サイトで最新情報を確認してください。

ものづくり補助金の実績をふまえて、新ものの計画を一緒に整理します

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